ファントム/開戦前夜の紹介:2012年アメリカ映画。東西の冷戦時代の1968年、当時のソ連の潜水艦K-129がハワイ近海で謎の沈没事故を起こした事件を題材にしたサスペンス映画で、核弾頭を積んだ潜水艦を巡ってアメリカとソ連が息詰まる諜報戦を繰り広げます。
監督:トッド・ロビンソン 出演者:エド・ハリス(デミトリー・“デミ”・ズボフ)、デイヴィッド・ドゥカヴニー(ブルニー)、ウィリアム・フィクナー(アレックス・コズロフ)、ランス・ヘンリクセン(マルコフ)、ジョナサン・シェック(パブロフ)ほか
映画「ファントム/開戦前夜」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ファントム/開戦前夜」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ファントム/開戦前夜の予告編 動画
映画「ファントム/開戦前夜」解説
この解説記事には映画「ファントム/開戦前夜」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ファントム/開戦前夜のネタバレあらすじ:起
アメリカが主導する西側諸国とソ連が主導する東側諸国が冷戦状態にあった1968年。長い航海からカムチャッカのリバチー海軍基地に帰還したソ連のベテラン潜水艦長デミトリー・ズボフ(エド・ハリス)は、司令官マルコフ(ランス・ヘンリクセン)から退役目前の潜水艦K-129での偵察航海を命じられます。K-129は航海後には中国海軍に売却されることが決まっていました。無茶な命令にデミトリーの部下らは反発しますがデミトリーは引き受け、謎の試作装置「ファントム」とその技術者ブルニー(デイウィッド・ドゥカヴニー)とガーリン(デレク・マジャール)、補充兵を乗せて出航します。デミトリーの手元には、外洋に出るまで開封を禁じられた極秘指令書が手渡されていました。潜水艦の出航を見届けたマルコフはひっそりと自決を図りました。
ファントム/開戦前夜のネタバレあらすじ:承
デミトリーらは「ファントム」についてブルニーらから一切の説明もされないどころか近づくことすらも禁じられます。一方、副長アレックス(ウィリアム・フィクトナー)は、ブルニーや補充兵らの身元に関する情報が一切ないことに気付き、唯一名前が判明した兵士も死亡者名簿に記載されていることを突き止めます。アレックスは、ブルニーらが情報機関KGBの特殊部隊「オズナ」の一員ではないかと疑いますが、暗殺を恐れて自分だけの胸の内に留めておくことにします。一方、指令書を開封したデミトリーは、その中身がアメリカ海軍の監視および「ファントム」の実験を指示したものだと知ります。やがて潜水艦はパナマ国籍のタンカーに接近、ブルニーは「ファントム」の実験を行いたいと申し出ますが、デミトリーは様子を見てやりすごすことにします。自室に戻ったデミトリーは海軍政治担当官パブロフ(ジョナサン・シェック)と話し合いを持ちますが、その最中にデミトリーは突然激しい発作を起こして倒れます。それは、デミトリーが過去の事故で脳に負った怪我の後遺症によるものでした。
ファントム/開戦前夜のネタバレあらすじ:転
デミトリーが回復するまではアレックスがK-129の指揮を執ることになり、艦は引き続き航行を続けますが、程なくアメリカの原子力潜水艦が接近してきました。ブルニーはそこで「ファントム」を起動させると、アメリカの原潜はK-129をタンカーだと誤認して去っていきました。「ファントム」の正体とは、別の船の音波を発して敵のソナーを欺く偽装装置だったのです。しかし、デミトリーとアレックスは「ファントム」さえあればこの艦が搭載している核ミサイルを敵に探知されることなく使えるのではないかと気付き、ブルニーらを疑ったデミトリーらは海軍に報告しようとしますが、ブルニーはデミトリーの起こした過去の事故の内幕を暴露して艦を乗っ取ってしまいます。ブルニーはアレックスの読み通りオズナの一員だったのです。
ファントム/開戦前夜の結末
ブルニーの目的は、元々中国に売る予定だったこのK-129を「ファントム」を用いて中国艦に仕立ててアメリカに攻撃し、アメリカと中国の核戦争を誘発、漁夫の利を得ようと目論んでいたのです。デミトリーやアレックスは艦を取り戻すため立ち上がり、艦外に発信機を放出すると共に核ミサイルの無力化を試みますがブルニーらに気付かれてしまい、核ミサイルの発射コードを巡って銃撃戦となります。そこへ発信機に気付いたアメリカ艦から魚雷が放たれて直撃、艦内に海水があふれ出して沈没を始め、デミトリーはアレックスに家族への手紙を託して脱出させます。やがて潜水艦は引き上げられましたが、デミトリーら艦に残った者は全員死亡していました。核ミサイルは不発に終わり、核戦争は回避されました。
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