ソイレント・グリーンの紹介:1973年アメリカ映画。2022年人口の増加が限界まで行った社会では、資源が枯渇し、食料が極端に不足しだしました。また金持ちと貧困の格差は大きく広がりました。そして街ではソイレント社が配給する食料に人々が群がりますが、突然配給停止になります。その時ソイレント社の秘密を握った刑事が捜査を進て行くうちに想像を絶する現実が待ち構えていたという近未来SF映画です。
監督:リチャード・フライシャー 出演者:チャールトン・ヘストン(ロバート・ソーン)、エドワード・G・ロビンソン(ソル・ロス) 、チャック・コナーズ(タブ・フィールディング) 、ジョゼフ・コットン(ウィリアム・シモンソン)、リー・テイラー(ヤング・シェリル) ほか
映画「ソイレント・グリーン」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ソイレント・グリーン」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ソイレント・グリーンの予告編 動画
映画「ソイレント・グリーン」解説
この解説記事には映画「ソイレント・グリーン」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ソイレント・グリーンのネタバレあらすじ:起
2022年、ニューヨークでは人口の増加により食糧難となっていました。資源は枯渇し、肉も野菜も魚もありません。食料はソイレント社から配給される人口の食べ物だけでした。ある日、殺人事件がありました。高級マンションの住人が被害者でした。向かった刑事はソーンでした。ソーンはソルという老人と同居しており、生活は刑事という仕事柄貧困ではありませんでしたが、貧困と大差ないほどでした。
現場に到着すると、殺されたのは弁護士で部屋にはボディーガードと家具の女性がいました。家具の女性とは契約解除されるまでずっと家に居る女性で、メイドの進化系のようなものでした。そして冷蔵庫には見たことのない肉があり、水は出る、酒はあるなど自分の生活とは雲泥の差でした。ソーンは証拠品として肉、野菜、果実、酒などを持ち帰り、ソルと飲食しました。さらにソルの好きな書物も持ち帰りました。
ソイレント・グリーンのネタバレあらすじ:承
捜査を進めるうちにソーンには疑問点が生じました。管理されたマンションなのに、警報が鳴っていないことでした。ボディーガードが怪しいと見たソーンは捜査を続けました。殺された弁護士は市長の同窓生でした。そして弁護士が持っていた書物はソイレント社に関するものでした。
ソイレント社は海洋プランクトンを原料にして人工食料を製造しているのですが、本にはプランクトンさえも資源が枯渇しているという記事がありました。そしてソイレント社と市長の癒着が疑われる記述もありました。弁護士はソイレント社と市長の秘密を知ったため殺されたのではないかと考え始めました。
ソイレント・グリーンのネタバレあらすじ:転
そのころ、ソイレント社の配給する食料が不足するという事でソーンも警備に配置されました。住民も知ってか長い行列ができて、進まない配給に暴動が起きました。大型重機を使って住民たちを排除します。一方、ソルは定期的に行われている知識人の会合に、例の書物を持って参加しました。皆にソイレント社に関する書物を読んでもらいました。ここで恐ろしい事実が判明しますが、この場では明かされません。
そしてソルはある施設に向かいました。受付を済ませ、綺麗なベッドのある部屋に招かれます。ベッドに横になると、大きなスクリーンに色々な映像が映し出され、癒されるソルでした。ソルは満足して死んでいきました。この施設は老人の安楽死の施設、つまり自殺施設だったのです。
ソイレント・グリーンの結末
ソルの死を知ったソーンは、ソルの死体が何処に運ばれるのかを追いました。死体が運ばれたのはソイレント社の工場でした。死体は他の死体と一緒にコンベアに乗せられ、プールの中へ放り込まれています。そして別のコンベアにはいつも見ているものが流れていました。ソイレント社の人工食料『ソイレント・グリーン』でした。この食料は人間の死体から作られていたのでした。
その時ソーンは見つかってしまい、武装した連中に追われました。ソーンは教会へ逃げ込んで戦います。その時、警察がやって来てソーンは負傷を追いながらも助かりました。そして息絶え絶えでソーンは警察署長に向かって『ソイレント・グリーン』の原料は人間だと叫びます。
以上、映画「ソイレント・グリーン」のあらすじと結末でした。
「ソイレント・グリーン」感想・レビュー
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老人が亡くなる前に、かつて豊かな地球の姿野原には、花が咲き麦の穂が、風にそよいでるビバルディの四季が流れる中で老人は息を引き取るそしてクラッカー工場へ、強烈な印象が残った映画でした。
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ソルが向かったホームは安楽死施設で、死ぬ直前のソルにソーンは会うことができます。ソーンはソルに工場や配給所を調べて、証拠を押さえろと言われて向かったと思います。
あと、流れているのはベートーベンの田園です。ビバルディの四季ではありません。 -
封切当時中学生か高校生でした。それほど映画館に通ったことはなかったので、なぜこの映画を観た中きっかけは思い出せません。制作費は。あまりかかっていないという印象でした。吹替で安心して観ていましたが、ラストシーンで主人公が担架で運ばれるのですが、その時たしか腕を上に伸ばして「サイレントグリーン イズ ピープル!」と何度か叫んでいました。ヒアリングはだめな方ですが、その英語はしっかりと聞き取れました
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この映画は十九歳の時当時好きだった人と見に行きました。
曲は?と聞かれて確かビバルディの春と答えて映像を゙見ながら亡くなる所が何故か美しいと感じられた映画でした。その後いつか地球は食糧がなくなる日が来るんだろうかと他愛もないようにおしゃべりを゙しながら歩いた覚えがあります。今では懐かしい思い出です。半世紀前になります。 -
私にとってはトラウマの映画ですね。
貧富格差、食糧問題、安楽死・・・当時、高校一年坊主にはインパクト強過ぎです。近未来への警笛としてはとても良いのですが、作り込みは自体はチープ感が否めません。でも、これは致し方ないかなと。
あらためて45年ぶりに観たのですが、田園が流れる場面は、「海と大地の恵み」のありがたさを痛感しました。
2024に年に突入しましたが、
ネタバレありのディストピア映画特集で知って観た。真相を分かっていても楽しめたが、予備知識なしで観たほうがいいと思う。強烈な社会風刺が心に刺さる。食料が貴重な中で「本物の飲食物」が本当においしそうに見える。ソルを演じるエドワード・G・ロビンソンが印象的。