ミス・ワイフの紹介:2015年韓国映画。男に頼ることなく、キャリアウーマンとして人生を切り開いてきた敏腕弁護士のヨヌ、39才独身。交通事故で意識不明となり、助かるはずなのにどういうわけか“天国の中継所”へと来てしまった。生き返るにためは、ある女性の余命1ヵ月を代わりに生きることが課せられる。それはヨヌとは正反対の女性、平凡な夫と2人の子供を持つ専業主婦の人生だった…。韓国の実力派女優オム・ジョンファが、人生の選択を迫られる女性をコメディタッチ全開で演じる。笑いと涙のファンタジー映画。
監督:カン・ヒョジン 出演者:オム・ジョンファ(ヨヌ)、ソン・スンホン(ソンファン)、キム・サンホ(イ所長)、ソ・シネ(ハヌル)、コ・スヒ(婦人会会長)ラ・ミラン(ミソン)ほか
映画「ミス・ワイフ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ミス・ワイフ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ミス・ワイフの予告編 動画
映画「ミス・ワイフ」解説
この解説記事には映画「ミス・ワイフ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ミス・ワイフのネタバレあらすじ:起
父親が船乗りでつねに不在だったため、ほとんど母親の手で育てられた少女、ヨヌ。顔すら覚えていないその父親が海の事故で死亡し、ひたすら父親のことを想い続けた母親もまた、病に倒れて亡くなります。天涯孤独になってしまったヨヌは思います。「男の存在は百害あって一利なし。自分は誰にも頼らず自力で生きてみせる」。その決意通り、ソウル大学法学部を卒業したヨヌ。39才の現在、独身を貫き、敏腕弁護士としてバリバリのキャリアウーマン道を歩んでいました。現在担当するのは、マスコミも注目しているフェギョン建設の御曹司が起こしたレイプ未遂事件です。女性でありながら被害者に一切同情しないヨヌは、見事示談に持っていきます。フェギョン建設の会長はヨヌに感謝を示し、ニューヨークへの転勤に力添えすると約束しました。その夜、高級車で家路に向かうヨヌの前に、いねむり運転のトラックが突っ込んで来ました。驚いたヨヌはハンドルを切り、車は道路から飛び出しました…。次の瞬間、ヨヌが目を開けると、なぜか知らない建物の中にいます。驚いたことに、そこは「天国の中継所」。ところが中継所のイ所長によると、ヨヌは助かるはずだったのに手違いでここに来てしまったとのこと。どうか生き返らせてと泣き出すヨヌに、イ所長は提案します。中継所の手違いで、1ヵ月早く召された女性がいる。彼女の残された余命を代わりに生きること。そうすれば1ヵ月後に元の人生に戻してやろう。1ヵ月間、他人の人生を生きるという指令にためらうヨヌでしたが、生き返るためには仕方がないとしぶしぶ引き受けるのでした。
ミス・ワイフのネタバレあらすじ:承
ヨヌが目覚めると、そこはお洒落な豪華マンションの自宅とは大違いの集合住宅の一室。鏡を見ると、茶髪のだらしない恰好の自分が映っていて悲鳴を上げます。ヨヌは子持ちの専業主婦になっていました。夫のソンファンは公務員で、高校生の娘ハヌルと6才の息子ハルがいます。本当の自分とあまりにもかけ離れた地道な人生に、すっかり落ち込んだヨヌ。ハルの幼稚園の送り迎えも、ママ友たちとの交友も、ただただ苦痛でしかありません。ヤケを起こしたヨヌは、ソンファンのカードで限度額まで食材を買いまくろうとし、ソンファンと一緒のベッドに寝ることも断固拒否します。子供達はまるで別人のようになった母親に驚きますが、ヨヌの行動はますますエスカレート。こっそり自宅の豪華マンションに戻り、フェギョン建設の会長にもらったカードで高級ブランドの洋服を買いまくります。しかし、カードのサイン違いでヨヌは警察に連行され、盗難の疑いをかけられます。妻が盗むわけがないと刑事に勇ましく抗議するソンファンの姿に、動揺するヨヌ。ある日のこと、ヨヌとソンファンは、職場の行事に夫婦同伴で出席します。ソンファンが出した防音壁の企画案に感心したヨヌは、ソンファンの課長を無視して、都市計画課の区長に見事な説得力で後押し。恥をかいた課長はヨヌをけなし、妻を侮辱されたソンファンは課長を殴り倒します。仕事を首になるかもしれないと心配するヨヌに、人生は金が全てじゃないと笑うソンファン。ヨヌは少しずつ家族の素晴らしさを感じ始めます。
ミス・ワイフのネタバレあらすじ:転
ヨヌは専業主婦の生活をこなしながら、弁護士の知識をフルに使って集合住宅の問題を解決。ママ友たちの尊敬を一気に集めます。そんな時、ハヌルが憧れの男子生徒にレイプされかけるという事件が起こります。ハヌルから事情を聞いたヨヌは激怒し、学校へと乗り込みます。問題の男子生徒は金持ちの息子で、余裕で示談を申し出ます。相手の態度に怒り爆発のヨヌは、ブログやSNSを使ってでもレイプ未遂犯だと広めてやると言い放ち、男子生徒の髪をつかんで床に押し倒します。公式の謝罪と慰謝料を要求したヨヌにハヌルは驚きますが、かっこよかったと感激します。それ以来、ヨヌはまるで本当の家族の一員のように幸せな毎日を過ごすように。現れたイ所長もヨヌの変わり様に感心しますが、ヨヌがソンファン達と暮らせるのはあと1週間。1週間後、本当の妻は交通事故で亡くなるという運命だと聞かされ、ヨヌはショックを受けます。一方、課長にたてついたソンファンは人事異動を命じられます。それを聞いたヨヌは課長に談判を申し出、弁護士の手腕で課長がリベートをもらっている事実を指摘。ソンファンの危機を救います。ところが今度は、ハルが遺伝性の網膜色素変性症だと病院で診断を受けます。手術を受けなければ視力を失うかもしれません。しかし、それはヨヌの母親が持っていた病気でした。私は本当の母親じゃないのになぜ遺伝するの?と泣き出すヨヌ。息子の手術の日、手術室の前で待っているヨヌをイ所長が呼びます。
ミス・ワイフの結末
イ所長はヨヌに戻る時間だと言いますが、ヨヌは子供達の母親として今の人生を生きたいと言います。しかしイ所長は、あなたが消えれば息子の病気が治るのですと言います。納得したヨヌは、家族に別れを言うために病室へと戻ります。ハルの手術は無事に終わりました。ヨヌはハル、ハヌル、ヨンファンと明るく会話をかわし、涙をこらえて彼らに背中を向け去って行きます。ヨヌが次に目覚めると、そこは病院。交通事故から意識が戻ったのです。ヨヌはパジャマのまま病院を飛び出し、ソンファンの家へと走ります。しかし、家族がいた部屋にはすでに他の人が住んでいました。肩を落としたヨヌは、元の生活に戻って行きます。それから1ヵ月後。フェギョン建設の横領とアリバイ工作の証拠を掴んだヨヌは、再び弁護士として活躍していました。しかし、豪華マンションから引っ越そうと荷造りを始めます。荷物の中に、ほとんど見たことがない母親の遺品の箱を発見し、中を開けます。古いアルバムのページをめくっていたヨヌは驚きます。母親と幼い自分、そして顔も忘れた父親が映っていました。父親の顔はイ所長その人でした。ヨヌは涙にくれます。その後、休暇を取り、父親の船が事故を起こした場所、ニュージーランドへ旅行に出ようと決めたヨヌ。飛行機の中でヨンファン達と再会して驚きます。ヨヌが誰だかわからないヨンファンは、妻を亡くしたので姉の住むニュージーランドでしばらく暮らす予定だと言います。ヨンファンの隣の席に座ったヨヌは微笑を返すのでした。
この映画の感想を投稿する