男の出発(たびだち)の紹介:1972年アメリカ映画。南北戦争終結後のアメリカ西部を舞台に、カウボーイに憧れている16歳の少年が様々な経験を経て現実の厳しさを身を持って体験していく姿を描いた超現実主義西部劇です。
監督:ディック・リチャーズ 出演者:ゲイリー・グリームズ(ベン・モックリッジ)、ビリー・グリーン・ブッシュ(フランク・カルペッパー)、ルーク・アスキュー(ルーク)、ボー・ホプキンス(ディキシー・ブリック)、ジェフリー・ルイス(ラス・コールドウェル)ほか
映画「男の出発(たびだち)」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「男の出発(たびだち)」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「男の出発(たびだち)」解説
この解説記事には映画「男の出発(たびだち)」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
男の出発(たびだち)のネタバレあらすじ:起
南北戦争終結後のテキサス。とある小さな村に住む16歳の少年ベン・モックリッジ(ゲイリー・グリームス)の夢は将来カウボーイになることでした。ベンは母親に内緒で拳銃を4ドルで買い、友達に見せびらかしていました。その頃、フランク・カルペッパー(ビリー・グリーン・ブッシュ)率いるカウボーイ集団が、テキサスからコロラド州フォードルイスに二千頭の牛を送りに行くと聞き付けたベンは、カルペッパーにどんな仕事でもするから雇ってほしいと直訴します。カルペッパーはコック(レイモンド・ガス)の助手兼炊事手伝いとしてベンを雇うことに決め、ベンは期待に胸を膨らませながら母親に見送られて村を後にします。コックはベンに「カウボーイとは取り柄のない奴がなるものだ」と諭しますが、ベンはこの忠告を聞き入れようとはしませんでした。
男の出発(たびだち)のネタバレあらすじ:承
出発から数日後、一行のキャンプに4人組の牛泥棒が侵入し、わざと牛を暴れさせて脱走させ、まんまと200頭を盗み出したのです。カルペッパーは慌てて牛泥棒を追って見つけ出し、引き渡しを要求するも牛泥棒たちから法外な引渡料を要求され、激しい銃撃戦の末に牛泥棒たちを皆殺しにしますがカルペッパー側も3人のカウボーイが命を落としました。カルペッパーは人員補充のため、カスティーゴの村に住むラス・コールドウェル(ジョフリー・ルイス)を助っ人として雇い入れようと決断、ベンを使いとしてカスティーゴに向かわせますが、途中で2人組の盗賊に襲われて大事な拳銃と馬を奪われてしまいます。徒歩でカスティーゴに辿り着いたベンはコールドウェルに事情を説明すると、コールドウェルは早速仲間のルーク(ルーク・アスキュー)とブリック(ボー・ホプキンズ)、ミズーラ(ウエィン・サザーリン)らを連れて出発、途中で盗賊2人を見つけ出して射殺、拳銃と馬を取り戻してくれました。
男の出発(たびだち)のネタバレあらすじ:転
カルペッパー一行の元へ戻ったベンは自ら夜の見張りを志願、牛の見回りを行いますが、片目の馬泥棒(グレゴリー・シーラ)に襲われ馬を全て盗まれるという失態を犯してしまいます。馬泥棒を撃てなかったベンを足手まといとみなしたカルペッパーは、コールドウェルとその仲間を近くの村へ馬を買わせに向かわせるついでに、ベンを連れて行き駅馬車に乗せて故郷に送り返そうとします。ルークは餞別代わりにベンに酒を飲ませてやろうと考え、仲間と共に酒場に入ったところ、そこに片目の馬泥棒一味がいたため銃撃戦となり、駆け付けたゴールドウェルらは馬泥棒一味を射殺、無事馬を取り戻します。ベンも一味の一人を射殺したことで再びカウボーイの一員として認められ、一行はさらに旅を続けました。乾燥地帯を抜けた一行は川と草原に囲まれた牧場に辿り着きますが、緑豊かな牧草を見た牛たちは柵を壊して勝手に牧場に侵入してしまいました。カルペッパーは牧場主ピアース(ジョン・マクリアム)に謝罪しに赴きますが、相手の弱みに付け込んだ強欲なピアースは法外な賠償金を巻き上げたばかりか、武器全てを置いていくよう要求してきました。カルペッパーは牛をコロラドへ無事に送ることを最優先し、やむなく金を払って出発します。
男の出発(たびだち)の結末
旅を続ける一行は、肥沃な谷間で敬虔な男ナサニエル(アンソニー・ジェームズ)率いる教団と出会います。ナサニエルの教団は「約束の地」を求めて長い旅を続けており、ようやくこの地を安住の場に選んだところでした。ところが、そこにピアースが再び現われ、ここは自分の縄張りであるから出ていけと命じてきました。牛を奪われたくないカルペッパーはすぐ出発しましたが、ベンはナサニエルら教団の人たちを守るためにここに残り、コールドウェルとその仲間たちもベンに加勢することを決意します。激しい銃撃戦が始まり、ピアース一味は全滅しましたが、コールドウェルら仲間たちも命を落としました。ナサニエルは流血で汚れてしまったこの地はもはや「約束の地」ではないと言いました。ベンはコールドウェルらを埋葬すると、銃を捨てて故郷の母親の元へと帰っていきました。
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