西部の男の紹介:1940年アメリカ映画。ゲイリー・クーパー扮する流れ者が農民と牛飼いとの土地の使用をめぐる対立にまきこまれる。ウォルター・ブレナン演じる悪徳判事ロイ・ビーンとの奇妙な友情を描く西部劇。
監督:ウィリアム・ワイラー 出演者:ゲイリー・クーパー(コール・ハーデン)、ウォルター・ブレナン(ロイ・ビーン)、ドリス・ダヴェンポート(ジェーン=エレン・マシューズ)、リリアン・ボンド(リリー・ラングトリー)ほか
映画「西部の男」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「西部の男」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「西部の男」解説
この解説記事には映画「西部の男」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
西部の男のネタバレあらすじ:出会い
南北戦争後の西部。続々と入植する農民たちと先に西部に来ていた牛飼いたちとの間に対立が生じていた。テキサスの酒場経営者兼判事のロイ・ビーンは牛飼いたちの後ろ盾となっていた。流れ者のコール・ハーデンが馬泥棒の罪でビーンの酒場に連行される。酒場はそのまま法廷となる。そこへ農民の娘ジェーン=エレンが馬車を駆って現れる。彼女は、その日カウボーイたちに応戦したが連れ去られた農民を捜しに来たのだ。だが彼はビーンによって既に絞首刑にされていた。農民の作った柵がカウボーイたちに壊されたことにも彼女は抗議するが、ビーンは柵を作るのは法律違反だと言い放つ。ここでは彼が法なのだ。コールは、馬は盗んだのではなく買ったのだと言うが、公平な裁判はなされないまま陪審員の審理になる。酒場の壁一面に女優リリー・ラングトリーの写真が貼られている。ビーンは客たちにもラングトリーの崇拝を強制する程の崇拝者だ。コールは口からでまかせをビーンに言う。リリー・ラングトリーに会ったことがある、しかも髪を一房もらった、今それはエルパソに置いてあると。陪審員の裁定は有罪だがビーンはリリーの友人が馬泥棒をするはずはないという理由で絞首刑の執行を延期する。するとそこへコールに馬を売った男が現れ彼が真犯人とわかるのだった。ビーンとコールは強い酒を酌み交わす。
西部の男のネタバレあらすじ:協力
翌日ビーンの横で目覚めるコール。ビーンが寝ぼけているうちに逃げようとするが、彼の馬にビーンは追い付き、約束したリリー・ラングトリーの髪をもってくるように念押しする。彼はコールを好きになっている。コールはジェーン=エレンの家の客となる。翌日、彼は農民たちの一部がビーンをリンチにかけようとしていることを知り、先回りしてビーンにそのことを教える。コールの仲裁で大事には至らなかったが、彼はビーンに公平な裁判をして銅像が立つくらい尊敬されてみろと諭す。ビーンはなおもリリー・ラングトリーの髪を要求するが、畑をうろつく牛を追い出せばリリーの髪をあげるとコールは約束する。彼はジェーン=エレンの髪を一房切らせてもらう。それをリリーの髪としてビーンに渡すのだった。
西部の男のネタバレあらすじ:決裂
農民たちの祭り。人々がダンスに興じているとき、ジェーン=エレンとコールは二人だけ離れて散歩する。それとなくここに家を建てようと誘うジェーン=エレン。だがその時炎が上がるのが見える。カウボーイたちが畑に火を放っているのだ。混乱の中でジェーン=エレンの父は馬車に轢き殺され、収穫を失った農民たちは土地を去っていく。でもジェーン=エレンは父親の墓標の前で自分は絶対ここに残ると誓う。コールは酒場に行き、焼き打ちとの関係をビーンに問いただす。リリー・ラングトリーの髪の毛に誓わせるとさすがのビーンも自分がやらせたことを白状する。
西部の男の結末:対決
ラングトリーの一座の公演が行われるフォート・デービスの街。コールはビーンを逮捕するべく郡保安官代理となる。一方ビーンは公演のチケットを買い占め、かつての南軍の制服に身を包んでただ一人の観客として劇場に入る。ところが幕が開くとそこに立っていたのはコールだった。撃ち合いの末ビーンは致命傷を負う。コールはビーンを楽屋へ導く。あこがれのリリー・ラングトリーに対面してからビーンは事切れる。 1884年、コールとジェーン=エレンは家の窓の向こうにテキサスに戻ってくる農民たちの馬車が連なるのを見るのだった。
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