リチャードの秘密の紹介:2012年アイルランド映画。アイルランドで実際に起こった、若者をめぐる殺人事件をベースにした作品。2015年の話題作『ルーム』の監督レニー・アブラハムソンが、母国を舞台に繊細なタッチで描く。スポーツマンで優等生という将来有望の若者が、ほんのささいなきっかけで友人を殺害してしまう。人生の転落に混乱する主人公を演じるのは、『ロイヤル・ナイト 英国王女の秘密の外出』や『シング・ストリート 未来へのうた』のジャック・レイナー。
監督:レニー・アブラハムソン 出演:ジャック・レイナー(リチャード・カールセン)、ローシン・マーフィ(ララ)、サム・キーリー(コナー)、ロレイン・ピルキントン(キャサリン・カールセン)、ほか
映画「リチャードの秘密」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「リチャードの秘密」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
リチャードの秘密の予告編 動画
映画「リチャードの秘密」解説
この解説記事には映画「リチャードの秘密」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
リチャードの秘密のネタバレあらすじ:起
アイルランドに住む高校生のリチャード。ラグビー部のエースで勉強もできる彼は、周囲の大人達の期待の星です。また、面倒見のよい兄貴的な性格が男女ともに慕われ、つねに友人たちに囲まれているという存在でした。ある日、両親の所有するビーチ・ハウスに親しい仲間たちを呼ぶリチャード。いつも一緒の親友スティーヴンにキアン、手品が得意なジェイク、リチャードを密かに好いているソフィーも一緒です。彼らは海岸で一緒になった男女グループと連れ立って、町のパブへとくりだします。そこには、リチャードが前から気になっている少女、ララもいました。ララはリチャードの気持ちに気づいているようですが、彼女にはコナーという彼氏がいました。リチャードは1人、もの思いにふけります。
リチャードの秘密のネタバレあらすじ:承
ビーチ・ハウスで一晩中飲んで騒いだ翌朝。リチャードは、浜辺まで走って海へ飛び込みます。ララとは大した会話もせずに、別れてしまいました。数日後、コナーの誕生パーティが盛大に開かれ、リチャードや友人たちも招待されます。ララを見つけたリチャードはなんとか話すきっかけを探しますが、ララはコナーと消えてしまいます。リチャードは、ビーチ・ハウスにララだけを招待します。リチャードに惹かれていたララはキスをし、2人は自然に結ばれます。リチャードは、自分達が恋人同士になったことでララとコナーが別れるものと考えていました。しかし、ララとコナーは相変わらず親しげです。ある晩、パーティに来ていたリチャードは、ララをめぐって酔っぱらったコナーと言い争いになり、キアンらも交えて激しい殴り合いになります。
リチャードの秘密のネタバレあらすじ:転
リチャードに殴られたコナーは、ふらふらと歩き去ります。翌朝リチャードは、ラジオ放送でコナーが遺体となり発見されたことを知ります。リチャードのみならす、スティーヴンとキアンも激しく動揺します。事件を目撃していたララは、警察に嘘をついてリチャードを庇っていました。しかし、「どうして俺が?」と自分の身を案じるだけのリチャードに失望し、去っていきます。罪悪感にかられたリチャードは警察署へ行きますが、事件を見ていないと虚偽の発言をします。キアンもまた、関わりたくないと背を向けました。リチャードは父親にだけ事実を話し、衝撃を受けた父親はビーチ・ハウスに身を隠すよう命じます。1人になったリチャードは、罪の意識と絶望感で狂ったように絶叫するのでした。
リチャードの秘密の結末
家に帰ったリチャードは、コナーの葬儀に出席します。コナーの母親は泣きながら訴えます。「息子が殺された時、大勢いたのに誰も情報提供しない。誰も何も覚えていないの?」。リチャードはたまらなくなって下を向きます。泣き出す彼を抱きしめたのはララでした。2人はビーチ・ハウスで抱き合います。「自主するより他に道はない」と言うリチャードにララは驚きます。「その後で人生をやり直そう。フランスとかスペインとか」と話すリチャード。翌朝、警察に行く準備をした彼は、ララを家まで送って別れを告げ、再び車を走らせます。しかし、自主する様子はありませんでした。大学に通い始めたリチャードの姿が映ります。構内を歩き、授業を受け、そしていつものようにまた、静かな物思いにふけるのでした。
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