世界殺人公社の紹介:1969年イギリス映画。世界各地で起きる暗殺事件。その実行を引き受ける世界殺人公社に新たな依頼が来る。依頼者が殺してほしいのは世界殺人公社の代表その人だった。20世紀初頭のヨーロッパを舞台にした、アクションシーンたっぷりの犯罪サスペンス・コメディ。
監督:ベイジル・ディアデン 出演者:オリヴァー・リード(イワン・ドラゴミロフ)、ダイアナ・リグ(ソーニャ・ウィンター)、テリー・サバラス(ボストウィック卿)、クルト・ユルゲンス(フォン・ピンク将軍)、フィリップ・ノワレ(ルコヴィル)、ほか
映画「世界殺人公社」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「世界殺人公社」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「世界殺人公社」解説
この解説記事には映画「世界殺人公社」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
世界殺人公社のネタバレあらすじ:起・私が殺してほしいのはイワン・ドラゴミロフ
若いフリーランスの女性ジャーナリストのミス・ウィンターは新聞社の社屋で自分の取材成果のプレゼンテーションをする。かつてリスクの大きい犯罪であった暗殺を確実に代行する世界殺人公社が存在する。「メソポタミア」という新聞広告がそこへの殺人依頼だと言う。そして既にウィンターはその広告を出してしまっていた。社長のボストウィック卿はそれを聞いて取材を励ます。公社は広告を出したウィンターに接触。ウィンターは帽子店で外の見えない馬車に乗せられて、ある屋敷に連れて行かれる。屋敷の若い主人はイワン・ドラゴミロフと名乗る。彼は父の事業を受け継いで世界殺人公社の代表を務めていると言う。殺したいのは誰かと聞かれたウィンターは「イワン・ドラゴミロフ」と答える。彼女は倫理にもとる殺人集団を葬り去るべきだと考えたのだ。イワンは2万ポンドと料金をふっかけるがウィンターは現金を用意していた。引き受けないわけにはないかない。
世界殺人公社のネタバレあらすじ:承・殺人旅行の開始
殺人公社の役員会が始まる。ヨーロッパ各地から役員が集まる。イワンは、父親の時代は殺す必然性のある者の暗殺だけを引き受けていたのに近年の公社は利益優先になっていると問題提起する。遅れて副代表――新聞社社長のボストウィックである――が到着したとき、イワンはウィンターからの依頼を引き受けたことを話す。イワンは殺されるのを待つわけではない。役員たちがイワンを殺すか、イワンが役員たちを殺すか、24時間後に殺し合いを開始することが決められる。ボストウィックの勧めでウィンターはイワンの暗殺を取材することになる。公社を支配して自分の政治力を強めるために利用しようとボストウィックは元々もくろんでいたのだった。ウィンターはパリにイワンが現れると予想する。ボストウィックの紹介するホテルに行く。だが、それは実は公社役員でフランスの上院議員でもあるルコヴィルが経営する売春宿であった。ウィンターは売春宿の新人と間違われる。客に化けたイワンがルコヴィルを殺すのを邪魔してしまい、イワンとウィンターは売春宿の中を逃げ惑うが、最後にイワンはルコヴィルを爆死させる。イワンはスイス行きの列車に乗り込むが、同じコンパートメントにウィンターが入ってくる。彼女は前夜イワンの上着の中の切符を見ていたのだ。イワンはウィンターに同行取材を許可する。
世界殺人公社のネタバレあらすじ:転・イワン毒殺される
各地でイワンの殺害が試みられたが失敗が続く。むしろ役員たちがだんだんと殺されていく。ウィンターは殺害を望んでいたイワンを次第に愛するようになってきていた。そして、ボストウィックが公社の副代表であり、イワンの情報を得るために自分に取材をさせているということも知るようになる。イワンとウィンターはヴェネツィアを訪れる。ヴェネツィアには役員のチェーザレがいたが、彼自身が若い妻に毒殺され、妻の愛人によって水底に捨てられた。しかし、イワンに公社からかけられた賞金のことを夫から教わった妻は、自分が代わりにイワンを殺そうと考える。チェーザレの家を訪れたイワンは妻にあえて毒殺されたふりをして、自分を水底に沈めようとした愛人を殺して逃げる。ウィンターに協力してもらってイワンは死んだという芝居を打つ。イワンが死んだという知らせを受けたボストウィックらがチェーザレの家に集まる。ボストウィックは用済みになったウィンターを殺させようとするが、間一髪でイワンに助けられる。二人とも死んだと思わせる。殺人公社をゆすろうとしたチェーザレの妻は本当に殺される。
世界殺人公社の結末:イワンの叙勲
ルテニア大公の死によりヨーロッパには緊張が走っていた。ルテニアのリンツ城で各国の首脳を集めた平和会議が開かれる。ヨーロッパの支配をたくらむボストウィックは、この機会に各国の首脳をひとまとめに暗殺することにする。好都合なことにドイツのフォン・ピンク将軍が公社役員だった。この筋書きに気づいたイワンとウィンターは陰謀を阻止しようとする。リンツ城に落とす爆弾を積んだ飛行船にイワンは、海軍大佐であると身分を偽って忍び込む。やがてピンクやボストウィックや部下たちが乗り込んで飛行船を国境へと向かわせる。一方、ウィンターは警告のために会議の行われる城に近づこうとするが警備の兵士に阻まれる。尼僧以外の女性は検問を通ることができなかった。飛行船でイワンはボストウィックの部下たちを次々と倒していく。死んだはずのイワンの登場にボストウィックとピンクは驚く。イワンはフェンシングのドイツ・チャンピオンであるピンクと剣を交える。水素を爆発させる可能性があるので飛行船で銃を使うのは危険だった。しかし、ボストウィックが銃を使ってしまったせいで爆発が起きる。墜落前にイワンは飛行船の布を破って風船を作って脱出する。尼僧に変装したウィンターがやっと城に入ったが、既に危険は去っていた。暗殺を未然に防いだイワンが各国の首脳から叙勲されている所だった。サーの称号を得たイワンはウィンターを首脳たちに紹介して、彼女と並んで絨毯の上を歩き去る。
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