夏の夜は三たび微笑むの紹介:1955年スウェーデン映画。カンヌ国際映画祭で「詩的ユーモア賞」を受賞し、巨匠ベルイマンが国際的に認められるきっかけとなった傑作喜劇。のちに「リトル・ナイト・ミュージック」としてブロードウェイ・ミュージカルとなった。
監督:イングマール・ベルイマン 出演:ウーラ・ヤコブソン(アン・エーゲルマン)、エヴァ・ダールベック(デジレ・アームフェルト)、ハリエット・アンデルセン(ペトラ)、グンナール・ビョルンストランド(フレデリック・エーゲルマン)
映画「夏の夜は三たび微笑む」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「夏の夜は三たび微笑む」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「夏の夜は三たび微笑む」解説
この解説記事には映画「夏の夜は三たび微笑む」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
夏の夜は三たび微笑むのネタバレあらすじ:1
豪華な執務室で机に向かう洒脱な男・エーゲルマン。彼は成功している弁護士で、事務所には従業員が2人。彼らの噂話から、エーゲルマンには若い後妻がおり、年頃の息子・ヘンリックが彼女に手を出さないか心配していることが分かります。仕事の後、エーゲルマンは、その後妻・アンの肖像写真を写真屋からもらうと、広壮な自宅へ。玄関先で18歳の女中・ペトラと会話を交わします。居間ではアンとヘンリックが共に本の朗読の最中。ヘンリックは神学生で、ちょうど学校から帰省中でした。アンが父に甘えているのを見る彼の目は、確かに嫉妬で苦々しく曇っています。
夏の夜は三たび微笑むのネタバレあらすじ:2
その夜、エーゲルマンは息子を自宅に残し、アンと2人きりで観劇へ。主役を務める女優のデジレは、エーゲルマンの存在に気づき、芝居中に彼に微笑みを見せます。それに機敏に気づいたアンは彼女と夫の仲を疑うことに。確かにプレイボーイだったエーゲルマンは、以前2年ほどデジレを愛人にしていましたが、結局彼女にフラれてしまったのです。嫉妬で泣き出してしまったアンを気づかい、エーゲルマンは観劇途中で帰宅。エーゲルマンはアンが寝てしまうと、再び劇場へ戻ってデジレと会います。しかしそれは浮気のためでなく、自分の真情をアンに伝える仲介役になってもらうためでした。実はアンはまだ処女。彼女のエーゲルマンへの愛はまるで父親に対するような肉欲を伴わないものだったのです。しかしその依頼はデジレの現在の愛人・マルカム伯爵が邪魔することで実現せずに終わります。デジレがエーゲルマンとの復縁を願う姿に、マルカムは嫉妬の炎を燃やすことに。
夏の夜は三たび微笑むの結末
やがて、お互いに恋や嫉妬を胸中に秘めた一同がデジレの母親の主催するパーティに集まります。一緒に招かれたヘンリックは、恋を遊戯として考えている彼らに憤慨。1人考え込みます。そして自分に気があるような素振りをしていた女中のペトラが馭者とイチャついているのを見て絶望。自殺を図るのです。しかしその試みは失敗し、ひょんなキッカケでその場にいた義母・アンと結ばれることになります。そして決闘騒ぎを起こした父のエーゲルマンもデジレと寄り添うことに。マルカム伯爵も夫人との絆を確認、ペトラもその馭者と恋を実らせ、結局は全員収まるところに収まるのでした。
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