最前線の紹介:1957年アメリカ映画。孤立したベンソン中尉の小隊の前に、反抗的で冷血漢だが経験豊かで直観の鋭い兵士モンタナが現れる。西部劇で名高いアンソニー・マンが描く、神出鬼没の敵の間をかいくぐって高地の攻略を目指す、朝鮮戦争の歩兵たちの一日の長い戦い。
監督:アンソニー・マン 出演者:ロバート・ライアン(ベンソン中尉)、アルド・レイ(モンタナ)、ロバート・キース(大佐)、フィリップ・パイン(リオダン)、ヴィク・モロー(ズウィックリー)、ジェームズ・エドワーズ(キリアン)
映画「最前線」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「最前線」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「最前線」解説
この解説記事には映画「最前線」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
最前線のネタバレあらすじ:孤立した小隊
1950年、9月6日、朝鮮半島。早朝から通信担当のリオダンが大隊本部と連絡を取ろうとするが連絡がつかない。ベンソン中尉が率いる小隊は孤立してしまった。朝、一人の兵士が殺害されて銃を奪われているのが見つかる。敵は周囲を囲んでいる。小隊は465高地を確保しなければならない。しかし、頼みのトラックは優れた工兵のキリアンでも修理不能で、重たい荷物を全て人力で運ばなければならなかった。
最前線のネタバレあらすじ:モンタナとの遭遇
行軍を続ける小隊の前に、草原をこちらに向かう一台のジープが現れる。運転するのはモンタナという軍曹。地雷の爆発のショックで話すことも歩くこともできなくなった上官の大佐を乗せて、味方が壊滅した前線から逃走してきたのだ。大佐を釜山の病院に連れていくと言い張るモンタナからベンソンはジープを押収する。ジープに荷物を載せ、大隊本部ともやっと連絡がついたと思った瞬間、樹上からの銃撃で通信機が破壊される。その敵を撃ち落としたのはモンタナだった。
最前線のネタバレあらすじ:砲撃の合間に
助手席に大佐を乗せたジープを病気のズウィックリーが運転しモンタナが付き添って進むことになる。茂みに囲まれた道。最後尾にいたキリアンが野の花を摘んで鉄兜に飾るすきに敵に殺される。一人ずつ米兵を片付ける敵の作戦だった。キリアンが殺されたことを知ったベンソンはモンタナを代わりにする。モンタナは敵兵に気づき、わざとおびき寄せて敵を二人倒す。しかし死んだふりをしていた一人の敵兵が殺される前に自分の味方に連絡を取り場所を教える。小隊の進む道に砲撃が始められる。犠牲者を出しながらも小隊は前進した。
最前線のネタバレあらすじ:地雷原
森の中に入った。先頭のルイスがつまずいて転んだ時に地雷を発見する。兵士たちの間に不安が広がる。恐怖に動転したルイスが後方に走ってかえって別の地雷を踏んで死んでしまう。ベンソンはモンタナにルイスの代わりに先頭を歩かせようとする。最初は大佐から離れことを拒否したモンタナだが、大佐の表情から大佐の意思を推し量りベンソンと共に地雷を探りながら先頭を進む。 樹上からモンタナに敵兵が襲いかかる。敵兵は投降して捕虜になる。
最前線のネタバレあらすじ:高地を前に
目指す高地を目の前にしてベンソンは先に捕虜に山肌を上らせる。捕虜は撃たれて死ぬ。上に誰かいる。その時、上で三人の米兵が現れ声を出す。味方がいると思ったが、モンタナは三人を撃ち殺す。それは偽米兵だった。モンタナの位置からはそれが本物か偽物か見えなかったはずだ。ベンソンはモンタナを批判し彼と大佐を追い出す。
最前線のネタバレあらすじ:戦争の男たち
リオダンを相手に不安を打ち明けるベンソンだが、リオダンに中尉ならやれると励まされて、残った12人で高地の攻略を開始する。ベンソンが先に敵に見つからないように高地へ上っていくが発見されて軽傷を負う。ベンソンに続いて高地を上り始める兵士たちは次々と倒れていく。それを遠くで見ているモンタナと大佐。モンタナは自分を「息子」と呼ぶ大佐を慕っており、彼と二人で生き残る以上の望みはなかった。だが、突然大佐が銃をもって走り出して戦闘に参加する。モンタナも彼を追って走る。敵に撃たれた大佐はポケットから出した銀星章をモンタナに渡して息絶える。
最前線の結末
小隊の兵士たちが次々に死に、ベンソンの横にはもうモンタナしかいない。今や大佐の仇を取ることがモンタナの目的になっていた。敵は消耗しているから今なら二人でも高地を取れるとモンタナは厭戦気分のベンソンに攻撃を促す。二人は火炎放射器を使って高地を敵から奪取した。そこにリオダンも現れた。疲労困憊の彼らが目覚めた朝、味方の部隊が近づいてくる。その音を聞きつつ「アッカーマン、ボールドウィン…」とベンソンは手帳に書いてある戦死した部下たちの名をアルファベット順に読み上げて彼らだけで叙勲の儀式をする。モンタナが大佐から渡された銀星章は彼らのものになった。
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