アーノルド・シュワルツェネッガー/ゴリラの紹介:1986年アメリカ映画。マフィアに息子を殺された捜査官は復讐を誓う。しかし、内部から情報が漏れている為、彼は元捜査官であるマークに白羽の矢を立てる。マークはマフィアに潜入捜査し、内部から彼等に戦いを挑む。シュワルツネッガー主演のアクション映画。
監督:ジョン・アーヴィン 出演:アーノルド・シュワルツェネッガー(マーク・カミンスキー)、キャスリン・ハロルド(モニーク)、ダーレン・マクギャヴィン(ハリー・シャノン)、サム・ワナメイカー(ルイジ・パトロヴィータ)、ほか
映画「アーノルド・シュワルツェネッガー/ゴリラ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「アーノルド・シュワルツェネッガー/ゴリラ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「アーノルド・シュワルツェネッガー/ゴリラ」解説
この解説記事には映画「アーノルド・シュワルツェネッガー/ゴリラ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
アーノルド・シュワルツェネッガー/ゴリラのネタバレあらすじ:第1幕
人里離れた別荘が襲撃を受けます。行ったのはマフィアの手下で、別荘にはドン・パトロヴィータの裁判で証言する重要証人をFBIが匿っていました。証人は殺され、護衛も皆殺しされた現場にハリーはやって来ていました。そこには息子の亡骸もあり、彼は情報漏洩の調査をする指示を出しつつ息子の敵討ちを誓います。片田舎の保安官マークは過去、過剰暴力による逮捕が問題で退職を余儀なくされた元FBI捜査官でした。そんな彼の妻は都会から離れた土地に馴染めず、酒に溺れ始めます。そんな時、昔同僚だったハリーから呼び出しを受けます。密会場所でハリーは、パトロヴィータの裁判を記録したビデオを見せながらマークに事情を説明します。説明を受けたマークは、自分を失職に追い込んだバクスターが担当検事だという事に驚きながら、ハリーの息子の死を悼みます。そしてハリーが私費を投じ頼んだのは、パトロヴィータの組織を壊滅する為に潜入して欲しいという事でした。マークは、FBIへの復職もあるえるという話を快く引き受け、職務中の事故死を偽装しました。
アーノルド・シュワルツェネッガー/ゴリラのネタバレあらすじ:第2幕
マークはハリーのアドバイスに従い、パトロヴィータのライバルであるラマンスキーの妨害を始めました。ラマンスキーはパトロヴィータに圧力を掛けられていて、彼の側近一人を暗殺する等、抗争は必至でした。マークはラマンスキーの賭場を破壊し、彼の愛人から装飾品を奪い、パトロヴィータの目に付くよう派手に行動します。そして、パトロヴィータの参謀ロカが取り仕切っている地下カジノに乗り込みます。既にマークの行動は広まっていて、ロカとは難なく面会できました。ブレナーを名乗ったマークを、ロカはもとよりその片腕マックスも俄かには信用しませんでした。二人はマークを品定めする期間を置くと言い、カジノのチップを渡して一旦追い返します。マークはたまたま隣り合わせた女、モニークにチップを全額渡し、カジノを後にします。パトロヴィータを監視していた地元警察の刑事ベイカーは、カジノを出て来たマークを尾行する男達に眉を潜めます。マークはその男達を誘うように路地裏に入ります。そこで男達はマークに襲い掛かりますが、いとも簡単にあしらわれます。そこにベイカーがやって来て、男達は逃げ去りました。ベイカーは職業質問を行い、マークのブレナー名義のIDを検分します。ベイカーは釈然としない表情で彼を開放しました。警察はベイカー指揮の下、パトロヴィータのアジトの一つを強襲し、大量の麻薬と金を没収します。ペトロヴィータはそれに激怒し、ロカにその奪還を命じます。人手の足りない事もあり、ロカは一時的にマークを雇う事にします。雇われたマークにモニークが偶然を装って近付きます。彼女はマークが酔っ払って眠ったのを見計らい、彼の財布から身分証明書を盗み見て誰かに電話をかけ、内容を教えます。しかしマークは酔っ払った振りをしていただけで、油断無くその電話を盗み聞きしていました。パトロヴィータは、警察の内通者から麻薬と金の保管場所を聞きだそうとしましたが、相手が情報を出し渋っていました。まだ出番のないマークは、マックスと共にショバ代をラマンスキーにも払っていたバーのオーナーを締め上げます。その帰り、通報を受けて駆け付けて来たベイカーと鉢合わせします。立ち話程度に呼び止められただけですが、刑事を何故知っているのかマックスはいぶかしみます。マークはマックスが手下に襲わせたときだと答えました。マークは、パトロヴィータのパーティーに出席します。そこでマックスはマークと肩を組み、親しげに写真を撮りました。マークはその後、パトロヴィータと顔合わせをします。マークを見たパトロヴィータは、怪しげに見える彼への警戒を解かず、ロカに利用しろと命じました。
アーノルド・シュワルツェネッガー/ゴリラのネタバレあらすじ:第3幕
内外に敵を抱え続けるマークはモニークと親しくなり、共にドレスを買いに出かけますが、そこをラマンスキーの手下に襲われましたが撃退しました。パトロヴィータは内通者から保管場所を聞き出し、ロカに奪い返す計画を練らせます。誰もが頭を抱える問題に、マークは警察の連続爆破犯を仕立て、保管場所の警察署を手薄にする計画を提案します。それはそのまま受け入れられ、実行に移されました。囮の爆破が行われ、その犯行現場にハリーが訪れます。マークの計画を見に来たのですが、そこにバクスターが現れます。バクスターはハリーが何か勝手に行動しているのを知っていました。そして彼に、パトロヴィータの捜査から外す事を告げました。モニークはマークと食事に出ていました。そのレストランにマックスが来ていて、マークが席を外している間に彼に関して新たしい情報がないか聞いてきます。彼女は、何も掴んでいない事を告げます。マークが戻ってきて、追い払われるようにマックスは去ります。マークとモニークは食事を楽しみます、彼女はマークに本気になっていて関係を深めようとしますが、マークは自分が既婚している事告げられショックを受けます。そして友達で居たいと言うマークにモニークは逆上し、彼に買って貰ったドレスをその場で脱ぎ捨て、レストランを出てきました。マークは、隠れ家にやってきたハリーに強盗の件を相談します。彼は組織に深く入り込む為、成功させろと指示しました。その強盗計画の当日、陽動と称し、マックスはラマンスキーを襲う計画を立てていました。それにマークも同行させます。強盗チームは爆破予告の電話を掛けて署内を手薄にします。マックス達はラマンスキーを教会の前で待ち伏せしていましたが、人込みが多く、狙撃が出来ませんでした。マックスは車での襲撃に切り替えます。その頃、強盗チームは爆発処理班を装い無事署内に侵入、すんなり金と麻薬を奪う事に成功しました。マックスの方は襲撃を開始しましたが、ラマンスキーの乗るリムジンは防弾でてこずります。それでも追い回し続け、何とか自滅させラマンスキーの始末を成功させました。全てがうまく行っていましたが、マックスは自分の密告者を使い、マークがジョーイではない事を突き止め、パトロヴィータに報告します。パトロヴィータは、内通者に潜入捜査官が居る事を告げ、それを教えない事を詰りますが、内通者もハリーが独断でやっている事だと言い、誰が死んでも問題は生じないと強調します。そこで彼等はハリーを始末する事にしますが、その実行役はマックスの提案でマークにさせる事になりました。パトリヴィータはそれを承認し、事が済むまで内通者、バクスターを拘束しました。
アーノルド・シュワルツェネッガー/ゴリラの結末:第4幕
マークはマックスに連れ出されます。出発の直前、モニークが現れました。マークは彼女に一仕事終えてから仲直りしたと言います。その別れ際、マックスが含みのある笑みを浮かべ、モニークは胸騒ぎを覚えます。マークは墓地に連れて来られました。そこで息子の墓に祈っている男を撃てと命じられますが、振り返ったハリーを見て驚きます。その反応を見てマックスがハリーを撃ちます。マークは一緒に着いて来たマックスの手下を撃ち、最後にマックスを撃ち殺します。マークは重症を負ったハリーに駆け寄ります。ハリーは、マークに逃げろと言い、彼は仕方が無くそれに従います。車で逃げようとしますが、鍵はマックスが持っていて使えませんでした。そこにモニークが駆け付け、彼を車に乗せ逃げます。マークはモニークに荷物をまとめて飛行場で待つよう指示します。そして自分は武器をまとめ、パトロヴィータが奪った麻薬と金を隠している砂利採取場に乗り込みます。ローリングストーンズをBGMにしながら彼は大暴れし、採取場を制圧しました。匿名の連絡で警察が動き、金と麻薬が発見された事が報道されます。パトリヴィータはそのTV報道を立て篭もっているカジノの事務所で観ます。部屋中に緊張が漲り、バクスターが怯える中、遂にマークがやってきます。パトリヴィータ達は彼を迎え撃ちますが、マークは奇襲し激しい銃撃戦を演じます。そしてパトリヴィータは追い詰められてロカに警察を呼ぶよう言い出しますが、マークは全てを片付けました。事が終わり、マークは立ち去ろうとしますが、一人怯えて武器を探すバクスターに気付きます。彼はマークに酷く驚き、自分も潜入捜査だと誤魔化そうとしますが、マークは彼に、自分で始末を付けろと一発だけ弾を込めた銃を渡します。バクスターは迷った挙句、背を向けたマークに銃を向けますが、それより早くマークは彼を撃ちました。カジノの現場にベイカーが訪れます。惨劇とも言える現場に、何故か検事の死体も転がっていて、彼は色々と察します。そんな彼に、パトリヴィータの車を発見し、追跡している報告がされ、彼は、自分の頭のよさを確かめに行くと出て行きました。飛行場にモニークの所にマークがやってきます。一緒に逃げようという彼女にマークは大金を手渡し、この金で人生をやり直せ、自分は行けないと告げました。彼女は、仕方が無く一人飛行機に乗り、去って行きました。それと入れ替わりにベイカーが彼の所にやってきます。ベイカーは仲間だと思っていたと笑みを浮かべ、話を聞かせてくれと頼んできました。傷がもとで歩けなくなったハリーは、看護士にリハビリする事を説得されます。自暴自棄的に拒否するハリーですが、そこにマークが見舞いに来ました。妻とも仲直りし、今度新たに子供も生まれる事を報告したマークは、ハリーに名付け親になって欲しいと頼み、ハリーにリハビリを強要します。歩けなくても名付け親になれるとごねるハリーですが、息子に諦める事を教えたかとマーク叱咤されます。ハリーは必死に歩き出し、マークは自分の所まで来た彼を嬉しそうに抱きしめました。
田舎の警察にくすぶっていた元FBIのアーノルド・シュワルツェネッガーが、シカゴのギャング一味に捜査官の息子を殺された、元上司ダーレン・マクギャビンの依頼を受け、殺し屋に化けてギャング一味に潜り込む。
こういう潜入作戦は、昔からうんざりするほど多いが、この作品はシュワちゃんが暴れ回るのを見せる映画なので、お話などどうでもいいようなものだ。
例によって、鋼鉄製のロボットのごとき逞しさで、勇猛アクションぶりを見せ、彼と一味が爆破騒ぎを起こして、警察に保管されていた麻薬を奪い取る一幕など、バイオレンスの見せ場もいろいろ用意されているが、ジョン・アーヴィン監督はどうもパンチ力不足で、あまり盛り上がらない。
組織の本拠へ一人で殴り込むクライマックスも、ものものしい銃器をあれこれと揃えて持っていくのに、充分に活用できていない。
そして、敵の弾丸が一発も当たらないという不死身ぶりだけが目立つという、お約束の展開になって終幕を迎える。