戦争の犬たちの紹介:1980年アメリカ映画。シャノンは歴戦の傭兵でした。平穏な一時を過ごしていると、さる筋からアフリカの独裁国家の一つに潜入、偵察の依頼が来る。彼はその依頼を受け任務に就くが、それが独裁者に知れ、拷問を受け半死半生で帰国した。仕事を完遂した彼に依頼者は、新たにその国家に対してクーデターを仕掛けてくれという依頼をしてくる。シャノンは幾つかの葛藤の末、仲間と兵、そして武器を集め新たな戦争に赴く。偵察、武器調達、作戦遂行までを描いた傭兵戦争映画。原作とは違い、戦争に生きる主人公を中心に描いている。
監督:ジョン・アーヴィン 出演者:シャノン(クリストファー・ウォーケン)、ドルー(トム・べレンジャー)、ノース(コリン・ブレイクリー)、デレク(ポール・フリーマン)、ミシェル(ジャン=フランソフワ・ステヴナン)、ジェシー(ジェベス・ウィオリアムズ)、ロックハート(ロバート・アークハート)、オコーヤ(ウィンストン・ヌシュナ)、エンディーン(ヒュー・ミレー)
映画「戦争の犬たち」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「戦争の犬たち」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
戦争の犬たちの予告編 動画
映画「戦争の犬たち」解説
この解説記事には映画「戦争の犬たち」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
戦争の犬たちのネタバレあらすじ:第1幕
仲間達と共に戦場を渡り歩く百戦錬磨の傭兵シャノンですが、妻もなく、子もなく、平時置いては孤独でした。ある日、紳士、エンディーンが彼を尋ねてきて、アフリカ大陸の独裁国家ザンガーロの偵察任務を依頼してきます。シャノンはその依頼を引き受け、野鳥専門のカメラマンとしてザンガーロに潜入します。ザンガーロは内戦が落ち着いたばかりの国で、兵がそこらかしこに溢れていました。ホテルに入ったシャノンはパスポートを預かられ、早速行動の制限をしているような感じを受けます。シャノンにはガイドが押し付けられました。そのガイドは英語も判らない男で、身振り手振りで鳥の住処を案内すると森に連れて行きます。しかし彼は、シャノンの本来の任務には邪魔な存在でした。シャノンは森の中ではぐれた振りをして、使えないガイドだと交代を求めます。町中では少年が軍人に連行されていて、その様子を偶然撮影していたイギリスのテレビマン、ノース達はホテルに押し込められてきました。シャノンはノースと世間話をして色々聞きだします。この国にはロシアからも鉱山技師が送られてきて、色々な国が資源を狙っているようでしたが、まだ採掘権は手に入れて居ないようでした。そんな話を聞いていると、軍人がシャノンに野鳥の事を聞きに尋ねてきます。外国人に対しての監視が厳しく、シャノンを探りに来たようで、この国の狂気的独裁国家体制がにじみ出ます。ザンガーロは独立後、3人が大統領選挙に立候補しましたが、現在のキンバ大統領が当選、ライバルのタカ派ボビーを追放、もう一人の穏健派オコーナは投獄され、独裁体制は完成しました。ノースはその話を聞かせてくれましたが、シャノンが唯、野鳥を撮りに来たとは思って居ないようでした。次にガイドに就いたのは英語が堪能な美人のガブリエルで、シャノンは彼女の案内で、町中、主に政府や軍事周りの施設を見て周り、写真に収めて行きます。ガブリエルは何か怪しく思いつつもシャノンの行為を黙認し、ディナーに付き合います。その夜、シャノンは外へ抜け出し、キンバが住んでいる兵舎の偵察します。しかし、見張り一人に見付かり、彼を殺害してしまいました。
戦争の犬たちのネタバレあらすじ:第2幕
朝シャノンが起きると、兵隊に囲まれていて暴行を受けた挙句逮捕されます。軍はシャノンが取った写真を現像し、兵舎等を何故撮影したかを拷問します。しかしシャノンは一緒に写っているガブリエルを撮影したと言い張ります。そんな拷問が暫く続き、彼の牢獄に一人の医者が訪ねてきます。その男はオコーナでした。オコーナはシャノンに、釈放され国外追放になる事を告げ介抱します。ノースがスイス領事に駆け込んだ等の成果でした。シャノンが何故逮捕されたかをオコーヤに聞くと、彼はガブリエルと一緒だったからと答えます。彼女はキンバの愛人の一人だったのです。彼女がシャノンを罠にかけたかの真偽はともかく、この国では美人の価値は官邸でしか意味がないとオコーヤは言います。シャノンは引き摺られるように空港に連れて行かれます。そこにノースがカメラを回しながら現れ、こっそりシャノンから預けられたフィルムを手渡してきます。更に彼に話しかけてくる男が居ました。その男、最初のガイドは、シャノンに彼のパスポートを手渡し、流暢な英語で嫌味を言い、シャノンを見送りました。帰国したシャノンは、重症の体を癒しつつエンディーンと会い、報告書を渡します。エンディーンはシャノンに現政権の転覆可能性はあるかと問います。シャノンは外からの攻撃以外ではクーデターはありえないと報告します。そこでエンディーンは、シャノンに傭兵部隊を組織し、クーデターを起こしてくれと頼んできます。シャノンは激しい口調でそれを拒否しました。シャノンは車で郊外に向かいます。彼は公衆電話から電話を掛けました。その相手は、元妻ジェシーでした。同居する足の悪い彼女の父親は、シャノンから連絡があった事を察し、娘に会いに行く事を禁じます。彼女は父親が傭兵であるシャノンを嫌い、娘と彼と別れさせていました。ジェシーは父と大喧嘩し、反発するようにシャノンに会いに行きました。シャノンは彼女に牧場を買う計画を話し、やり直さないかと言います。ジェシーは突然現れて、父親を捨てて着いて来て欲しいというシャノンを自分勝手だと責めます。別れさせたのは父親でも、別れたのは戦争に買われて行くシャノンにも責任があるとも言います。彼女はシャノンと一夜を共にしますが、シャノンが起きる前に姿を消していました。寝た振りをして彼女を見送ったシャノンは踵返して家に戻り、クーデターの依頼を引き受けます。
戦争の犬たちのネタバレあらすじ:第3幕
シャノンは仲間を集め、武器を調達し始めます。ヨーロッパ中を回り、馴染みの武器商人達と駆け引きをして商談をまとめ、輸送手段も用意します。そんな彼等を監視する者も居ました。そんな時、ロンドンでシャノンはノースと再会します。ノースはシャノン追放後のザンガーロの事を話します。女性を含む9人が処刑された事を聞き、シャノンはガブリエルが気になります。ノースの話では彼女は無事で、不思議な事に彼が帰国する時に話し掛けて来て、シャノンの事を聞いて来たそうでした。ノースはシャノンが何か不穏な事を企んでいると嗅ぎ付け、彼をマークし始めました。それをシャノンの仲間ドルーが妨害しますが、監視者が車で現れノースを弾き殺します。しかし、その男は逃走時に運転を誤り、事故を起こしました。ドルーは監視者を助け、どこかへ連れ去りました。シャノンはエンディーンと面会します。ザンガーロから追放されたボビー大佐を匿っていました。ボビーはキンバの代わり独裁を企んでいました。シャノンはボビーに不快感を示しつつ、彼の持つ私兵の支援を断り、彼等を権威を意に介さず、指定した時間厳守を言明しました。ドルーと合流したシャノンは、ノースを殺した男を拷問します。男はエンディーンが雇った男でシャノン達の作戦を探り出すのが目的でした。更にエンディーンはボビーを大統領に据え、彼の黒幕がザンガーロで傀儡政権を作り、国に埋もれているプラチナ鉱山の開発権を一手に引き受ける計画を画策していました。そのエンディーンの執務室にはシャノンからの贈り物、殺し屋の死体が置かれていました。
戦争の犬たちのネタバレあらすじ:結末
シャノン達は貨物船をチャーターし、ザンガーロに向かいます。トラブルが多少ありましたが武器の調達もうまく行き、海上でザンガーロからの脱出者と合流、小隊規模の傭兵部隊を編成します。深夜、ザンガーロ沖に船を付け、戒厳令が敷かれて居るザンガーロの首都に上陸し、キンバが潜んでいる兵舎を奇襲します。周到に計画された奇襲作戦は功を奏し兵舎を壊滅させますが、ドルーが兵舎で隠れていた子供を庇う女性に情けをかけたのが仇になり、背後から撃たれ戦死します。シャノンは一人兵舎の奥まで侵入して行き、そこにキンバを見つけます。キンバは大金を持ち脱出を図ろうとしていた所でした。キンバはその大金の一部を差し出しシャノンに命乞いをしますが、シャノンは容赦なく彼を撃ち殺します。例えようもない怒りを感じ、シャノンはキンバの寝室で銃を乱射、調度品を破壊します。一暴れし、気が少し落ち着いた所で彼は物影に隠れている女性に気付きます。バスローブに身を包むその女性は、ガブリエルでした。夜が明け、エンディーンとボビーがヘリで兵舎に到着します。今まで以上に輪をかけた惨状を気にも留めず、彼等は政権奪取後を話し合います。しかし彼等がシャノンの待つ大統領執務室を訪れた時、その大統領の椅子にはオコーヤが座っていました。エンディーン達を遅刻だと詰ったシャノンは、オコーヤをザンガーロ大統領だと紹介します。ボビー達はそれに抗議をし、エンディーンは自分達がザンガーロを買い取ったと言います。シャロンは徐に銃を抜き、買い戻せと言い放ってボビーを撃ち殺しました。シャノンはエンディーンを残し、執務室を出て行きます。仲間が待つ車には、ドルーの遺体が詰まれていました。シャノンはその遺体と共に、無言で去って行きました。
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