あなたがいてこその紹介:2010年インド映画。30年近く前の復讐を未だに果たそうとしている一族の屋敷の元へ、何も知らない敵の息子が訪れます。屋敷の敷居をまたいだら殺される運命となった主人公はなんとかして、屋敷からの脱出を試みますが…
監督:S.S.ラージャマウリ 出演者:ラーム(スニール)、アパルナ(サローニ)、ラミニドゥ(ナジニードゥ)、マッラスーリ(スプリート)、バイレッディ(ヴェーヌゴーパール)ほか
映画「あなたがいてこそ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「あなたがいてこそ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
あなたがいてこその予告編 動画
映画「あなたがいてこそ」解説
この解説記事には映画「あなたがいてこそ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
あなたがいてこそのネタバレあらすじ:起
まだ古い習わしの残るインドの土地で、身内同士の抗争が繰り広げられます。ラオ一族に身内を殺されたラミニドゥは、この恨みを忘れまじとまだ幼い二人の息子にも復讐を誓わせるのでした。 28年後、現代。ラオ一族の子孫ラームは、おんぼろ自転車をこぎながら、配達の仕事をしています。真面目で心優しいラームは必死で自転車をこぎますが、毎回配達時間に間に合わず苦情が殺到、とうとうクビになってしまいます。「仕事を続けるなら、バイクを買うことだ」と上司は言いますが、そんなお金はありません。 途方に暮れ、不幸を嘆きながら家路に着くと、一通の手紙が届きました。なんと亡き父親の広大な土地を、ラームが正式に相続することになったのです。
あなたがいてこそのネタバレあらすじ:承
ラームは早速土地を売ることに決めます。夜行列車にとび乗って、現地の有力者に会いに向かいました。夜行列車では、絵を描くのが大好きな素敵な女性・アパルナに出会いました。アパルナは家族から画家の夢を馬鹿にされていたので、絵を見て素直に褒めてくれるラームに好感を持ちます。楽しいひとときを過ごしたのち、アパルナは先に下車しましたが、スケッチブックを忘れていきます。ラームが気づいて渡そうとしますが手遅れでした。ついでにラームも降りそびれます。 とりあえずスケッチブックは持ったまま、列車を降りると有力者を尋ねます。その人はラームをとても手厚くもてなしてくれました。そして、そこにはなんとアパルナもいました。スケッチブックを渡して、二人は再会を喜びます。皆で食事をすることになりましたが、実はその有力者こそ、ラームの祖先と敵同士だったラミニドゥ一族だったのです。
あなたがいてこそのネタバレあらすじ:転
しばらく食事を共にしていると、ラミニドゥはラームの素性に気づいてしまいます。事実を知ったラミニドゥ一族はさっと顔色を変え復讐心を燃やしましたが、神聖な家の中で殺しをするわけにはいかないと心を諌めます。そのかわり、彼が家の敷居をまたいだその時は躊躇なく殺すよう命じます。 一方、ラームも自分の命が狙われていると気づきます。亡き母親から、昔の身内抗争について聞かされていましたし、出発する時も知り合いのおじさんから、その土地に行くのはやめた方がいいと言われていたのでピンときたのです。ラーム自身は、30年近く前のことを今更…と取り合ってなかったのですが。 屋敷の敷居をまたいだら殺されると知ったラームは、なんとか屋敷を出まいと、いろいろと口実を作って居座ります。ラミニドゥたちも、なんとか屋敷から出そうと躍起になります。その度に、敷居に足をかけたりはずしたりが繰り返されます。ついには仮病を使って、屋敷に泊まり込むことに成功しました。その間にラームとアパルナは仲を深めていきます。
あなたがいてこその結末
そうこうしているうちに、アパルナにも若干間違った内容が伝わります。許嫁のいるアパルナがラームを愛したことによって、父親(ラミニドゥ)が怒っているのだといった具合に。 ラームはいつまでも屋敷にいるわけにはいかないので、こっそりと脱出する方法を試みます。なんとかして脱出しますが、案の定見つかってしまい、一族総出で追いかけられてしまいます。アパルナの手助けもあって、架け橋まで辿り着きます。ラームは一人橋を渡ると、架け橋をはずそうとします。一緒についていく気だったアパルナはショックを受けると同時に、本当の事情を知るのでした。 そこへ、一族が追いつきます。アパルナは必死で一族を説得し、彼を愛しているのだと訴えます。それを聞いたラームは、逃げることをやめ、正々堂々と一族に立ち向かっていくのでした。二人は手を取りあいますが、一族は容赦しません。ラームを殴り続けると、ついには手首を切り落とせと刃物を持ってきます。ずっと手を握っていたアパルナでしたが、ついにラームから手を離すと、走り出して高い橋の上から身を投げました。父と兄弟、一族達は、驚いて橋の下を覗き込みます。ラームはすぐさまその横を駆け抜けると、アパルナを助けるため躊躇うことなく身を投げました。アパルナは幸い無事でした。駆けつけた父親達にアパルナは「父さんたちは橋の上に留まった、あの人は死を覚悟で飛び込んだ。それでも殺したいなら殺して」と告げます。ついに、和解の瞬間です。ラミニドゥは「父さんを許せ」というと、二人の手を再び繋ぎあわせるのでした。晴れて結ばれた二人はハネムーンを楽しみます。あのおんぼろ自転車に乗っかって。
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