魔術師の紹介:1958年スウェーデン映画。科学の世紀である19世紀の半ば、ヨーロッパを旅する魔術師ヴォーグレル博士の一座がある館に逗留を命じられる。魔術を見下す町のおえら方に芸を見せなければならない。彼ら一座はどうやって危機を逃れるのか。
監督:イングマール・ベルイマン 出演者:マックス・フォン・シドー(魔術師ヴォーグレル博士)、イングリッド・チューリン(アマン/マンダ)、ナイマ・ウィフストランド(ヴォーグレルの祖母)、ビビ・アンデショーン(サーラ)、グンナール・ビョルンストランド(医師ヴェルゲールス)ほか
映画「魔術師 (1958年)」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「魔術師 (1958年)」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「魔術師 (1958年)」解説
この解説記事には映画「魔術師 (1958年)」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
魔術師のネタバレあらすじ:死にかけの役者
口のきけない座長の魔術師ヴォーグレル博士、薬を調合するその祖母、ヴォーグレルの助手アマン、御者も務める助手のシムソン、司会役のテューバルの5人からなる旅回りの魔術師一座の馬車が森に入る。沼の側で幽霊の鳴き声のようなうめき声を出して倒れている男を見つける。男の名はスぺ―ゲル。かつては有名な一座にいた役者だが酒で身を持ち崩したという。馬車に乗せたがその中で死んでしまう。
魔術師のネタバレあらすじ:魔術師への尋問
馬車は検問で止められ領事のエーゲルマンの館に導かれる。それは警察署長のスタルベックの命令だった。館で待っていたのはエーゲルマン、スタルベック、それに医師のヴェルゲールスだった。彼らは尋問を始める。エーゲルマンは魔術興行のついでにインチキ薬の販売をしている一座を怪しんでいる。領事夫妻は超常現象に関心を持っているが、ヴェルゲールスは魔術や超常現象の非科学をさげすみこき下ろそうする。結局警察署長は、領事の館で昼間に彼らに魔術を見せるという条件で一座の興行を許可する。一座はその夜は領事の館に宿泊することを命じられる。食事は召使たちと同じ部屋でしなければならない。
魔術師のネタバレあらすじ:館の夜
インチキ薬を紹介しながらテューバルはことば巧みに館の料理番のソフィーアを誘惑して成功する。シムソンもメイドのサーラをものにする。一方、ヴォーグレルの祖母は彼女を魔女と思わせて若く純朴なメイド、サンナの心をつかむ。そして稲妻の光るその夜、死んだと思われていた役者のスぺ―ゲルが息を吹き返して館の使用人を怯えさせる名演技を見せてからヴォーグレルの眼の前で本当に死んでしまう。ヴェルゲールスはアマンが実は女であることをつきとめる。アマンはヴェルゲールスの妻マンダだった。そしてヴォーグレルは妻と二人きりになると声を出すのだった。
魔術師の結末:魔術の成功
翌日、警察署長の要求にしたがってヴォーグレル一座の魔術が披露される。署長たちは空中浮遊の魔術の仕掛けを暴いて一座を笑いものにしたものの、ヴォーグレルとアマンは署長の妻に暗示をかけて署長の恥になる真実をしゃべらせ、館の御者のアントンソンを見えない鎖で縛ることにも成功する。しかし、見えない鎖を解かれたとたんにアントンソンはヴォーグレルの首を絞める。突然の事件に驚いて、一座を残して人々はいったん部屋の外に出る。部屋に戻ったヴェルゲールスはヴォーグレルの死を確かめた。検視解剖をするヴェルゲールスの机に切り取られた手首が現れる。ヴェルゲールスは暑さによる幻覚と思うが次々と鏡にヴォーグレルの姿が映り、やがてヴォーグレルが彼を追いつめる。ヴェルゲールスをすっかり恐怖におびえさせた後でヴォーグレルは、首を絞められた後に役者の死体とすり替わっていたという種明かしをする。 警察署長による逮捕を恐れて、ヴォーグレルとアマンは早く出発しようとする。テューバルはソフィーアといっしょに生きるため、祖母は薬を売って金をためたので一座を離れる。代わりにサーラがシムノンについていくことになるが、彼女の支度のせいで出発が遅れる。ところが、署長は王宮からの使者を領事の館に導きいれる。国王の前で魔術を披露することになり、メンバーを替えた一座の馬車が出発する。
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