リンカーン弁護士の紹介:2011年アメリカ映画。米国のハードボイルド作家マイクル・コナリーの同名小説を原作とした作品。ニューヨークを舞台にある事件の弁護を担当することになった刑事弁護士の活躍をスタイリッシュに描いた法廷サスペンス映画です。
監督:ブラッド・ファーマン 出演者:マシュー・マコノヒー(ミック・ハラー)、マリサ・トメイ(マギー・マクファーソン)、ライアン・フィリップ(ルイス・ルーレ)、ウィリアム・H・メイシー(フランク・レヴィン)、ジョシュ・ルーカス(テッド・ミントン)、フランシス・フィッシャー(メアリー・ウィンザー)ほか
映画「リンカーン弁護士」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「リンカーン弁護士」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
リンカーン弁護士の予告編 動画
映画「リンカーン弁護士」解説
この解説記事には映画「リンカーン弁護士」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
リンカーン弁護士のネタバレあらすじ:起
舞台はニューヨーク。ミック・ハラ―は金のためならば仕事を選ばない野心家の弁護士です。彼は麻薬の売人ハロルドやドラック中毒の娼婦グロリアなど様々な事情を持つ顧客を抱えています。ある日ミックのもとに暴力事件で勾留される青年の弁護の依頼が舞い込んできます。加害者の名前はルイス・ルーレー、不動産業を営む母を持つ裕福な青年です。ルイスは女性の顔面に激しい暴行を加えた容疑で起訴されようとしていましたが、悪い女に嵌められたのだとミックに訴えます。保釈されたルイスは司法取引を拒否し、法廷で無実を訴えるとミックに宣言します。ルイスの弁護を引き受けることになったミックは調査官のフランクとともに事件の調査に乗り出します。
リンカーン弁護士のネタバレあらすじ:承
ルイスはとあるバーで被害者の女性レジーナと知り合ったと話し始めます。レジーナには別の男性の連れがいましたが、ルイスは彼女から自宅の住所が書かれた紙ナプキンを手渡されました。レジーナに好意を抱いたルイスは彼女の自宅まで行き、男が帰った後を見計らって部屋を訪ねたと証言します。しかし部屋に通されたところ頭を後ろから殴打されて気を失い、目を覚ますと彼女が自分に暴行されたと警察に通報していたといいます。ルイスは裕福な自分を罠に嵌めるため、彼女が虚偽の証言をしていると主張します。レジーナは最初から金銭目当てでルイスに近づき、暴行をでっち上げるため自分で顔を傷つけたあるいは共犯者に傷つけさせたのだと言うのです。それに対してレジーナは部屋にやってきたルイスにナイフを突きつけられ暴行を加えられたため、咄嗟に掴んだ酒瓶でルイスを殴り、警察に助けを求めたと訴えていました。バーの防犯カメラを調べるとそこにはルイスに紙ナプキンを渡すレジーナの姿が映っていました。ミックはこのビデオをミントン検事に見せ、起訴を取り下げるよう迫りますが、検察側はルイスの名前が刻まれたナイフを証拠品として保管していました。さらにレジーナが娼婦であり、ルイスは金で彼女を買ったことが明らかになっていきます。ナイフを持ってレジーナに会いにいったことや彼女が娼婦であることをなぜ黙っていたのだとミックはルイスに詰め寄ります。ルイスは娼婦を買ったことを母に知られたくなかったと話し、ナイフは数年前に母がレイプ被害に遭遇したことがきっかけで護身用として持ち歩くようになったのだと打ち明けます。
リンカーン弁護士のネタバレあらすじ:転
ミックはこの事件が以前担当した事件によく似ていることに気づき始めます。ドナという娼婦がレイプされた後ナイフでめった刺しにされ殺害されたという事件で、ドナの風貌はレジーナとよく似ていました。その時ミックが弁護を担当したのが被害者の最後の客であることから殺人容疑をかけられたマルティネスでした。マルティネスは殺人など犯していないと無実を訴えますが、ミックは彼の言葉を信じることはできませんでした。マルティネスを死刑から救い、終身刑に持ち込むことしか考えていなかったミックは、潔く罪を認めるようマルティネスに司法取引を持ち掛けたのでした。無実の人間を終身刑に追いこんだかもしれないという罪悪感がミックを苦しめ始めます。自宅に帰るとルイスが部屋でミックの帰りを待ち構えていました。ルイスはミックをあざ笑うかのようにドナの殺害をあっさりと認めましたが、弁護士は依頼人の守秘義務を守らなければならず、ミックには告発することはできません。ミックは依頼人ルイスに嵌められたのでした。公判でミントン検事が強姦と殺害の目的でルイスがレジーナを襲ったと主張すれば、ミックは裕福な青年に金銭目的で近づいたレジーナの計画的犯罪だと訴えます。その後フランクが自宅で惨殺されます。凶器となった銃はミックの自宅から持ち出された銃でした。フランクはルイスがドナの家の前で駐車違反で取り締まられていた事実を掴んでおり、ミックにそのことを報告しようとした矢先に殺害されたのでした。ミックはルイスの犯行を疑いますが、法廷ではルイスの弁護を続けるほかに選択の余地はないのでした。ミックは勾留房でルイスと一緒だった受刑者コ―リスの証言を取れないかと考え始めます。そしてコ―リスと同じ受刑者病棟に入っている顧客の娼婦グロリアを使って、釈放される方法があると吹き込ませます。
リンカーン弁護士の結末
最終論弁を前にしてミントンが裁判長に反証人を立てたいと申し出ます。その証人こそミックの顧客グロリアに入れ知恵されたコ―リスでした。コ―リスは勾留房でルイスが女に制裁を加えるために襲ったこと、以前には娼婦を殺したこともあると自慢していたことを明かします。これを聞いたルイスはさすがに動揺した様子を見せました。ミックに呼び出されて傍聴に来ていた刑事はルイスがドナ殺しに関与していることを確信します。一方でコ―リスが偽証罪に問われたことのある人物であることをミックが暴いたことで、コ―リスの証言の信用性はなくなり、結果的に検察側は控訴を棄却するのでした。ルイスは自由の身となり、メアリーは息子を救ってくれたミックにお礼を言います。しかしその矢先ルイスはドナ殺害の容疑で逮捕されるのでした。ミックの狙いはルイスを暴行事件で無罪にさせておいて、殺人罪で再逮捕させることだったのです。しかし一方で逆恨みしたルイスがミックの家族に危害を及ぼすであろうことも想定していました。保釈金を積んで解放されたルイスは真っ先にミックの元妻と娘の住む家へ車を走らせます。彼を追跡装置で追っていたミックは妻と娘を避難させ、先回りしてルイスを待ち受けます。そして乗り込んできたルイスをハロルド達を使って襲撃させるのでした。家に帰ると今度はメアリーが部屋で待ち構えていました。メアリーは自分達を騙したのかとミックに迫ります。フランクを殺害したのはメアリーでした。逆上したメアリーは銃でミックの腕を撃ちますが、ミックも所持していた銃で反撃、難を逃れるのでした。月日が流れ、ミックが退院する日がやってきます。ミックは運転手からマルティネスが釈放されたことを知らされ、胸を撫でおろします。バイクに乗ったハロルドがミックの車に横付けし、ミックに退院祝いの言葉をかけます。ハロルドは捕まった仲間の弁護を頼みたいが、弁護料を負けてもらえないだろうかと持ち掛けます。ミックはハロルドに貸しがあるため、今回は無料で弁護を引き受けることにするのでした。
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