グォさんの仮装大賞の紹介:2012年中国映画。妻を亡くし、家も失ったグォさんは友人のチョウさんを頼って老人ホームに向かいます。途中で孫の結婚式に出るが息子から昔のことを根に持たれ冷たくあしらわれます。老人ホームで暮すことになったが、自分の老化と今の状況を嘆き陰鬱になっていく。そんなグォさんにチョウさんは、テレビの仮装大賞に出場することを誘います。
監督チャン・ヤン 出演:シュイ・ホァンシャン(グォさん)、ウー・ティエンミン(チョウさん)、リー・ビン(リーさん)、ヤン・ビンヤン(老人ホーム院長)、ガオ・グー(グォさんの孫)、ほか
映画「グォさんの仮装大賞」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「グォさんの仮装大賞」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
グォさんの仮装大賞の予告編 動画
映画「グォさんの仮装大賞」解説
この解説記事には映画「グォさんの仮装大賞」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
グォさんの仮装大賞のネタバレあらすじ:起
チョウさんが手品をホームの人たちに見せています。チョウさんは、老人ホームの人気者です。チョウさんはテレビの仮装大賞に出場することを提案して、14人のメンバーを募ります。その頃、グォさんは妻を亡くし、義理の息子から家を追い出されるように、いくらかのお金と鉢植えと亡き妻の写真を持って出ていきます。孫の結婚式に現れたグォさんは実の息子から招待していないと冷たく言われます。グォさんは、孫の結婚式だぞ、来て悪いのかと怒鳴ります。グォさんは新郎新婦の前に来て、家の頭金にとお金を渡して、お祝いを言って出て行きます。グォさんは友人のチョウさんを頼りにカンザン老人ホームにやってきます。ホームには空き部屋が無かったのですが、チョウさんの口利きで、同室を許されます。ある日、グォさんの息子が尋ねてきました。グォさんが孫に渡した金をつき返して、20年前に金をくれなかった恨みごとを言って帰って行きました。その夜、グォさんが寝苦しさで夜中に目が覚めると、自分の下着が汚れていました。誰にも気づかれないように、シーツを洗面所で洗います。鏡に写った顔を見て、涙を流します。チョウさんが探しに洗面所に来ると、天井からシーツで作ったロープが吊り下げられていました。グォさんはそれをじっと見つめていました。グォさんは年老いて、住む家も無い、自分の情けなさに号泣します。生きる気力を失っていました。ホームのみんながグォさんの為にベッドと枕を作ってくれました。みんなの温かさがグォさんの心を少し癒してくれました。
グォさんの仮装大賞のネタバレあらすじ:承
チョウさんがグォさんを仮装大賞のメンバーに入れました。チョウさんはメンバーにマージャンパイの箱をかぶせて移動させます。動きが悪いので、音楽に合わせて柔軟体操をさせます。みんなはノリノリで音楽に合わせて動き、楽しそうです。そこに、老人ホームの院長がチョウさんにみんなに激しい運動をさせないでくれと怒ります。リンさんも、寝ている者もいるから音楽も大きすぎると注意されます。翌日、敬老の日でボランティアの訪問があり賑やかです。そこに、グォさんの孫が現れます。グォさんに近づき、息子が後から阻みます。孫にお金を取りに来たのかと詰め寄り、金を貰ったら親子の縁を切ると口論して、二人とも帰ります。それをホームの人たちも見ていました。談話室で、それぞれの子供たちへの嫌な思いを話します。チョウさんが院長に仮装大賞の出場で天津に行きたいと言うと、途中で何かあったら大変だからと許可しません。家族の同意があれば許可することになり、家族を招いてその前でマージャンパイの仮装を披露しました。仮装はみんなの笑いを取れ、うまく行くかと思われた時に、一つのパイが倒れました。けが人が出てしまったのです。そのことで、家族から反対され、出場禁止になってしまいます。チョウさんの体調が悪くなり、グォさんはチョウさんが末期の膀胱癌だと聞かされます。チョウさんは仮装大賞出場の目的があるから、元気でいられると話します。グォさんは、チョウさんがまだ、仮装大賞をあきらめていないことを知ります。仮装の内容を変更して、院長にないしょでみんなで練習しました。グォさんとチョウさんは孫の車で、廃車場に来ました。そこで二人が昔運転していたオンボロバスを見つけます。このバスを使ってホームを抜け出すつもりなのです。グォさんは孫に息子と何故仲が悪くなったか話します。その話を聞いて、孫は父親に、じいさんだけが悪いのではないと食って掛かります。チョウさんが、院長に仮装に使用したガラクタを処分する許可を貰います。
グォさんの仮装大賞のネタバレあらすじ:転
脱出当日。夕方、ホームにバスが来ます。チョウさんは、ガラクタを取りに来てくれたバスだと説明します。バスの傍にはマージャンバイの箱が並んでいます。その中に、みんなが入っています。ホームの人たちが、それをバスに積み込みます。傍にいたガードマンの気をそらすためにホームの仲間が喧嘩をします。その隙に、パイが自分でバスに乗り込みます。みんなを乗せてバスが出た時に、イーピンのパイがいました。ホームに残るように言われた、車椅子のリンさんが入っていました。リンさんを乗せて、チョウさんの運転で天津に向かいます。途中でチョウさんの調子が悪くなったので、しばらく休憩しました。バスからの景色は久しぶりでみんなのテンションは上がります。ホームでは、院長が家族に謝っています。家族たちはグォさんたちを車で追いかけます。みんなのバスの前で軽トラックがからかうようにふらつきます。怒ったグォさんは、見事追い抜きます。バスがパンクして止まると、軽トラックから若者が降りてきます。グォさんたちとにらみ合いますが、リンさんの一言で、笑いになります。若者たちはバスのパンクを直してくれました。追いかける車の中で親の悪たいをつくチェンさんの息子に院長がたしなめます。バスがエンコしますが老人たちが押してエンジンがかかります。窓の景色は、草原を走る馬が見えています。みんなは歌いながら上機嫌です。みんなが休憩している所に院長たちの車が追いつきます。院長たちの説得にみんなは帰らないと拒絶します。リンさんが、ホームで仲間が死に、ただ死を待つだけの生活には絶えられないと言うと老人たちも涙します。どうしても行くのだったら、私も一緒に行きますと院長が言います。グォさんの孫も一緒に行くと言います。草原の真中で仮装大賞の練習を始めます。遊牧民がそれを見て笑います。夜に遊牧民たちと楽しく宴会をします。グォさんは孫に親子が理解しあう物語を語り、自分はうらやましいと言います。孫は泣きながらグォさんの肩を抱きしめます。孫はグォさんに僕のおじいちゃんで、僕は孫だと言います。孫は父親に電話し、グォさんにかわります。グォさんは何も言えず泣きます。電話が切れても、息子は黙って受話器を耳にしていました。
グォさんの仮装大賞の結末
バスは天津の町に入ります。バスの中でチョウさんの具合が悪くなり、病院に運ばれます。院長はチョウさんの病気のことを知ります。チョウさんにもう苦しまないで帰ろうといいます。チョウさんは、点滴をされたベッドの中で、仮装大賞に出るのが願いだと言います。グォさんはみんなにチョウさんの願いを伝えます。仮装大賞当日、老人たちが紹介されます。老人ホームの人たち・グォさんの息子もテレビを見ています。グォさんの姿を三面鏡の3人がまねます。20点満点で合格します。ホームの老人たちは大喜びします。司会者がなぜ出場を決意したか質問します。チョウさんは、ここで3位以内に入れば、日本の決勝戦に出られる。そうすれば、8年間音信不通の日本に嫁いだ娘が見てくれて会えるかもしれない。会って誤りたい、悔いを残したまま死にたくない。それが出来れば、たとえ死んでも悔いはありませんと話します。会場から拍手がわき、テレビを見ている者も涙します。舞台袖で力つきたチョウさんをかかえて、みんなはバスで海に向かいます。砂浜で横になったチョウさんをみんなが囲みます。夜明けと共に、チョウさんはあの世へと旅立ちます。院長室で、チョウさんの写真が貼られた位牌の前でグォさんがチョウさんにしてやりたいことがあると言います。孫が父親にグォさんから手伝ってほしいことがあると告げます。二人がチェーンに細工しているところに、グォさんが来てお互いに顔を綻ばせます。チョウさんの慰霊の前で老人たちが緑のタイツで海を表しています。息子がべダルを回すと三日月が沈みます。つぎに、朝明けの空が現れます。黄色やオレンジを着た老人たちが現れます。みんながゆっくりと両手を動かします。院長たちがそれを見ています。グォさんが太陽に扮して、慰霊のチョウさんが笑顔になります。グォさんも、太陽のように微笑み続けています。
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