メニルモンタン 2つの秋と3つの冬の紹介:2013年フランス映画。定職を持たずダラダラと毎日を過ごしてきた33歳のアルマン。ある日運命的な女性と出会い、彼の日常にも少しずつ変化が表れはじめます。パリのはずれの街メニルモンタンを舞台に不器用な大人達の恋愛模様がモノローグ形式で綴られていく恋愛映画です。
監督:セバスチャン・ベベデール 出演者:ヴァンサン・マケーニュ(アルマン)、モード・ウィラー(アメリ)、バスティアン・ブイヨン(バンジャマン)、オドレイ・バスティアン(カティア)、ポーリーヌ・エチエンヌ(リューシー)、ほか
映画「メニルモンタン 2つの秋と3つの冬」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「メニルモンタン 2つの秋と3つの冬」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
メニルモンタン 2つの秋と3つの冬の予告編 動画
映画「メニルモンタン 2つの秋と3つの冬」解説
この解説記事には映画「メニルモンタン 2つの秋と3つの冬」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
メニルモンタン 2つの秋と3つの冬のネタバレあらすじ:起
2009年の秋。舞台はパリのはずれにある街、メニルモンタン。打ち込める仕事も持てず怠惰な日々を過ごしてきたアルマンは33歳の誕生日にこれまでの生活を一新させる決意をします。掲げた目標は禁煙と週二回のジョギング、定職に就くことです。ある週末、アルマンが公園で走っていると同じくジョギングをしていた女性と衝突してしまいます。女性の名はアメリ、彼女は美術ライターになるという夢は持っていますが、現実は厳しく27歳という年齢にも焦りを感じています。アメリに好意を持ったアルマンは偶然の再会を期待して頻繁にジョギングにやってきますが、なかなかアメリに会うことはできません。美術学校時代からの友人バンジャマンはアルマンの絵の才能を高く買っています。学校を卒業した今も二人は映画を一緒に見に行ったりと交流を深めているのでした。
メニルモンタン 2つの秋と3つの冬のネタバレあらすじ:承
アメリは半年前からDJをしているギョームと付き合っています。しかし一方的に自分の話ばかりするギョームとのデートはまったく盛り上がりません。デートからの帰り、夜道を歩いていた二人は暴漢の二人組に襲われてしまいます。金を巻き上げられた上、ギョームはアメリを守ることもなく一人逃げていきました。暗闇に連行されたアメリは男達から乱暴されそうになりますが、そこに偶然現れたのがアルマンでした。アルマンは勇敢にもアメリを守ろうとしますが、暴漢の一人から刃物で腹を刺されてしまうのでした。アメリは瀕死のアルマンに付き添い、病院へ救急搬送されたアルマンは一命を取り留めます。そして入院するアルマンの元をアメリが何度も見舞うようになり、二人は徐々に親交を深めていきます。一方アルマンの事故から二週間後今度はバンジャマンが脳梗塞で倒れてしまいます。アルマンはアメリとともに半身不随となったバンジャマンを見舞います。ある日アルマンは街で昔同棲していた恋人のセリーヌを見かけます。アルマンはセリーヌに棄てられたこと、彼女が別れてもなお友達で居続けたがったことを理解できず今もどこか複雑な思いを抱えているのでした。アルマンはなんとしてもアメリとの仲を進展させたいと思い始めます。アルマンは映画を一緒に見ようと彼女を家に誘います。部屋を片付け、慣れない料理を作り、アメリとのディナーが始まります。アメリはアルマンが画家志望であったことを知りますが、アルマンはセリーヌと別れ創作意欲も失ってしまったと打ち明けます。いいムードになった二人はその夜ベッドを共にします。
メニルモンタン 2つの秋と3つの冬のネタバレあらすじ:転
2010年から2011年の秋。一緒に暮らし始めたアルマンとアメリは出会ってからちょうど一年が過ぎていました。バンジャマンはリハビリにより順調に回復し、今は入院中に知り合った言語療法士のカティアと付き合っています。アルマンとアメリはバンジャマンとカティアが滞在するフォンオーという小さな村を訪ねます。山小屋に着いた四人は夕食を食べながら互いの私生活について語り合います。次の日は山でスキーを楽しみますが、頂上に着くとアメリが突然泣き出してしまいます。アルマンは不安そうにうずくまるアメリを抱きしめますが、彼女の涙の理由は分からないままなのでした。4日間の滞在を終えてパリに戻ってきたアルマンとアメリでしたが、その翌日アメリはアルマンの子供を妊娠していることを知ります。しかしアルマンとの子供が欲しいのか、自分に子供を愛せるのかと自問し続けたものの答えは出ませんでした。アメリはアルマンに黙ったまま子供を堕ろしてしまうのでした。堕胎したことを知らされたアルマンはなぜ子供のことを話してくれなかったのかとアメリを激しく責めます。そして泣き続けるアメリを置いてそのまま家を出ていってしまうのでした。
メニルモンタン 2つの秋と3つの冬の結末
家に帰れないアルマンはバンジャマンをバーに呼び出して相談します。そこで美術学校時代の友人で日本人女性のハヅキと再会します。そして三人は閉店時間まで楽しく語り合います。アメリは自分の身勝手さを反省し、アルマンに会って謝りたいと思っていましたが、アルマンは彼女をまだ許すことができません。やがてクリスマスがやってきます。カティアを実家の両親に会わせるというバンジャマンにアルマンも同行します。バンジャマンの家族とともに過ごすクリスマスディナーは楽しいものでしたが、アルマンは孤独に苛まれ、無性にアメリの声が聴きたくなってしまいます。アルマンはアメリに電話を掛け、二人はようやく仲直りすることができたのでした。それから1年後、30歳の誕生日を迎えたアメリをアルマンとバンジャマン、カティアが祝ってくれます。アメリはバンジャマンとカティアから盆栽をプレゼントされます。あくる朝アルマンは窓辺に佇むアメリを見つめながら、彼女と出会ったこれまでのこと、そして二人の未来のことについて静かに思いを巡らし始めるのでした。
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