夜の大捜査線の紹介:1967年アメリカ映画。人種差別の激しいアメリカ南部で起こった殺人事件に取り組む黒人刑事を巡るサスペンスドラマ。公民権運動が盛り上がっていた1960年代を描き、第40回アカデミー賞の各部門を受賞したサスペンス映画です。原作はジョン・ボールのベストセラー小説『夜の熱気の中で』(アメリカ探偵作家クラブ新人賞受賞作品)をスターリング・シリファントが脚色しました。音楽監督はクインシー・ジョーンズで、主題歌は題名の『IN THE HEAT OF THE NIGHT』で、レイ・チャールズのヒット曲の1つです。
監督:ノーマン・ジュイソン 出演:ロッド・スタイガー(ビル・ギレスピー)、シドニー・ポワチエ(バージル・ティッブス)、ウォーレン・オーツ(サム・ウッド)、リー・グラント(コルバート夫人)、スコット・ウィルソン(ハーヴェイ)、ほか
映画「夜の大捜査線」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「夜の大捜査線」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「夜の大捜査線」解説
この解説記事には映画「夜の大捜査線」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
夜の大捜査線の簡単ネタバレあらすじ
ミシシッピ州チカソー郡にある小さな町・スパータ。1966年9月のある夜、深夜営業の食堂からパトロールに戻ったサム・ウッド巡査は、路上に倒れている男性を発見。調べてみると明らかに殺されていました。知らせを受けてビル・ギレスピー署長自らが現場へ急行。早速捜査に当たります。被害者は町の有力者であるコルバート。早く犯人を上げないと警察の威信にも関わります。やがてウッド巡査が容疑者として連れてきたのが、駅の待合室で雑誌を読みながら列車を待っていた黒人男性。これで事件は解決だとギレスピーは喜びますが、男性の告げる身元を照会すると、彼はヴァージル・ティップスというフィラデルフィアの刑事。しかも「極めて有能だ」と彼の上司が答えます。冤罪に憤慨したティップスはすぐに警察署を去ろうとしますが、電話で上司から協力するように命令され、仕方なく町に留まり手を貸すことになります。犯罪学に通じた彼は、死体の検分から始め、殺人捜査に不慣れなギレスピーたちをリード。黒人への差別意識の強いギレスピーも最初はティップスから指図を受けることに腹を立てますが、その有能さを渋々認め、その助手として捜査に付き添います。やがて警察はコルバートの所有物だった財布を持つ若者を拘束。ギレスピーは今度こそ真犯人だと色めき立つものの、ティップスは若者を取り調べた結果、死体から財布を奪っただけだと結論づけます。そしてティップスが怪しいと見たのが、エリック・エンディコットという町有数の農場主。彼は被害者のコルバートの進歩的な考え方に反対していたのです。しかし、証拠は上がらず、ティップスも自分の考えが間違っていたことを知ります。やがてウッド警官がある女性を妊娠させた騒ぎが持ち上がり、ゴタゴタの結果、その子供の本当の父親・ヘンショウが警察に連れてこられます。深夜営業の食堂で働いているという彼を見たティップスは不審感を覚え、彼を詰問。ヤマ勘は当たっていました。やはり彼がコルバートを殺したのです。動機は、妊娠させた女性に中絶資金を渡すためでした。町を去ることになったティップスをギレスピーが駅まで送ります。偏見に満ちていた彼もティップスへの敬愛を示し、そのスーツケースを列車に運んでゆくと笑顔を見せます。こうして無事にティップスはフィラデルフィアへ帰るのです。
以上、映画「夜の大捜査線」の簡単あらすじでした。
続いて、より詳細なネタバレあらすじを解説します。
この映画の感想を投稿する