オーメン/最後の闘争の紹介:1981年アメリカ映画。オーメンシリーズ3作目。666の傷を持つ「悪魔の子」ダミアン。32歳になっても彼の反社会的行動や常軌を逸した支配力は人々を破滅へと導いてゆく。
監督:グラハム・ベイカー 出演:サム・ニール(ダミアン・ソーン)、ロッサノ・ブラッツィ(デ・カルロ神父)、リサ・ハロー(ケイト・レイノルド)、ドン・ゴードン(ハーヴェイ・ディーン)、バーナビー・ホルム(ピーター・レイノルズ)、ウィーン・ウィロビー(バーバラ・ディーン)、メイソン・アダムス(合衆国前大統領)、ほか
映画「オーメン3/最後の闘争」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「オーメン3/最後の闘争」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
オーメン/最後の闘争の予告編 動画
映画「オーメン3/最後の闘争」解説
この解説記事には映画「オーメン3/最後の闘争」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
オーメン/最後の闘争のネタバレあらすじ:起
アメリカ、イリノイ州の「ソーン博物館」にて、がれきの解体作業が行われ、7本の短剣が見つかります。黒人の作業員がそれを着服し、骨董品屋に売りました。それはオークションにかけられて落札者の調べによれば「メキドの短剣」と発覚したのです。神父に託されたその短剣は、イタリアのスビアコという所の神父のもとへ渡ってゆき、神父は大変感激しました。この短剣は悪魔の子を退治できる7つの短剣でもあったのです。32歳のダミアンは養父、リチャードの死後、彼の会社を引き継いだ事で大企業へと成長してゆきました。
オーメン/最後の闘争のネタバレあらすじ:承
ダミアンはアメリカ大統領から英国大使の任命のオファーを受けますが、会社経営を掛け持ちしながらの大使館の仕事をする事はよくないのではと伝えます。しかし、大使館は彼が大統領になる事を希望していました。ダミアンは口頭では否定しながらも密かに大統領になることを希望していたのでした。英国大使館が散策中に山犬に出くわし、何か操られたような不思議な感覚のまま、大使館へ戻り、3時に会議を開くことを秘書に伝えます。この時、ドアノブにビデオテープを巻き付けておきました。午後3時、マスコミを集めた秘書が大統領の部屋へ入るべく、ドアノブを回した時、テープがたわんで拳銃が発砲し、大使館は残酷な姿で目の前で急死します。彼の死が自殺として処理され、ダミアンが新大統領になる準備が進められていました。ヘブロンの書という聖書外伝にて「邪悪な獣が2千と30の昼夜に君臨」、「声は主の耳に届き天使の島より救済者が送られる」。「2千30年の昼夜」とは約7年間でダミアンが会社を継いでから経過した年月と被り、「天使の島」とはイギリスを意味します。つまり、英国でキリストの子ども、ナザレが復活する日が迫っていました。ダミアンはそれを阻止する為に大統領になる事を希望していたのです。「上院議員に後に立候補すべくその前に行う大統領の仕事期間は2年限定」、「国連ユース会議の代表権が欲しい」との条件つきで大統領に就任しました。一方、イタリアにいる神父達も動きを見せていました。カシオペア星座の3つの星が3月24日の2時26分にイギリス南部で重なる事を天文台で調べた神父達。そしてその時に救世主出現を信じていました。彼らはダミアンの正体を既に知っていて彼の殺害を決意します。デカルド神父とその仲間内の修道士でした。彼らはイギリスへ移動してダミアンを密かに狙おうと計画します。
オーメン/最後の闘争のネタバレあらすじ:転
ダミアンはケイトというジャーナリストのシングルマザーと知り合い、彼の息子、ピーターとも打ち解けます。実はケイトは夫を亡くしていて、女手一つでピーターの育児と仕事に追われていました。その頃、イギリスに到着した神父達は布教区夜間ホームでダミアン殺害の方法を話し合っていました。ケイトのニュース番組に生出演したダミアン。スタジオに忍び込んだ修道士の一人がダミアンの秘書、ディーンの声を聞いて驚いて落下し、ビニール袋が巻き付いて照明で宙吊りとなった状態で火が付きます。その場にいた出演者がダミアンを除いて消火器を持ってきましたが、修道士の状態は手遅れでした。ダミアンの秘書、ディーンは反キリスト教派で、修道士がメキドの剣を持っていた事を報告します。ディーンはその夜、妻、バーバラの出産の為、病院へ向かいました。ダミアンはその日の夜、突如うなされ、キリストの誕生を感じ取ります。イタリアの天文台ではイギリス南部の約50万平方メートル内で生まれたことを突き止めます。キリストが復活するとダミアンの力は日に日に弱るので彼は焦り始め、一刻も早くキリストを殺さねばと考えるのでした。ダミアンを狙っていた神父と修道士が別の修道士に殺され、彼らもまた落雷で逃げた地価の穴にて命を落とします。ダミアンはうなされた日の3月24日に生まれた全ての男児の赤子を殺す事を決意します。ディーンは悩んでいました。彼の妻、バーバラは3月24日未明に男児を出産していたのですが、ダミアンには「3月23日に生まれた」と偽っていました。ダミアンに従い、我が子の命を奪うか彼に抗って赤子の命を守るか悩み、しばらくは23日生まれと誤魔化す事にしたのです。ダミアンはケイトの息子、ピーターのキツネ狩りに付き合います。その場でダミアンを待ち構えていた生き残っている別の修道士がダミアンをおびき寄せますが、一人は乗っていた馬がダミアンに怯えて落馬して橋の上から落下、もう一人はダミアンが仕向けた猟犬に襲われて死亡しました。ダミアンは猟犬に襲わせた修道士の血をハンカチで拭うと、その後何事もなかったようにケイトとピーターの元へ戻り、「良き父親代わり」を演じながら、ピーターの頬にさり気無くハンカチで拭い取った血をつけるのでした。ダミアンは反キリスト教の信者達を自分に従わせ、膨大な支配領域を作りました。それからというもの、イギリスの一部で生まれたばかりの乳児が不可解な突然死を遂げてゆき、ケイトはジャーナリストの他にキャスターの仕事もしている為、ニュースでそれを報道します。赤ちゃん達が亡くなった地域は「グラスゴー、バーミンガム、リーズに集中しており、火事、水死、窒息、食中毒などで突然赤ちゃんが死亡したおかしな現象が起きています」と伝えました。
オーメン/最後の闘争の結末
ケイトの番組を見たデ・カルロ神父が彼女の家を訪問してきました。ケイトとダミアンが付き合っていることを察し、また、死亡した赤ん坊は3月24日の零時から6時にかけて生まれた男児である事をケイトに告げます。ダミアンが悪魔の子である事と彼の資料、自分の連絡先をケイトに渡して帰っていきました。ピーターがそれを知ってダミアンに告げ口します。彼は子どもゆえに父親代わりのダミアンをすっかり信用しきってしまい、洗脳状態でした。ケイトはダミアンと会って一夜を共にしたその日、ダミアンはわざとケイトを乱暴に扱い、彼女に痣や爪痕を残します。「生とは苦痛なもの」と言ってケイトに荒っぽく接して情事を行いました。翌日、ケイトは家の冷たいフローリングの床で裸のまま眠るダミアンの右耳の後ろに666の痣を見つけて驚愕します。ダミアンは眠ったふりをしてケイトが自分の正体に気づいた事を悟りました。ピーターから報告を受けたダミアンは秘書のディーンを呼び出し、3月24日に生まれる赤子を殺したのに自身の力が弱っているから彼の子を殺す事をディーンに命じます。帰宅したディーンはパニックになり、妻、バーバラを探しますが、直後にバーバラは夫に「人殺し!」と言ってアイロンを押し当てて殺しました。ケイトはカルロ神父に追い詰められます。「既にお前の息子はダミアンに洗脳されている、息子を救う為にはダミアンを殺す以外ない」。ケイトはカルロ神父の元へ仲睦まじい親子のようなダミアンとピーターを連れて行きました。短剣を手にカルロ神父がダミアンに襲い掛かると、ダミアンは幼いピーターを自分の身代わりにしてカルロ神父に刺させたのです。ケイトは怒り狂い、短剣をダミアンの背に刺しました。ダミアンは刺されながらも平然と歩くと、「ナザレ(キリストの子)お前が勝ったのか」と最期の言葉を呟いて死亡します。ケイトは可哀想な犠牲になったピーターを抱きかかえてカルロ神父と共にその場を後にしました。
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