アイ・アム・デビッドの紹介:2004年アメリカ映画。戦争によって幼いころに家族と引き裂かれ、何もかも失ったデビッド。自分を知る旅にでる彼は、善意ある人々との出会いと別れを繰り返して、ついには旅の目的を果たすのです。過酷な試練を与えられた少年が、人生を切り開いていくロードムービーです。
監督:ポール・フェイグ 出演:ベン・ティバー(デビッド)、ジム・カヴィーゼル(ヨハン)、ジョーン・プロウライト(ソフィー)ほか
映画「アイ・アム・デビッド」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「アイ・アム・デビッド」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「アイ・アム・デビッド」解説
この解説記事には映画「アイ・アム・デビッド」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
アイ・アム・デビッドのネタバレあらすじ:起
第二次世界大戦後のブルガリア。ものごころついたころから強制収容所に隔離されている主人公の少年は、戦争で家族と引き離され全てを失い、残されているのは“デビッド”という名前だけで、両親の記憶も思い出も一切ありません。共産主義体制の波にのまれ、収容所の過酷な環境で強制労働を強いられていました。2人の庇護者の深い愛に守られながら、デビッドは12歳を迎えます。1人は、同じ収容所の仲間ヨハネ。父親のように深い愛情を注ぐ彼は、デビッドが犯した些細な罪をかぶり射殺されます。その後デビッドは、もう1人の庇護者の手で収容所を脱走しました。
アイ・アム・デビッドのネタバレあらすじ:承
無我夢中で逃げ出したデビッドには、ヨハネが殺されたあとの記憶がほとんどありませんでした。かろうじて覚えているのは、自分の行き先がデンマークであるということだけでした。手には封印された1通の手紙がありましたが、開けてはいけない気がしてそのまま大事に持ち歩くのです。ギリシャを抜けイタリアへ向かう船に密航しますが、デビッドは収容所の中で自然にいろいろな国の言葉を身につけていたのでした。初めて見る外の世界は、不思議で刺激的でしたが、いつ追っ手がくるかわからない不安とも隣り合わせです。
アイ・アム・デビッドのネタバレあらすじ:転
ある日1人の少女と出会い自宅に招待されます。少女の両親はデビッドの様子を見て何かを察しますが自然に振る舞い温かくもてなすのです。おいしい食事や柔らかなベッド、裕福な家庭で味わう初めての体験に心がほぐれていくのでした。この時、封筒の存在を思い出します。好奇心に勝てず中をのぞくと、自分の幼い頃の写真と知らない美しい女性の写真が貼られた身分証明書が入っていたのでした。わからないながらも自分の使命を掻き立てられたデビッドは、少女の家族の元を去り再び旅にでます。ある日、ソフィーという女性に出会います。彼女は孫ほども年の離れているデビッドが何かに追われていることを感じ取り、彼をスイスの自宅へ連れ帰ります。頑なに秘密を守ってきたデビッドでしたが、ソフィーの優しさに触れ言葉が堰をきったように溢れ出し、号泣してこれまでの体験を告白するのでした。全てを承知の上でデビッドを保護することを決意したソフィーとの穏やかな日々が始まりました。
アイ・アム・デビッドの結末
ある日、町で、店先で一冊の本に目をひかれました。デビッドと同じ収容所で夫と息子を亡くした体験談で、著者の写真はあの身分証明書の写真と同じ人物でした。彼は悟るのでした。収容所でのもう1人の庇護者は母親と幼馴染みだった看守であったこと、そしてこの本の著者こそが母親であることを。全てがつながりました。看守が母親だけをデンマークへ逃がし、亡くしたと思い込んでいる息子こそがデビッドなのでした。ソフィーの働きで、デンマークへの機上の人となったデビッド。空港の滑走路には美しい母親が両手を広げて待っているのでした。
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