殺人者たちの紹介:1964年アメリカ映画。アーネスト・ヘミングウェイの短編小説を原作とする1946年の映画『殺人者』のリメイク。当初テレビ用映画として製作されたがテレビで放送するには暴力的すぎるという理由で劇場公開される。後のアメリカ合衆国大統領ロナルド・レーガンが俳優として最後に出演した映画になった。
監督:ドン・シーゲル 出演者:リー・マーヴィン(チャーリー・ストロム)、アンジー・ディキンソン(シーラ・ファー)、ジョン・カサヴェテス(ジョニー・ノース)、クルー・ギャラガー(リー)、ロナルド・レーガン(ジャック・ブラウニング)
映画「殺人者たち」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「殺人者たち」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「殺人者たち」解説
この解説記事には映画「殺人者たち」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
殺人者たちのネタバレあらすじ:起・殺し屋から逃げない男
中年のチャーリー、若いリーの二人組の黒メガネの殺し屋が盲人向けの施設を訪れる。事務室に入って責任者のミス・ワトソンの目が見えているかどうかを確かめるかのように傍若無人にふるまった後、ジェリー・ニコルズの居場所をたずねる。暴力で脅し、二階にいることを聞き出す。事務室に入って異変を知った老人が教室のジェリーに電話をかけて殺し屋が来ることを警告するが、ジェリーは動じず、警察への連絡にも及ばないと答える。教室にいる盲人たちに授業は終わりと言ったところに殺し屋が入ってきて、消音装置付きの拳銃で直ちにジェリーをしとめる。ジェリーは実は、一時は有名だったカーレーサー、ジョニー・ノースだった。 列車のコンパートメントでチャーリーはリーにその日の仕事について腑に落ちない点を話す。ジョニー・ノースは彼らが来ることを知っていて、しかも逃げようとしなかった。また25000ドルは単純な仕事にしては多い報酬である。そしてジョニー・ノースはかつて強盗の一味に加わったが100万ドルを持ち逃げしている。その金はどうなったのか。一攫千金のチャンスとみて、二人は殺人の謎の依頼主について調査を始める。
殺人者たちのネタバレあらすじ:承・ジョニー・ノースの失墜
二人はシカゴで列車を乗り換え、マイアミの、ジョニーの親友、仕事上のパートナーでメカニックをしていたアール・シルヴェスターの自動車修理工場に行く。ジョニーが死んだことを教え、酒を飲ませた上に脅迫して話をさせる。彼は一人の女について語る。アールとジョニーがその女、シーラ・ファーに初めて会ったのは、4年前、カリフォルニアで大きなレースがある前だった。スリルを好み、勝者が好き、負け犬が嫌いと言い、金持ちのその女に夢中になってレースの準備に身が入らないジョニーをアールは心配する。そしてレースの日、ジョニーに贈り物をしてキスしているシーラを双眼鏡で観客席から観察している男がいた。ジャック・ブラウニングである。レースが始まる。サーキットのピットで、アールの横で観戦していたシーラは彼女に近づいてくるブラウニングとミッキー・ファーマーに気づいて驚く。サーキット横の牧草の束にぶつかったことによる破損のせいで自動車が横転事故を起こして炎上、ジョニーは辛うじて脱出するが重傷を負う。病院で目覚めたジョニーにアールは眼のけがでジョニーのレーサー生命は絶たれたこと、シーラはブラウニングの女であり、何度別に男を作ってもブラウニングの元に戻ることを話す。アールに代わって病室に入ったシーラにジョニーはひどいことを言ってしまい、シーラは部屋を去ってしまう。アールはそれ以来ジョニーと会っていない。チャーリーは旧知のミッキー・ファーマーに会いに行くことにする。チャーリーは大金よりもジョニーという人物そのものに関心をもつようになっていた。
殺人者たちのネタバレあらすじ:転・100万ドルの強盗
ニューオリンズでスポーツジムをファーマーは経営していた。リーがファーマーの入っているスチーム・ルームの温度を上げて脅迫し、彼の加わった強盗について話させる。田舎のレースで働いているジョニーをシーラが発見する。最初はブラウニング、シーラ、ファーマー、ジョニー・フレミングの四人による強盗の計画だったが、プロのドライバーが必要とわかりシーラがジョニーを推薦する。最初はもうシーラに関わりたくなかったジョニーだがシーラに説得されて参加する。シーラをめぐってブラウニングとジョニーは対立するが、仕事が済んでから片を付けることにする。計画当日、偽警官のブラウニングとジョニーが現金の入った郵便トラックを誰も通らぬ山道に迂回させる。ジョニーの運転する偽パトカーが山道で郵便トラックを追い抜く。先に停車していたフレミングとファーマーの自動車と偽パトカーで道をふさいで、郵便トラックから現金を強奪する。だが、ジョニーは逃走中に、走っている偽パトカーからブラウニングを落とし現金を奪い去ってしまった。ファーマーが知っているのはそこまで。フレミングは別の強盗事件で死んだという。残る関係者はシーラとブラウニングだけだった。
殺人者たちの結末:最後の裏切り
高層ビルにあるオフィスにブラウニングを訪れる。ブラウニングは、シーラはジョニーが金を持ち逃げ出したと知ってブラウニングの元を去っていったと言うが、チャーリーとリーはブラウニングとシーラは一味であり、奪った金は仲間を出し抜いて彼らがもっていると考えている。二人はブラウニングにシーラに連絡を取るように命令する。 シーラから電話が来る。二人は約束より早くシーラのいるホテルに向かう。シーラは、金はジョニーがもっていると言い張るが、続けざまにふるわれる暴力により真実を白状させられる。 強盗の前夜、シーラはジョニーにブラウニングはジョニーを殺す気だと話す。二人で金を持ち逃げすることにする。だが、強盗直後にジョニーとシーラが行ったモーテルの部屋ではブラウニングが待っていた。二人にだまされていたジョニーは銃で腹を撃たれるが、辛うじて逃げる。 しかし、結局ブラウニングは彼の居場所を見つけ殺し屋を差し向けたのだった。チャーリーはジョニーが殺し屋を前にして逃げなかった理由がわかる。彼はシーラに捨てられた時点で死んだも同然だった。 チャーリーとリーがシーラをともなってホテルの外に出た瞬間、他の建物で待ち受けていたブラウニングのライフルで狙い撃たれる。リーはその場に倒れる。瀕死のチャーリーはブラウニングの家へ行く。ブラウニングは隠し金庫から現金を取り出しシーラと高跳びをしようとしていた。チャーリーはブラウニングと、命乞いをするシーラを射殺し、現金の入ったスーツケースをもって外へ出るが力尽きて倒れる。
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