ファング一家の奇想天外な秘密の紹介:2016年アメリカ映画。「宇宙人ポール」や「モンスター上司」など、俳優&声優さらには監督と、大活躍中のジェイソン・ベイトマンによる監督・主演作品。エキセントリックな前衛芸術家を両親に持った2人の姉弟。そのあまりにも奇妙な子供時代は、彼らの人生に大きな影を投げかけていた。家族の再会を機に絆を取り戻そうと考える姉弟だったが、直後に両親が謎の事件で行方不明に…。クリストファー・ウォーケン、ニコール・キッドマンという大スターも共演している。
監督:ジェイソン・ベイトマン 出演者:ジェイソン・ベイトマン(バクスター・ファング)、ニコール・キッドマン(アニー・ファング)、クリストファー・ウォーケン(ケイレブ・ファング)ほか
映画「ファング一家の奇想天外な秘密」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ファング一家の奇想天外な秘密」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
「ファング一家の奇想天外な秘密」の予告編 動画
映画「ファング一家の奇想天外な秘密」解説
この解説記事には映画「ファング一家の奇想天外な秘密」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
「ファング一家の奇想天外な秘密」のネタバレあらすじ:起
かつては人気女優だったものの、人気の下降でまともな仕事が来なくなったアニー・ファング(ニコール・キッドマン)。キャリア復活を賭けてトップレスに挑戦するものの空回りに終わり、飲酒に逃げる日々が続いています。アニーの弟バクスター(ジェイソン・ベイトマン)は小説家でしたが、彼もまた、2年も新作が書けないというスランプ真っ最中。お金のために引き受けた仕事で怪我を負い、入院する羽目になります。病院で再会した姉弟2人は、久々に故郷の両親の家を訪ねます。父のケイレブ(クリストファー・ウォーケン)と母のケミーユ(メアリーアン・ブランケット)は子供達の来訪を喜びますが、アニー達の気持ちは複雑でした。彼らの両親は有名な前衛芸術家で、常識から外れたとんでもない行動でつねに世間を騒がせているのです。ケイレブの言う「芸術」とは、例えば子供時代のバクスターに銀行強盗のふりをさせ、混乱した周囲の人々をビデオに収めるというような“どっきりカメラ”的なものでした。おまけにケイレブは子供達を名前で呼ばず、アニーをA、バクスターをBと呼びます。2人は幼い頃から両親言うところの“芸術活動”に利用され、非常に奇異な成長期を過ごしていたのでした。
「ファング一家の奇想天外な秘密」のネタバレあらすじ:承
アニーとバクスターがいるにもかかわらず、ケイレブとケミーユは2人でしばらく旅行してくると車で旅立ってしまいます。翌日、姉弟のもとに地元の保安官がやって来ます。パーキングエリアでケイレブの車が放置され、車内に大量の血痕が残されていたというのです。地域で多発している誘拐殺人事件かもしれないという保安官の見解に、アニーは異議と唱えます。いつものように両親は世間を騒がせようとしている、そしてこれは私と弟への罰かもしれない。そう考えたのです。そんなアニーの推理に、いまいち確信が持てず不安を抱くバクスター。まもなくDNA検査によって、車内の血痕がケイレブのものだと判明します。さすがに不安になった2人は両親が撮りためたビデオをかたっぱしから調べ、事件解決の手がかりを探します。見つかったのは、両親が懇意にしていた大学教授ホバート(ハリス・ユーリン)の映像でした。アニー達はホバートを訪ねますが、彼は事件について何も知らないと言い、「両親を探すな」と忠告します。バクスターもまた、「これが親の狂言なら、きっと彼らは探してほしくないんだ」と言います。ついにアニーもあきらめました。翌日2人は、実家にある両親の家具や思い出の品々を全て庭に出し、ガレージセールを開きます。
「ファング一家の奇想天外な秘密」のネタバレあらすじ:転
賑わうガレージセールの中、両親のCDコレクションをかけていたアニーとバクスターは、ある歌を耳にして驚きます。その曲の歌詞は、アニーが子供の頃に書いたものだったのです。CDを見ると、歌っているのはヴェンジブル・ヴァ―ジンズという少年2人組。アニーとバクスターは彼らの住所を調べ、車で家に向かいます。音楽雑誌の取材を装い、家に入り込んだアニーとバクスター。しかし、歌っていたライナスとルーカスという2人はあくまで自分達が書いた曲だと言い張り、両者の間に険悪な雰囲気が漂います。そこへ少年達の両親が帰ってきました。アニーとバクスターは立ちすくみます。ライナスとルーカスの母親は、アニー達の高校時代の教師だったデラノ(リンダ・エモンド)、そして父親はケイレブでした。結局、ケイレブとケミーユが行方不明になったのも「芸術」と称する芝居だったのです。父親にもう1つの家庭があったと知ったアニーは激怒し、ケイレブに食ってかかります。母親に会わせてと言うアニーとバクスターを連れて、ケイレブは車を走らせました。
「ファング一家の奇想天外な秘密」の結末
ケミーユは、湖畔にある一軒家で待っていました。なぜこんな真似を?と問い詰めるアニーに、ケイレブの答えは「作品のためだ」でした。父親は世の中を欺く芸術と称して、ケミーユの了解のもと、ケイレブを敬愛していた教師デラノと夫婦のふりをしていました。しかし、デラノとの間にライナスとルーカスという2人の子供が誕生。ケミーユはその事実に耐え、長年ケイレブと暮らしてきたのでした。夫を愛するためにこの暮しを続けてきたと言い切る母親に、アニーは悲しい思いを抱きます。それでもケイレブは、自分の行動こそ人々の目を覚まさせる善良な活動なのだと言い張り、ケミーユもまた、このことは秘密にしておいてと涙ながらに頼んできます。アニーとバクスターはなすすべもないまま、両親に別れを告げます。家族の絆を取り戻すことは不可能でした。それでも今回のことでアニーとの絆が強まったと感じたバクスター。その思いを次の本に書きつづり、学生達の前で朗読します。アニーが弟の声に耳を傾けていました。
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