ホルテンさんのはじめての冒険の紹介:2007年ノルウェー映画。真面目一徹の運転士ホルテンさん。定年間近になった彼に今まで体験したことのない非日常が次々とやってくる?
監督:ベント・ハーメル 出演:ボード・オーヴェ(オッド・ホルテン)、ギタ・ナービュ(トゥーゲルセン夫人)、ビョルン・フローバルグ(フロー)、エスペン・ションバルグ(トリグヴェ・シッセネール)、ほか
映画「ホルテンさんのはじめての冒険」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ホルテンさんのはじめての冒険」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ホルテンさんのはじめての冒険の予告編 動画
映画「ホルテンさんのはじめての冒険」解説
この解説記事には映画「ホルテンさんのはじめての冒険」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ホルテンさんのはじめての冒険のネタバレあらすじ:電車一筋40年
定年間際のオッド・ホルテン運転士は表彰されるに値するほどまじめな運転士。道路の夢はタイへの旅行。今日もベルゲンまで列車を走らせた。定宿の女主人スヴェアは引退して来なくなってしまうのが寂しいと漏らしたけれど、土曜の業務が終わったら飛行機でオスロに帰ると答えた。オッドは、40年勤め上げた祝いに、シルバー機関車賞をもらい、普段は参加しないオッドも最後のパーティーだけは参加した。二次会に移ろうとした同僚の忘れた煙草を忘れた煙草を取ってこようと、彼のアパートを訪れたオッドだが暗証番号で扉が開かず、工事現場の足場を伝い下の階の住民の部屋に入った。そこ少年の部屋で、寝るまで一緒にいてと乞われる。煙草を取りに行かなければならないオッドが出て行こうとすると、子供はドラムをたたき、彼を部屋に引き留めた。そしてオッドはうっかり部屋で眠ってしまった。翌日、駅ではオッドが行方不明状態になっていて、彼が運転するはずだった列車は代理の運転士が運転し、急いでやって来たオッドはそれを見送った。
ホルテンさんのはじめての冒険のネタバレあらすじ:普段やらないことをやってみる
オッドは介護施設に入っている母を見舞い、定年の報告をした。飾り棚には、スキージャンプ女子がまだなかった頃、ジャンプをしていた母の写真が飾ってあった。 それから彼は何年も売り渡しのオファーを断り続けていたヨットを手放すことにし、フローに電話を掛ける。係留所ではなくフローの職場の空港に呼び出されたオッドは、彼を見つけられず、各所にたらいまわしにされ、飛行機の誘導路でパイプを吸い始めたところで警備員に捕まり取り調べを受ける羽目に。そして帰ろうとすると、やっとフローに会うことができた。係留所でヨットの仕様の詳細を話していると、売ってしまったらもう戻ってこないとフローは確認したが、オッドの気持ちは決まっていた。 それまで使っていたパイプが古くなったので、煙草屋のトゥーゲルセンさんに会いに来たオッドは、彼が先週他界し、店を手放したくない奥さんが今は切り盛りしている事を知った。彼女はオッドが夫の言っていた古い客だと知り、パイプの話を始めると他の客がやって来た。サウナやって来たオッドは、消灯後のプールで泳ぐと言う今までの彼では考えられない事をしようと試みるが、恋人たちがやって来たので、断念した。
ホルテンさんのはじめての冒険のネタバレあらすじ:シッセネールとの出会い
オッドがヒールを履いて歩いている最中、車道に行き倒れた男にタクシーを拾うと、そのまま家に通された。シッセネールと名乗る彼は外交官でアフリカ、アジアをまわったと語り、リビングにはそれらしい仮面や武器彫刻が飾ってあった。そして若くして亡くなった彼の弟、スタイネルの事を話し出した。その弟は自己流の変わり者で、統合失調症と医者にはい言われたが信じてないと語り、写真を見せた。 そして、オッドは自分の母はスキージャンプをしていたけれど、当時ジャンプ女子はなく、世界大会出場が夢だったと話した。シッセネールは目とつむっても見える能力があるのだと話し、オスロの目隠しドライブにオッドを誘った。朝の込まないうちにと言われそのまま泊まったオッドは、夜明け前に起こされた。オスロの町中まで来ると、シッセネールは目隠し運転のために頭をすっぽりとマスクで覆い運転を始めた。しかし救急車をすれ違うと、横断歩道で止まってしまう。オッドがマスクをめくると彼は死んでいた。オッドは彼の飼い犬のモリーを連れて自宅に帰った。
ホルテンさんのはじめての冒険の結末:新しい旅立ち
一人、夜の操車場へ行くオッド。いつもの居酒屋に行くと同僚に今日は凍るように冷たいと言われ、帰りの坂道には凍った道路を滑る人もいた。再びシッセネールの家を訪れた彼はコレクションの隕石とスキー板を持ち出し去ろうとした。すると、死んだはずのシッセネールの車が走って来た。運転していたのは死んだと聞かされていた弟で、外交官は彼で、発明家で変わり者はシッセネールの方だった。 真夜中のジャンプ台へ行くと、母の若いころとそっくりな少女がこれから飛ぶところだった。それを見送り彼も隕石をポケットに入れて、オッドはジャンプした。 星空がやがて暗転し一つだけ輝く星は、トンネルの出口に切り替わる、運転席の端にモリ―を連れて乗ったオッドがベルゲンまで行くと、ホームにはスヴェアが彼を待っていた。
ホルテンさんのはじめての冒険のレビュー・感想:彼にとっての冒険
この作品はいわゆる冒険譚とは違うが、真面目一徹で運転士を勤め上げてきたオッドからすると、彼の常識からは外れた行為で、飛行場のバックヤードをたらいまわしにされることすら彼にとっては目新しかったのかもしれない。そして彼の冒険心の源になっているまだスキージャンプに女子が参加できなかった時代に、世界大会出場を夢見てジャンプをしていた母の存在を忘れてはならない。
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