バリー・シール/アメリカをはめた男の紹介:2017年アメリカ映画。CIA、麻薬王までも欺いた実在の男、バリー・シールの半生をトム・クルーズ主演で映画化。パイロット・CIAの秘密工作・密輸・実業家、様々な顔をもつバリーから目が離せなくなります。監督はトム・クルーズとは二度目のタッグとなる「オール・ユー・ニード・イズ・キル」のダグ・リーマン。
監督:ダグ・リーマン 出演:トム・クルーズ(バリー・シール)、ドーナル・グリーソン(モンティ・シェイファー)、サラ・ライト・オルセン(ルーシー・シール)、ジェシー・プレモンス(ダウニング保安官)、ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ(JB)、アレハンドロ・エッダ(ホルヘ・オチョア)、マウリシオ・メヒア(パブロ・エスコバル)、ほか
映画「バリーシール/アメリカをはめた男」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「バリーシール/アメリカをはめた男」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
バリーシールの予告編 動画
映画「バリーシール/アメリカをはめた男」解説
この解説記事には映画「バリーシール/アメリカをはめた男」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
バリーシール/アメリカをはめた男のネタバレあらすじ:起
1978年、バリー・シール(トム・クルーズ)はパイロットとしての自分の才能を活かし、トランス・ワールド航空で働いていました。ですが、パイロットとしてだけではなく、密輸にも手を染めて、人知れずキューバ葉巻を運んでいました。
人の目を盗んで行っていたバリーの悪事は、とうとうCIAの目に留まりバレてしまいます。バリーの操縦の腕前をCIAの活動に活かしてほしいと持ち掛けられます。その代わり、バリーが手を出した密輸に関しては黙っていると約束します。
迷うバリーに、時速500キロ出る飛行機の試し乗りをさせました。CIAの任務も悪くないと思い、引き受けようと考えます。恋人のルーシーに別の仕事をしたいと相談してみるものの、福利厚生がしっかりした今の仕事を辞めるなんてやめてほしいと反対されます。恋人の頼みに考え直そうとしたバリーですが、結局パイロットの仕事を辞めて、CIAに頼まれた任務を引き受けることに決めました。
CIAから頼まれた仕事は、中米グアテマラ・エルサルバドル上空から写真を撮ることでした。銃弾が飛び交う危険な地域での任務は、バリー自身が銃撃戦に巻き込まれる危険性もあります。実際に銃撃により撃ち落とされそうになることもありますが、この危険な任務ではパイロットとしての腕前を存分に発揮していました。
トランス・ワールド航空を辞めたことをルーシーに秘密にしていたため、家に帰った時はいつも制服に着替えて誤魔化していました。危険は伴いますが、バリーは充実した日々を過ごしていました。
バリーシール/アメリカをはめた男のネタバレあらすじ:承
1980年、バリーはCIAの任務だけではなく、新たなビジネスに手を出すようになります。バリーの操縦の腕前はCIAから高く評価を受けていましたが、他にもバリーに目をつける団体がいました。南米コロンビア、麻薬カルテルの大物、パブロ・エスコバル(マウリシオ・メヒア)が声をかけてきました。
バリーはパブロの自宅に招かれ、コカインの密輸に関する話を持ちかけられます。断ることのできない雰囲気だったため、パブロの要求を飲みます。コカイン1キロ2000ドル、200キロ運べば報酬は20万ドルにはね上がります。バリーにとって魅力のある大金でもありました。
パブロが運ぶように依頼したコカインの量は300キロ。それに加えて監視者を一緒に乗せろと言いました。300キロのコカインを乗せて飛ぶには機体が小さく、コカインどころか監視者まで乗せることができません。さらに滑走路が短く、飛び立てるかどうかも気がかりでした。交渉の末にバリーひとりで確実に荷物を運ぶ作戦を提案し、了承させ、積み荷を乗せたまま飛び立つことに成功。滑走路が短いという障害もクリアできました。
無理難題に思えたパブロの依頼をクリアしたバリーは、報酬をもらうためにパブロの家を訪れます。するとそこに踏み込んできたのは武装したコロンビア政府。あっけなくバリーは捕まってしまいました。
CIAのシェイファーのおかげで無事に釈放されましたが、今の家に住み続けることはできなくなります。理由もろくに説明せずに急いでアーカンソー州のミーナという町に移り住みました。寂れた町ではありますが、2000エーカーの飛行場付きの土地とお金が手に入りました。突然の出来事に怒ったルーシーに、バリーは仕事の説明をして任務へと戻っていきました。
バリーシール/アメリカをはめた男のネタバレあらすじ:転
CIAからの任務を引き続き受けるバリー。中米のニカラグア反政府勢力コントラへの銃器の密輸でした。CIAからの任務だけでなく、コロンビアの麻薬組織メデジン・カルテルとの取引も続けています。仕事だけでも危険ですが麻薬組織との関係は切っても切れないものとなりました。高額な報酬とスリルがバリーを駆り立てています。
仕事は順調に進んでいきますが、とうとう人出が足りなくなります。4人のパイロットを雇って目も眩むような金額を稼ぎ出します。札束は家の中に入り切らず、銀行に預けるのも大変な有様。自分の名前のついたスタジアムを造って町に貢献するなど、一大実業家としても名を馳せていきます。
大金を稼ぎ出すバリーは豪華な生活を続けます。何もかも順調に進んでいるように見えますが、妻の弟BJがやって来た頃から、不穏な空気が漂うようになりました。仕事のないBJはバリーたちのお金をあてにして、まともに仕事をしませんでした。とうとう問題を起こしたBJは警察に捕まってしまいます。
パブロとの仕事があるというのに、バリーに助けを求めるBJ。思わずパブロに愚痴ると、パブロがその弟の始末をしようと請け負いました。いくら困っているからといって、弟を死なせたいわけではありません。断ったバリーでしたがパブロの仕事は早く正確でした。
バリーはBJに国外に行くよう、航空チケットと車を用意して強引に連れ出します。BJは自動車に仕掛けられた爆弾の爆発により命を落とし、この世から姿を消します。一部始終を見ていたバリーはパブロの仕業だと分かったものの、そのまま口を閉ざし、誰かに話すことはありませんでした。
バリーシール/アメリカをはめた男の結末
順風満帆だったCIAでの任務もうまくいかなくなります。バリーに頼んでいたシェイファーは、バリーに関する書類を燃やすよう指示。CIAはバリーを切り離すことにしました。
危機を察したバリーですが、逃げ切れるものではありません。DEAや州警察、FBIが強制捜査にやって来ます。捕らえられ裁判にかけられるはずだったバリーは無罪放免。その代わり、バリーのパイロットとしての腕を見込んだホワイトハウスが、新たな任務を言い渡します。コロンビア麻薬組織メデジン・カルテルの麻薬取引の写真を撮影するというものです。
とても危険な任務ですが、バリーに断るという選択肢はありません。作戦を決行し、無事に写真を撮り終えて戻ってきましたが、何の間違いか、バリーが写っている写真も一緒に報道されてしまいました。
家のものを差し押さえられただけでなく、妻子はバトンルージュへ行くことになります。バリーは裁判にかけられ1000時間の無償奉仕活動をすることになりました。淡々とその日の奉仕活動を行うバリーでしたが、毎日モーテルを転々とする生活です。さらに、時間がある時にこれまでの出来事をビデオに撮り記録を残しました。
バリーを始末するためにパブロの手下が動きまわります。80日が過ぎた頃、バリーはパブロの手下に見つかり、射殺されました。バリーの死ぬ前の最期のメッセージは「アメリカは最高の国」でした。
以上、映画「バリーシール/アメリカをはめた男」のあらすじと結末でした。
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