ザ・コントロールの紹介:2016年アメリカ映画。人間の隠された欲望に火をつけ、その先には破滅しかないという新種のドラッグ“アージ(Urge)”。そして、小さな島の住人達にアージをばらまくことで、カオスをもたらす謎の男。唯一、アージが効かない青年は、男の暴走を止めようとするが…。5代目ジェームス・ボンドのピアース・ブロスナンが、正体不明の妖しい男を演じるスリラー映画。トワイライト・シリーズのアシュリー・グリーンや、ピッチ・パーフェクトシリーズのアレクシス・ナップなど、人気上昇中のセクシー女優らも共演している。
監督:アーロン・カウフマン 出演:ピアース・ブロスナン(謎の男)、ジャスティン・チャットウィン(ジェイソン)、ニール(ダニー・マスターソン)、アシュリー・グリーン(テレサ)、アレクシス・ナップ(ジョーイ)、パール・バリー(デニース)、ニック・シューン(ダニー)、クリス・ギア(ヴィック)ほか
映画「ザ・コントロール」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ザ・コントロール」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ザ・コントロールの予告編 動画
映画「ザ・コントロール」解説
この解説記事には映画「ザ・コントロール」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ザ・コントロールのネタバレあらすじ:起
実業家として成功し、若いながらも財を成したニール。その手腕と自信は、ビジネスの交渉相手もたじろぐほどです。週末、イーストマン島にある別荘で過ごそうと思い立った彼は、友人であるヴィック、デニース、ダニー、ジョーイの4人と、秘書のテレサを誘って自家用ヘリで飛び立ちます。別荘に着いた彼らを迎えたのは、誘っていないのに一足先に来ていたニールの悪友ジェイソン。金や名誉に関心がなく、自由気ままに生きている人間です。夜が訪れ、島に最近できたというクラブへ出掛ける7人。選ばれた者だけが入れるという謎の入店チェックをパスし、フロアに足を踏み入れて驚きます。そこは大勢の男女が踊り乱れる、まさに狂乱の場でした。突然、照明が消え、白塗りの顔に真っ赤なコスチュームという奇妙な道化が現れます。続いて女性ダンサーのショ―が始まり、観客の興奮は一気に高まります。盛り上がるニール達をよそに、赤い道化はなぜかジェイソンだけをダンスフロアの外へ導きます。廊下の先の部屋に入ると、そこに現れたのは白いスーツを着た1人の男。「やあジェイソン。待っていたよ」。男はジェイソンの名前を知っていたのです。
ザ・コントロールのネタバレあらすじ:承
男は言います。今夜の異様な盛り上がりは、全て“アージ”のせいだと。そんなドラッグは知らないというジェイソンですが、促されるままアージを鼻から吸い込みます。しかし、彼には何の変化も起こりません。男は「君は特別だ。他の友達とは違う」と言い、道化に命じてアージの入ったスーツケースを渡します。「ルールはたった1つ。一生に一度きりだ」。そんな話は聞いたことがないと呆れながらも、ジェイソンはニール達のもとに戻り、アージを見せます。興味津々の彼らは、喜んでトライ。たちまち全員がハイになり、羽目をはずし出します。そして翌朝。昨夜の狂乱が忘れられないニール達は、またもやアージに手を出します。アージが効かないジェイソンは、量を増やして吸引。意識が遠のき、その場に倒れます。目覚めた時、周囲はとんでもない光景に。ハイになったニールが、クラブの客全員を別荘に呼んだのです。暗闇の中、乱交や喧嘩が繰り広げられています。一向にアージが効かないジェイソンは、手探りに友人達を探します。しかし、まるで別人のように乱れる彼らの様子を目の当たりにし、恐怖に陥るのでした。
ザ・コントロールのネタバレあらすじ:転
アージの本当の恐ろしさは、「快楽」のあとにくる「残虐性」でした。仕事を忘れて男女の関係になったニールとテレサでしたが、ニールの暴言に切れたテレサは彼を殺そうとし、一方デニースは、興奮したヴィックに首を絞められ絶命します。そして翌日。友人達の死を知らないジェイソンは、島を出るフェリーの時刻が夜10時だと知り、落ち込みます。ダイナーにいるところへ、あの謎の男が現れます。全てあんたのせいだと怒り狂うジェイソンに、男は「快楽に溺れてルールを守らない人間なんか知るか」と笑います。しかし次の瞬間、男の姿は消えています。店の外で、アージでフラフラになった1人の青年がトラックに轢かれます。驚いたジェイソンは救急車を呼び、病院へ急ぎます。その頃、別荘では、興奮状態のヴィックがジムのバーベルを顔面に落して死亡。エステサロンにいたジョーイは、お客を襲う店員から逃げて病院へ行き、ジェイソンを見つけます。ところが病院も、暴れ回る患者達で大混乱。2人は別荘に戻って友人達を探しますが、ヴィックとデニースは死亡。ダニーとテレサは行方不明。生き残っていたニールは、ジェイソンの目前で自殺します。フェリーに乗るため、夜の海岸をひた走るジェイソンとジョーイ。そこへ同じく逃げてきたテレサも合流しますが、彼らの前に、アージでハイになった男達を従えたダニーが立ちふさがります。
ザ・コントロールの結末
アージに溺れるダニーは、ここは夢の国だ!と狂喜しています。長年、ニールに嫉妬を感じていたダニー。俺はニールだ!生まれ変わったんだ!と常軌を逸しています。テレサはジェイソンとジョーイを救おうと、自分がおとりになってダニーに近づきます。しかし乱暴な男達に縛られ、石を投げられて死亡。ジェイソンとジョーイは隙を見て逃走し、なんとかフェリーに乗り込みます。フェリーには、あの男がいました。なぜ島の人々を皆殺しにしたと憤るジェイソンに、男は言います。「これは壮大な計画なのだ」。さらに、どうしてジェイソンにだけアージが効かないかを教えます。それは、アージがろくでなしだから。安定や普通に意味を見出さない人間、この世の全ては幻想だとわかっている人間だったからです。ショックを受けるジェイソン。「世界を浄化し、完璧にするために手を貸してくれ。アージを街へ運ぶんだ」。そう言って男は、ジェイソンの脳裏に“人間の未来”だという、人々が死に絶え荒廃した映像を見せます。もはやジェイソンに、抵抗するすべはありません。闇の中、フェリーは静かに進んで行きます。そして、エンドクレジット後。都会のスーパーマーケットで、買い物中の母親と少年。不気味な物音を聞いた少年が店内で見たのは、アージでおかしくなった人々がうごめく姿でした。
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