アメリの紹介:2001年フランス映画。パリのモンマルトルを舞台にパリジャンの日常を描き、フランスで大ヒットを記録した。2001年セザール賞 作品賞、監督賞、音楽賞、美術賞受賞。人とのコミュニケーションが苦手で空想好きの主人公アメリが自分の殻を破り、人に親切にしたり恋を成就するための作戦を開始するという話です。日本でもそのキュートなキャラクターが話題になり大ヒットしました。今でも根強い人気のある作品です。
監督:ジャン=ピエール・ジュネ 出演者: オドレイ・トトゥ(アメリ・プーラン)、マチュー・カソヴィッツ(ニノ・カンカンポワ)、セルジュ・マーリン(レイモン)、ジャメル・ドゥブーズ(リュシアン )、 ヨランド・モロー(マドレーヌ)、クレア・モーリア(シュザンヌ)、ドミニク・ピノン(ジョゼフ)ほか
映画「アメリ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「アメリ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
アメリの予告編 動画
映画「アメリ」解説
この解説記事には映画「アメリ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
アメリのネタバレあらすじ:起
妄想するのが大好きで自分の殻に閉じ籠っている少し変わった女の子アメリ(オドレイ・トトゥ)。医師である父の診療を受ける度に動悸が激しくなるのを父が心臓病と勘違いしたため学校には行かずそのため友達も出来ず空想に更ける幼少期を過ごしていました。
不幸な事故で母を亡くし父は籠りがちになるのですがいつまでもこのままではいけないとアメリは自立を決意します。アメリが働くのは「ドゥ・ムーラン」というカフェ。恋人もなく週末に父を訪ねるだけの日々を過ごしていました。
ある日部屋の壁の穴から古い宝箱を見つけたアメリは持ち主に返そうと決意します。情報を集めて回ったアメリが持ち主の少年の名前を聞き出したその帰り道証明写真機の下で探し物をしているニノ(マチュー・カソビッツ)を見かけるのでした。
アメリのネタバレあらすじ:承
アメリと同じアパートに住むレイモン(セルジュ・マーリン)が間違って捜していた少年の正しい名前と連絡先を教えてくれました。ガラス男と呼ばれるレイモンは骨がもろく外出することが出来ず、ずっと絵を描き続けていました。レイモンの情報のおかげでアメリは宝箱を返すことに成功します。持ち主はこれは奇跡だと喜び、そこに勇気を見出だしました。こっそりその様子を見ていたアメリも喜びにみちあふれていきそしてアメリは人が少しだけ人が幸せになる親切を始める事を決意します。
アメリは父親や同じカフェで働く同僚のジーナら自分の周りの人達にちょっぴりとした親切を施すのです。その帰りにアメリは再びニノを見かけ、いつしかニノにときめきを覚えます。ニノがスキンヘッドの男を追いかけた時に落とした荷物からアメリはニノが捨てられた証明写真を集めている事を知ります。
アメリのネタバレあらすじ:転
アメリはレイモンに、ニノの落とし物であるアルバムを見せます。何枚も同じ男の写真があることに、ニノがこの男を探しているのではないかとレイモンと話し合うアメリ。ニノがアルバムを探しているという張り紙を見つけたアメリでしたが張り紙に書いてある番号に電話をする勇気がなかなか出ません。アメリはレイモンに恋の相談をします。勇気を出してニノの職場を訪ねたアメリ、ニノのバイクにメッセージを残します。
指示通りにやって来て、アメリの指示通りに従ったニノはアルバムを取り戻すことが出来ました。ニノは会えなかったアメリの存在が気になり出します。ニノへのメッセージのため変装して写真を撮っているとあのスキンヘッドの男が現れました。アメリは男の正体を突き止める事が出来ました。ニノは謎に包まれたアメリに会いたいが一心で再び張り紙を張りますがその際に拾った写真にドゥ・ムーランに来るようにと書かれていました。
アメリの結末
写真の指示通りカフェにニノがやって来ました。ニノはアメリがこれまでのしてきた事の仕掛け人だった事に気づきアメリに会いたいとやってきたのですがアメリは自分がその謎の存在だということを言い出すことが出来ず、ジーナに頼んでメッセージを渡してもらいます。ニノが帰ってしまいアメリは落胆しレイモンに再び相談に行きます。レイモンはアメリの背中を押し勇気づけます。
アメリのメッセージを読んだニノが指定通りに駅に向かうとスキンヘッドの男の写真が写真機から出てきます。そこでスキンヘッドの男が写真機の修理屋だということをニノは知ったのです。アメリはニノの願いを叶えることができました。
ニノは再びカフェにやって来ますがアメリはいませんでした。二人の思いに気付いたジーナがニノがどういう人間なのか確かめるため彼と話をしようと試みます。その様子を伝え聞いたアメリは失恋したと思いショックを受けてしまいます。落ち込み再び殻に閉じ籠ろうとしたアメリにレイモンがビデオメッセージを送ります。それに再び勇気をもらったアメリが部屋を飛び出すとそこにはニノがいました。二人思いが通じ合い、愛し合います。アメリが少しだけ親切にした人達の多くは新しい生き方を見つけ、レイモンも贋作でなく自分の絵を描き始めています。そして幸せそうなアメリとニノが自転車の二人乗りでパリの街を走っていきました。
「アメリ」感想・レビュー
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ハリウッド映画の明快なストーリーに慣れていると、かなり違和感を感じてとまどうかもしれません。ストーリーそのものより、全体の雰囲気、それぞれのキャラクターに思いを馳せて見ると、この映画の良さが分かります。音楽にしろ、映像にしろフランスらしいセンスがあり、人生も幸せも人それぞれ、人と違ってたっていいんだよということを教えてくれる映画です。
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内気でちょっと風変わりな女性アメリの日常と、後に恋愛に発展する素敵な出会いを描いた作品です。フランスのモンマルトルの風景がとにかく素晴らしく、ゆったりと流れる音楽もまた良くて、気持ちがほっこり温かくなります。時折観返したくなる映画です。
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オドレイ・トトゥ演じるヒロインのアメリが少女のまま大人になったような風変わりで極度に恥ずかしがりな人物でその不器用さがかわいい。舞台であるモンマルトルをはじめ下町のパリの風景も楽しめる。ジャン=ピェール •ジュネ監督作品にしてはダーク色が薄いけど、これはこれで後味よく幸せな気分で楽しめました。
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空想家のアメリが主人公のフランス映画。個性的なキャラクターだったり、独特の演出だったり、細部の小ネタだったり、絶妙な伏線回収だったり、見どころは盛り沢山。しかし、なんといっても主人公のアメリがこの映画の最大の魅力。アメリが次にどんなアクションを起こすのか、とてもワクワクしたし、いつまでも見ていたいと思わされた。
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この映画は内容的にはあまり特別なことはないかも知れません。でも、出ているキャラクターや話の進み方が普通の映画とは違う魅力がありました。もしかしたら友達もできずずっと一人で過ごしてきたアメリだけではなく人は人それぞれの孤独を持っていると思います。その孤独を乗り越える仕方というのも人それぞれだと思いますし、でも孤独を感じることってもしかしたらそんな悪いことだけではないかも知れないとこの映画を見て、アメリという人物を見て思いました。
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よく相手を知りもしないのに、自己の妄想だけで、恋した主人公に共感は得れませんでした。もっと、彼の魅力が見えてきてたら違ったかも。
途中までは楽しく見て、最後は馬鹿らしくてトイレ行きました。
実在するフランスの土地やカフェが登場します。空想好きなアメリが出会った、証明写真を集める男性。2人の恋愛だけでなく、カフェの従業員と客の恋愛にもハラハラさせられました。
スタートからラストまで、不思議な雰囲気の音楽が使用されており、少なからず苦手な方もいらっしゃるかもしれません。でも、物語のラストに差し掛かると自然と頬が緩んでいる。何度見ても幸せな気持ちになります。