バッファロー’66の紹介:1998年アメリカ映画。監督、脚本、主演、音楽を手掛けたヴィンセント・ギャロの出世作。刑務所を出所したばかりの愛を知らない男ビリーと孤独な少女との恋を描いている。現在でも根強いカルト的人気を誇る作品。
監督:ヴィンセント・ギャロ 出演者:ヴィンセント・ギャロ(ビリー)、クリスチーナ・リッチ(レイラ)、ベン・ギャザラ(ビリーの父)、アンジェリカ・ヒューストン(ビリーの母)、ロザンナ・アークエット(ウエンディ)他
映画「バッファロー’66」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「バッファロー’66」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「バッファロー’66」解説
この解説記事には映画「バッファロー’66」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
バッファロー66のネタバレあらすじ:起
5年の刑期を終えて刑務所を出所したビリーはバスを待っているうちに尿意を覚え、町に着いてからトイレを求めてダンス教室に行きます。そこで両親に電話しようとしますが小銭がないので通りかかった教室の生徒レイラに二十五セントを借ります。両親は彼が刑務所に入っていたことは知らないようです。政府の仕事で遠くに行っていた、結婚した、と彼は両親に嘘を並べます。結局妻を実家に連れて帰らなくてはならなくなり、レイラを拉致し、彼女の車で実家へと向かいます。レイラを妻にしたてあげようとしたのです。
バッファロー66のネタバレあらすじ:承
ビリーは手荒に扱ったことをレイラに謝罪し、自分の妻になりすまして一緒に実家に行ってくれるよう頼み、レイラは了承します。久々に再会した息子に対して、両親は実に冷淡で、どうやらビリーは幼少時から両親に十分な愛情を受けてこなかったようです。ぎこちなく四人で時を過ごす中、ビリーは友人のグーンに電話をします。かつて、ビリーはフットボール賭博で1万ドルを賭けた試合がスコット選手の八百長のため負けてしまいました。その掛け金が払えなかった代償として、胴元の友人の身代わりで刑務所に入っていたのです。
バッファロー66のネタバレあらすじ:転
実家を出た後、二人はボーリング場に向かいます。ビリーのロッカーに貼られた女性の写真についてレイラに尋ねられ、彼はかつての恋人だと答えます。ロッカーに入っていたピストルをビリーはポケットに入れました。彼は復讐のためスコット選手を殺し自分も自殺するつもりでした。スコット選手が現在トップレスバーを経営し午前2時に店に現れることを知ったビリーは時間をつぶすためにレイラとデニーズに向かいます。そこで二人はロッカーの写真の女性ウェンディに出会います。彼女はフィアンセと一緒でした。高校時代にビリーが一方的に想いを寄せていただけで、恋人だったというのは嘘でした。
バッファロー66の結末
デニーズを出た二人はモーテルに入ります。ビリーに対してレイラはいつしか愛情を感じ始めていました。やがて2時になりビリーはコーヒーを買いに行くと言って部屋を出ます。彼の様子がおかしいことに気づいたレイラは必ず戻ってきてと念を押します。店に入り、いったんスコットと対面しますが、ビリーは何もせずそのまま店を出ます。そしてピストルを投げ捨て、レイラのためにココアとハート形のクッキーを買ってモーテルに戻ったビリーはレイラと抱き合って眠るのでした。
この映画の日本語キャッチコピーは「最悪の俺に、とびっきりの天使がやってきた」なんですが。本当にこの通りなんです。
ろくでもない主人公のところに現れたヒロインの存在が彼を救う。ありえないようなご都合ご都合主義なのにどこかリアルで、説教臭いのではなく神聖な気すらする。
「あの子が俺のこと好きって言ったんだ!それに例のあいつもそんなに悪い奴じゃなかった!」この単純で尊いこと!
ちょっとひねくれた映画ですが、心がひねくれたときこそこれを見たいです。