ジム・ヘンソンのウィッチズ(別題:大魔女をやっつけろ!)の紹介:1989年アメリカ映画。ロアルド・ダールの児童文学作品『魔女がいっぱい』を映画化。少年が祖母の知恵を借りながら、恐ろしい魔女に立ち向かうファンタジー作品。両親を事故で喪った少年ルークは、祖母ヘルガのもとで暮らし始めた。ヘルガは魔女に詳しく、魔女の見分け方や避け方をルークに教えてくれる。ある日、ヘルガと宿泊したイギリスのホテルで、ルークは魔女の集会に紛れ込んでしまった。世界中の魔女のリーダーで「大魔女」と呼ばれるエヴァは、イギリス中の子ども達をネズミに変えてしまおうと目論む。魔女達に見つかったルークはネズミに姿を変えられてしまうが、ヘルガの協力を得て、魔女の恐ろしい計画を阻止しようと奮闘するのだった。別題は「ジム・ヘンソンのウィッチズ/大魔女をやっつけろ!」。原作を同じくする作品として、ロバート・ゼメキス監督の「魔女がいっぱい(2020年)」がある。
監督:ニコラス・ローグ 出演者:アンジェリカ・ヒューストン(エヴァ・エルンスト)、マイ・ゼッタリング(ヘルガ・エバシャム)、ジェイセン・フィッシャー(ルーク)、ビル・パターソン(ブルーノの父)、ブレンダ・ブレシン(ブルーノの母)ほか
映画「ジム・ヘンソンのウィッチズ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ジム・ヘンソンのウィッチズ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ジム・ヘンソンのウィッチズの予告編 動画
映画「ジム・ヘンソンのウィッチズ」解説
この解説記事には映画「ジム・ヘンソンのウィッチズ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ジム・ヘンソンのウィッチズのネタバレあらすじ:魔女の特徴
魔女に詳しい老女ヘルガ・エバシャムは、まだ幼い孫のルークに魔女の恐ろしさを語って聞かせていました。魔女はどこの国にもいて、世界中の魔女を従えるリーダーは「大魔女」と呼ばれています。魔女は皆子どもが大嫌いなので、いつも消してしまおうと狙っています。
ヘルガがまだ幼い頃、隣家の娘エリカが魔女に襲われ絵の中に閉じ込められてしまいました。エリカは絵の中で成長し、数年前消えてしまったそうです。ヘルガは魔女から身を守るため、魔女の見分け方をルークに教えました。
魔女は皆紫がかった瞳をしており、足の指がなく角張っているので先の尖った靴は履けません。髪が1本も無いので全員カツラを被っていて、いつも強烈な頭の痒みに悩まされています。人間の仮面の下には恐ろしい魔女の素顔が隠されています。魔女は子どもの匂いが大嫌いな上に、とても鼻が利くので注意するようヘルガは言いました。
ヘルガの話を興味深そうに聞いていたルークは、出かける両親を見送ります。しかし両親は不慮の事故に遭い、二度と帰って来ませんでした。ヘルガは両親がルークのために決めていた学校に通わせるため、イギリスで2人暮らしを始めます。
ジム・ヘンソンのウィッチズのネタバレあらすじ:怪しげな協会
しばらくして、ルークの誕生日がやって来ました。ヘルガからネズミを2匹プレゼントされたルークは大喜びし、ウィリアム、メアリーと名付けます。ところが軽い糖尿病を患うヘルガが体調を崩してしまいました。医者からの勧めもあり、2人は海辺のホテルへ静養に向かいます。
ルークとヘルガがホテルに到着したすぐ後、児童愛護協会の会長であるエヴァ・エルンストが秘書のアーヴィンを連れてやって来ました。非常に美しい彼女は協会員に囲まれ、嵐のような賞賛を浴びます。ホテルの支配人ストリンガーもエヴァを厚遇していましたが、冷たくあしらわれていました。
ルークは部屋を出てホテルを探検し、同世代の子どもブルーノと知り合います。ブルーノは金持ちで傲慢な両親に連れられて来ており、食べることが大好きで運動が大嫌いな子どもでした。
無人の大きな会場を見つけたルークは、物陰でウィリアムとメアリーを相手に遊び始めます。するとエヴァを先頭に協会員が入って来て、あっという間に満席になりました。
ジム・ヘンソンのウィッチズのネタバレあらすじ:魔女の集会
隠れて様子を見ていたルークは、協会員の目が紫に光っていることに気付きます。彼女達は全員魔女で、今からイギリス中の魔女を集めた会合が開かれようとしていました。登壇したエヴァこそが、全魔女のリーダーである「大魔女」です。魔女達は靴を脱ぎ、カツラを取って恐ろしい魔女の姿に戻りました。
エヴァはイギリス中の子どもを始末しろと魔女達に命令します。彼女にはそのための秘策がありました。エヴァは人間をネズミに変えてしまう薬を用意していたのです。薬を1滴垂らせば2時間後に効果が表れ、5滴以上なら即効性だという魔女の秘薬。エヴァはそれをお菓子に混入させ、子ども達をネズミに変えてやろうと考えたのです。
魔女達にお菓子屋を開店させるよう指示し、そのための資金も用意してあると話すエヴァに、魔女達は喝采を送りました。エヴァは2時間ほど前、薬を1滴垂らしたチョコレートをブルーノに与えています。もっとチョコレートが欲しいブルーノはエヴァに誘い出され、集会場にやって来ました。そして魔女達の前でネズミの姿に変わってしまいます。
魔女達が歓喜する中、ルークはじっと隠れていましたが、匂いを嗅ぎつけられてしまいました。ルークは必死に逃げ回りますが捕まってしまい、薬でネズミに変えられてしまいます。
ジム・ヘンソンのウィッチズのネタバレあらすじ:ルークの勇気
ネズミになったルークはブルーノと合流し、ヘルガの部屋へ急ぎました。ヘルガは変わり果てたルークの姿に驚きますが、ルークもブルーノも人語を話せることが幸いし、すぐに事態を理解します。ルークは魔女達の企みを阻止するため、逆に魔女達をネズミにしてしまおうと考えました。
ちょうどすぐ下がエヴァの部屋だと知ったルークは、編み物の中に入ってヘルガに階下へ下ろして貰います。エヴァの部屋に侵入したルークは薬を見つけ、何とかエヴァに気付かれずにヘルガの部屋に帰って来ました。ヘルガの協力で調理場に潜り込んだルークは、魔女達が食べる予定のスープに薬を混入します。
ルークは食堂で待つヘルガ、ブルーノの席に無事たどり着きました。魔女達の席に薬入りのスープが運ばれて来ます。ところがブルーノの父親が同じスープを無理やり持って来させ、食べようとしました。ヘルガは急いでスープの皿をひっくり返し、ブルーノがネズミになったことを伝えます。
はじめは全く信じなかったブルーノの両親ですが、ネズミになったブルーノ本人に話しかけられたことで信じるしかなくなりました。食堂に悲鳴が響きます。スープを食べた魔女達が、緑色の煙に包まれながらネズミへと変貌していったのです。
食堂はパニックになり、ホテルスタッフが総出でネズミの駆除に乗り出しました。ヘルガに糾弾されたエヴァは、呪いの言葉を吐きながら、一番醜いネズミに変わり果てます。ヘルガはすかさずストリンガーを呼び、ネズミとなったエヴァを始末させました。
ジム・ヘンソンのウィッチズの結末:善良な魔女
ブルーノも両親のもとに戻り、ルークはネズミのままヘルガと家に帰ります。その日の内に、ヘルガに大きな荷物が届きました。開けてみると、中には1冊のノートと大量の紙幣が入っています。それはエヴァの荷物で、ルークがヘルガに届くよう仕込んでおいたのでした。ルークはこの金を使いアメリカへ行こうと言い出します。
エヴァのノートにはアメリカ中の魔女の名前と住所が記されていました。ルークは魔女による被害を未然に防ぐため、悪い魔女を倒しに行こうと考えたのです。もしかすると中には善良な魔女もいて、ルークを人間に戻してくれるかも知れません。そう考えたヘルガは承諾しますが、可愛い孫がネズミになってしまったことを思うと目に涙が浮かびます。
その夜、寝静まった家の前に、アーヴィンが現れました。彼女はエヴァに召使としてこき使われていたので、夕食会にも参加しておらず、ネズミになることを免れたのです。ルーク達を尾行してきたアーヴィンは、ニヤリと笑うと魔法を使いました。するとルークの体が光に包まれ、あっという間に人間の姿に戻ります。
アーヴィンはホテルではぐれたウィリアムとメアリーも届けてくれました。ルークとヘルガは窓に駆け寄り、アーヴィンに礼を言います。アーヴィンが颯爽と去る中、この映画は終わりを迎えます。
以上、映画「ジム・ヘンソンのウィッチズ」のあらすじと結末でした。
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