ドラゴンゲート 空飛ぶ剣と幻の秘宝の紹介:2011年中国映画。この作品は『ドラゴン・イン/新龍門客棧』(1992年)の後日譚で、前作の3年後の設定となっている作品です。「60年に一度、“黄金の都”は砂漠に甦る。」というキャッチで、60年に一度姿を現わすという伝説の黄金都市とその秘宝を巡って、豪傑たちが壮絶な戦いを繰り広げる様をワイヤーアクションと3Dを駆使して描いた迫力満載の歴史武侠冒険活劇です。
監督:ツイ・ハーク 出演:ジェット・リー(ジャオ)、ジョウ・シュン(リン)、チェン・クン(ユー/フォン)、グイ・ルンメイ(チャン)、リー・ユーチュン(グー)、メイヴィス・ファン(スー)、ほか
映画「ドラゴンゲート 空飛ぶ剣と幻の秘宝」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ドラゴンゲート 空飛ぶ剣と幻の秘宝」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ドラゴンゲート 空飛ぶ剣と幻の秘宝の予告編 動画
映画「ドラゴンゲート 空飛ぶ剣と幻の秘宝」解説
この解説記事には映画「ドラゴンゲート 空飛ぶ剣と幻の秘宝」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ドラゴンゲート 空飛ぶ剣と幻の秘宝のネタバレあらすじ:プロローグ:義士ジャオ
中国、明朝の時代、時の第9代皇帝・成化帝は、宦官の特務機関「東廠」と「西廠」を創設しました。東廠の責務は朝廷内のあらゆる組織に人員を送り込み、内情を調べ探ることでした。いわば役人の生死をも左右する存在でした。かたや西廠は密かに密偵を放ち、国中を監視下に置き罪なき者を陥れていました。言うまでもなく、全国の役人たちは東西の廠に恐れを成し、戦々恐々としていました。東廠の頂点に立つワン督主が水軍の造船所を訪れたのは、そんなある日のことでした。名目は作業の監督でしたが、真の狙いは反対勢力を潰すことでした。ワンはそこに潜んでいた反対分子の者たちを死刑に処しようとしていました。その時でした。ワンの首を狙い、3人の男たちが現れました。そのリーダーはジャオ・ホワイアンという世の乱れを正そうとする義士でした。ジャオは圧倒的な力でワンの首を討ち取りました。ジャンたちの次の狙いは、西廠の頂点に君臨するユー・ホアティエンでした。
ドラゴンゲート 空飛ぶ剣と幻の秘宝のネタバレあらすじ:初戦
西廠のユー・ホアティエンは、その端正な井出達と野心と卓越した知恵で、皇帝の寵愛を受け政治的権力を持つ萬貴妃から寵愛され、西廠の頂点に登りつめた凄腕の剣客でした。嫉妬深い萬貴妃は、他の妃が皇帝の子を身籠ると宦官を使い、ことごとく始末させていました。ユーは萬貴妃の命で、皇帝の子を身籠り逃走した一人の女官スー・フイロンを追跡していました。後宮が逃れたスーはある日、西廠の関所で捕らえかけられました。その時、空中から一人の美しい女侠客リン・イエンチウが現れました。リンはアッと言う間に関所の役人たちをなぎ倒し、スーを助け出しました。その姿を陰から密かに見守っている者たちがいました。ジャオたちでした。ジャオはリンと旧知の仲のようで、仲間に「水面に映る影、かつての友を偲ぶ。縁あらば再び会わん」と呟きました。ジャオはリンがスーを連れ、安全な場所まで行くのを見届けると、リンとスーを助けるために西廠督主ユーの乗る船上に、奇襲をかけました。ジャンたちはユーやその側近で二刀流の剣客マー・ジンリャンたちと一戦交えました。しかし、ユーは小太刀をブーメランのように自由に操る不思議な技を繰り出し、ジャンは苦戦を強いられました。ジャンは思わぬ猛攻を受け、更に仲間の一人を失ったため、一旦引き上げました。ジャンとユーの二人の初戦は持ち越しとなりました。
ドラゴンゲート 空飛ぶ剣と幻の秘宝のネタバレあらすじ:それぞれの思惑
その頃、リンはスーを連れ、砂漠の辺境の地・龍門(ロンメン)という場所に来ていました。不気味な暗雲が広がり、カラスの大群に襲われながら、リンとスーは近くの宿屋に身を寄せました。その龍門という地は、60年に一度起きる大砂嵐で300年前に砂に埋もれた黄金の財宝都市が姿を現すという噂が飛び交っていました。その宿屋では、その秘宝を狙う韃靼の美しい王女チャン・シャオウェンが率いる盗賊団が幅を利かせていました。そこにユーが派遣した西廠の先遣隊がやって来ました。如剣客でもあるチャンは、西廠の先遣隊の隊長と一戦を交え、盗賊団と先遣隊の睨み合いが始まり、リンはスーを連れ、宿屋に通じる秘密の地下空間に身を隠しました。その夜、凄腕の女剣客グー・シャオタンと情報屋のフォンが宿屋にやって来ました。フォンを見た先遣隊の隊長は驚きました。それはフォンが西廠督主ユーと瓜二つだったからでした。隊長はユーがお忍びで来たかとどうかを確かめるため、部下をユーの関所に向かわせました。ユーも名目上は逃走したスーの探索でしたが、実は龍門に眠る財宝を虎視眈々と狙っていました。ユーは先遣隊からの知らせを受け、自分に瓜二つのフォンを利用して逆に財宝を手中に収めようと画策し、そのため密かに合言葉を決め、翌日宿屋に奇襲をかけることにしました。一方、宿屋のほうでは、その地下空間で宿屋の主人とグーとフォン、そして韃靼のチャンら盗賊団が密かに、財宝都市から秘宝を奪う策を練っていました。彼らは密かに集まった仲間でした。その時、身を潜めていたリンとスーが見つかってしまい、互いの素性を知らないリンと手裏剣の名手グーは激しく激突しました。そこへ、ジャオが現れました。かつて龍門のこの宿の女主人であったリンは、ある事からジャオへ恋心を抱き、宿に火を放ってジャオを捜す旅に出たのでした。この地下空間もリンが作ったものでした。3年ぶりに会えたジャオに目を奪われたリンは、一瞬の隙をつかれてグーの手裏剣で手傷を負ってしまいました。手傷を負ったグーはそこでジャオと別れを決意し、スーに短刀を授けて出ていきました。ジャンは圧倒的な武力を持つユーの部隊に対抗するため、宿屋の主人とグーとフォン、そして韃靼のチャンら盗賊団に力を貸すことにしました。ジャオはユーとフォンが瓜二つなのを利用して、策を練りました。口八丁のフォンはユーに化け、合言葉を入手することに成功しました。ジャオ達は密かに西廠ユーの部隊に変装し、宿屋に行き、ユー陣営を混乱に陥れました。宿屋のユーの先遣隊は、本物のユーの部隊を敵と勘違いし、矢を浴びせ、同士討ちとなりました。これこそジャンの狙い通りでした。ユーの部隊が混乱し疲弊したところを、ジャンたちは一斉攻撃をかけました。
ドラゴンゲート 空飛ぶ剣と幻の秘宝のネタバレあらすじ:死闘
暗雲が立ち込める空の下、グーは剣客マーに、そしてチャンは先遣隊隊長へ攻撃を仕掛けました。ジャオはユーに向かって行きました。壮絶な死闘が繰り広げられ、マーはグーとジャオによって倒されました。先遣隊隊長もチャンとグーによって倒されました。残るはユーただ一人となりました。ジャオがユーと対峙したそのとき、立ち去ったはずのリンがジャオの身を案じ、戻って来ました。ジャオはリンに感謝しつつ、単身ユーに向かって行きました。その時でした。不気味な暗雲が立ち込め、砂漠に巨大な竜巻が幾つも発生しました。ジャオ以外の者たちは地下空間へと避難しました。ジャオとユーは竜巻に巻き込まれながらも、死闘を繰り広げました。暗雲が消え、竜巻もやんだ砂漠の中に、あの伝説の黄金都市が現れました。フォンやグー、そしてチャンたちは馬を飛ばして、黄金都市へと向かいました。ジャンの身を案じながらリンもその後を追いました。その黄金都市の宮殿は金箔で覆われ、煌びやかな財宝がたくさん眠っていました。ジャンとユーは死闘の末、その黄金都市の宮殿の中に落ち、幸い、怪我なく同時に気づきました。再びジャンとユーは対峙しました。そこへグーたちがやって来ました。ユーは隙を見てグーを人質にとり、ジャンたちと財宝を山分けする交渉を成立させました。しかし2時間以内に財宝を運び出さないと、再び秘宝は砂嵐に見舞われ、砂漠に埋もれてしまいます。フォンやチャン、そしてリンたちは急いで財宝を外へと運び出そうとしました。その時、背後にいたスーがいきなりリンを短刀で刺しました。実はスーはジャンを倒すためにユーが放った刺客でした。迷路上になった通路にスーは触れれば肉を断つ西域の金産の糸を張り巡らせ、誰も宮殿内に立ち入れないようにしました。スーは宮殿内に戻り、ジャンを倒すため正体を明かし、ユーと共にジャンとグーに向かってきました。宮殿内でジャンとユー、グーとスーとの壮烈な死闘が再び、始まりました。ユーは宮殿内にあった鋼をも断ち切る短刀を手にし、ジャンを追い詰めました。グーはスーの金産の糸に苦しめられながらも、何とかスーを倒しました。しかし、スーの通った後にはしっかりと金産の糸が張り巡らせ、ジャンは苦戦を強いられました。窮地に立ったジャンを助けるため、リンが飛び込みました。ジャンはリンを庇い、逆にスーに刺されてしまいました。それに憤ったリンはスーの隙をつき、刀でスーを斬り倒しました。スーは黄金宮殿に落ちて息絶えました。リンはジャオを連れ、皆と宮殿を脱出しました。再び、暗雲が立ち込め、砂嵐が起こり黄金都市は秘宝と共に砂漠に埋もれてしまいました。
ドラゴンゲート 空飛ぶ剣と幻の秘宝の結末:それぞれの道
スーに刺され深手を負い、気を失っていたジャオが気付くと、そこにはグーたちがいました。しかし、リンの姿は見当たりませんでした。深手を負ったリンは愛するジャオに死に際は見せたくないと言い、南へと立ち去ったのでした。ジャンはリンの愛に応えるため、リンの跡を追い、南へと馬を駆り、立ち去って行きました。義侠心の厚いグーは、リンからジャン愛用の笛を託されたので、この龍門で二人の帰りを待つと言いました。フォンは自分が西廠ユーに似ている事を利用して、高官の役人になると言い、都へ行きました。チャンもフォンと共に都へと行きました。そして数日後、フォンは西廠ユーに扮し、チャンは女官に扮して萬貴妃のもとに潜り込みました。萬貴妃は韃靼のチャンが気に入らないようで、フォンにチャンを殺せと命じました。しかし、その直後、萬貴妃は苦しみながら突如、息を引き取りました。チャンが茶に毒を混ぜて暗殺したのでした。しかし、史記には「明成化二十三年 萬貴妃は憤死」と記録されています。
この映画の感想を投稿する