ひつじ村の兄弟の紹介:2015年アイスランド,デンマーク映画。世界有数の羊大国である北欧の小さな島国アイスランド。牧羊業を営んでいる老兄弟は、先祖代々受け継いできた優良な羊の血統を守り続けていますが、長年絶縁状態です。しかしとある出来事をきっかけに、現実を向き合いながら絆を取り戻していく老兄弟の姿を丹念に描いています。第68回カンヌ国際映画祭の「ある視点部門・グランプリ」ほか、数多くの映画賞を受賞しています。
監督:グリームル・ハゥコーナルソン 出演:シグルヅル・シグルヨンソン(グミー)、テオドール・ユーリウソン(キディー)、シャーロッテ・ボーヴィング(カトリン)ほか
映画「ひつじ村の兄弟」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ひつじ村の兄弟」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ひつじ村の兄弟の予告編 動画
映画「ひつじ村の兄弟」解説
この解説記事には映画「ひつじ村の兄弟」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ひつじ村の兄弟のネタバレあらすじ:仲の悪い兄弟と羊たち
アイスランドの辺境のとある村。牧羊業をしているキディーとグミーの老兄弟は、先祖から受け継ぐ優良な羊の品種を守り続けることに人生を捧げています。40年も会話なしの不仲な2人ですが、住居は隣接しています。毎年開催される羊の品評会で、今年の優勝はキディーの羊スプロティ、2位はグミーの羊ガルプルです。僅差で負け落胆するグミーは、元気のないスプロティが疫病スクレイピーに侵されていると察知します。慌てたグミーは、同じ檻にいるガルプルを連れ帰り丁寧に洗います。グミーは牧羊仲間にスプロティのことを報告し、スプロティは早速検査を受けることになります。キディーはグミーの言動に憤慨します。後日、スプロティがスクレイピーと判明すると、グミーをはじめ近隣の飼育場も調査が入ります。
ひつじ村の兄弟のネタバレあらすじ:羊のいない日常
他の飼育場でも感染が発見され、村の全ての羊の殺処分が保健所から下されます。処分後2年間は牧羊が出来ないため、これまでの血統が途切れるためキディーは保健所に猛反発します。羊の殺処分日。獣医が到着する前に、グミーは泣きながら羊を銃殺します。処分した羊の損失補填は2年間に渡り支給され、その後新たな羊を購入します。担当者から説明を受けたグミーは、契約書にサインします。キディーは、担当者に全く応じず自暴自棄になります。獣医の指示通りにグミーは、糞や干し草、木製品はすべて焼却処分を進めます。初冬。羊がいなくなった村でグミーは、雄のガルプル一匹と数匹のメス羊を殺さずに、自宅の地下室で密かに育てていたのです。
ひつじ村の兄弟のネタバレあらすじ:些細なすれ違い
クリスマスの夜。グミーは羊の子孫を残すため、ガルプルとメスを交尾させます。そこへ青年がグミー宅前で、泥酔したキディーを助けます。彼が保健所の消毒担当であることを知ったグミーは、地下室の羊たちがバレないように取り繕います。翌朝目覚めたキディーは、グミーに助けてもらった礼も言わず自宅に帰ります。羊がいない日々が長くなるにつれ、牧羊を諦める仲間が出始めます。グミー名義のキディーの土地でこのまま飼育場の清掃をせず訴えられれば、グミーの過失になると担当者は伝えます。兄弟の不仲の原因は、父がキディーの相続を希望しなかったことよるものですが、グミーはキディーに掃除を始めるように書いた手紙を犬に届けさせます。その手紙に憤慨し、泥酔して再び屋外で倒れたキディーをグミーはブルドーザーのブレードで病院へ運びます。
ひつじ村の兄弟の結末:兄弟の絆
キディーを病院に送り届けたグミーは彼の家で、意外にも幼き日の兄弟の写真を目にします。そして、彼の飼育場の掃除を始めますが、病院から戻ったキディーは御立腹です。ひょんなことから、グミーの家の地下室の羊を発見したキディーは、羊たちを守ろうと必死なグミーを気にすることなく、掃除に取り掛かかります。そしてキディーは最後の血統だから羊を残したいと申し出ますが、グミーは「私の羊だ」と、突っぱねます。翌朝、キディーの飼育場も保健所による消毒が行われますが、キディーを助けた消毒担当の青年に匿っていた羊たちがバレます。しかしグミーは、キディーの助けで難を逃れます。2人はバギーに乗り、火山付近の冬が越せそうな高地の山へ羊たちを走らせます。猛吹雪の中、バギーのタイヤがハマってしまい、先に進んでしまった羊をグミーが探しに行きます。明け方、凍死寸前のグミーを発見したキディーは、掘った穴の中に入れ吹雪から守ります。
以上、映画ひつじ村の兄弟 のあらすじと結末でした。
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