人造人間クエスターの紹介:1974年アメリカ映画。クエスターを名乗る人造人間が、開発者の助手と共に自分の使命を探っていくSFサスペンス。各国より頭脳の粋が集められ、アンドロイド開発プロジェクト「クエスター計画」が極秘に進められていた。しかし主要メンバーのヴァスロヴィック博士が行方をくらませてしまい、残った人員ではアンドロイドを起動することが出来ない。計画は失敗に終わるかと思われたが、無人の研究室でアンドロイドが目を覚ました。彼は自らを「クエスター」と称し、ヴァスロヴィックの助手ロビンソンに協力してもらいロンドンへと向かう。彼には何故かヴァスロヴィックを探し出さなければならないという強い使命感があった。クエスターが逃走したと知った研究員ダーロ博士は、軍にも協力を要請してクエスターとロビンソンの後を追う。
監督:リチャード・A・コーラ 出演者:ロバート・フォックスワース(クエスター)、マイク・ファレル(ジェリー・ロビンソン)、ジョン・ヴァーノン(ジェフリー・ダーロ)、リュー・エアーズ(ヴァスロヴィック)、ジェームズ繁田(ドクター・チェン)ほか
映画「人造人間クエスター」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「人造人間クエスター」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
人造人間クエスターの予告編 動画
映画「人造人間クエスター」解説
この解説記事には映画「人造人間クエスター」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
人造人間クエスターのネタバレあらすじ:クエスター計画
舞台はアメリカ、カリフォルニア。各国から技術者が集められ、極秘のアンドロイド開発プロジェクト「クエスター計画」が進められていました。しかし主要メンバーのヴァスロヴィック博士が数年前に失踪してしまい、未だ起動実験には成功していません。
大学が用意したプログラミングテープを使用しますが上手くいかず、ヴァスロヴィックの助手ジェリー・ロビンソンの主張で、ヴァスロヴィックが残したプログラミングテープを使うことになりました。これは以前解読に失敗し、半分消えてしまっています。アンドロイドは痙攣し始めますがやはり起動することはなく、実験は中止の危機に追い込まれました。研究員ジェフリー・ダーロ博士は、ヴァスロヴィック失踪にロビンソンが関与しているのではないかと疑い、自宅軟禁を命じます。
その頃、無人の研究室ではアンドロイドが静かに目を開いていました。彼は不完全な肉体を自ら改造し、人間そっくりに成形します。怪力で研究室のドアを破壊したアンドロイドは、ヴァスロヴィックのアーカイブに入り情報を漁りました。
その結果、ヴァスロヴィックの所在を確認する必要があると判断します。それは彼にとってどうしても達成しなければならない使命でした。そして自らを「クエスター」と名乗るようになります。
人造人間クエスターのネタバレあらすじ:ヴァスロヴィックを探して
アーカイブから得た情報によると、ヴァスロヴィックは水上運搬機というヒントをクエスターに残していました。しかし何のことか分かりません。ヴァスロヴィック捜索のためにロンドンへ行く必要に駆られたクエスターは、同行してくれる人材としてロビンソンに白羽の矢を立てます。軟禁中の部屋に突然現れたクエスターにロビンソンは非常に驚きますが、懇願され仕方なく同行することにしました。
ロンドンに渡ったクエスターとロビンソン。クエスターの正確無比な計算能力によってカジノで金を作った2人は、レディ・ヘレナという人物に会いに行きます。彼女はヴァスロヴィックと国際問題に関する情報の交換をしていたらしく、国際的にも悪名高い人物でした。
レディ・ヘレナはクエスターを隠し部屋に案内し、翌朝ロビンソンもその部屋へ向かわせます。そこはヴァスロヴィックの情報センターでした。世界各国のあらゆる場所から膨大な情報を得ることが出来るようになっています。ロビンソンはその危険性に怖気づき、ダーロに連絡を取ってしまいました。
人造人間クエスターのネタバレあらすじ:クエスターの運命
公園に出たクエスターは、追って来たロビンソンに自分は3日後に消滅するようプログラムされているのだと明かします。ヴァスロヴィックを発見出来なかった場合、能力を悪用されないようにするためです。体内の原子炉が充電過剰になり核爆発を起こしてしまうため、人間から離れなくてはならないと告げるクエスター。
クエスターはもっと自分に時間があったなら、人類最大の美点である人間性と人間同士の愛を学習したかったと話しました。しかし、少なくとも友情の意味はロビンソンが教えてくれたと語ります。
公園でノアの方舟型の遊具を見つけたクエスターは、ヴァスロヴィックのヒントの意味に思い当たりました。ヴァスロヴィックの居所は、ノアの方舟がたどり着いたとされるアララット山だったのです。そこにダーロが手配した軍が到着し、2人は包囲されてしまいました。ロビンソンはクエスターを逃がそうとしますが、彼は撃たれて倒れてしまいます。
人造人間クエスターのネタバレあらすじ:アララット山へ
銃撃されたクエスターはすぐに研究室で修理を受けることになりました。ロビンソンの協力が必要不可欠であると分かったダーロは、指揮権をロビンソンに委ねます。1人で修理に取り掛かったロビンソンは、辛うじて喋れるようになったクエスターの指示を受けながら作業を進めました。
原子炉のカバーが破れており、そこに核爆弾の時限装置が隠されています。取り外せるのはヴァスロヴィックのみ。会話を聞いていたダーロは、クエスターの体内に無線送信機を取り付けるようロビンソンに命令しました。ロビンソンは反発しますが、クエスターを人質に取られては従うしかありません。
何とか修理されたクエスターはロビンソンと共に、小型ジェット機でアララット山に向かいました。ダーロや軍も無線で追跡を開始します。アララット山に到着したクエスターとロビンソンは、ヴァスロヴィックを探し回りました。ダーロは軍を退避させ、1人で2人の後を追います。
人造人間クエスターの結末:それぞれの使命
ヴァスロヴィックは隠された洞窟の中にいました。核爆弾の時限装置が解除されたクエスターは、ロビンソンと共にヴァスロヴィックの前に立ちます。ヴァスロヴィックは、無数に続く寝台のひとつに横たわっていました。その右横に並ぶいくつもの寝台にも1人ずつ横たわっています。左隣には、誰もいない寝台がひとつだけありました。
ヴァスロヴィックは自分達の使命を明かします。彼らは創造主によって黎明期に生まれた最初の1人の後継者達で、これまで途方もない時間を人類に奉仕してきたそうです。彼らは人類をささやかに守護する存在であり、大きな手助けは行いません。そしてその使命や存在を知られてはならないという掟がありました。
ヴァスロヴィックは使命をクエスターに託し、永遠の眠りに就きます。そこにダーロが現れました。これまで人類が消滅せずに進歩出来た理由を察した彼は、少々面白くなさそうです。そんな彼にクエスターは、人類は自らの選択によって生きるのだと話しました。
クエスターの生存期は200年。人類がそれまで生き延びられれば、幼児期を脱して理想の社会を迎えることが出来ます。しかし外では、軍が得体の知れないクエスターを破壊しようと待ち構えていました。ダーロはクエスターから送信機を受け取りジェット機に乗り込みます。彼はクエスターを守るため、身代わりとなって戦闘機に撃墜されました。
クエスターは使命を全うするため、ロビンソンはそれを手助けするために歩き出し、この映画は終わりを迎えます。
以上、映画「人造人間クエスター」のあらすじと結末でした。
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