イントルーダー/怒りの翼の紹介:1990年アメリカ映画。ベトナム戦争末期、爆撃制限により無意味な作戦に従事していた攻撃機イントルーダーのパイロットジェイクは、その命令や失われて行く仲間達への憤りを溜め込んでいた。いつしか彼は、禁止されていた首都ハノイへの空爆を画策するようになる。機銃等の固定装備を持たない攻撃機イントルーダーを遣ったスカイアクション映画。
監督:ジョン・ミリアス 出演者:ジェイク(ブラッド・ジョンソン)、カンパレリ(ダニー・グローヴァー)、コール(ウィレム・デフォー)、キャリー(ロザンナ・アークエット)、ボックスマン(トム・サイズモア)
映画「イントルーダー 怒りの翼」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「イントルーダー 怒りの翼」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「イントルーダー 怒りの翼」解説
この解説記事には映画「イントルーダー 怒りの翼」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
イントルーダー/怒りの翼のネタバレあらすじ:起
1972年、戦争中のベトナムをジェイクの操るイントルーダー艦上攻撃機は飛びます。爆撃地点が近付き爆撃手モーグは、話し掛けるジェイクに相槌しか打ちません。機体は爆撃の為に降下を開始します。すると地上から対空砲火を受け始めました。妨害電波を出し、飛来する対空ミサイルを回避、トラック集積所を爆撃し、帰還に移ります。ジェイクは戦略的には無意味な攻撃に不満を口にします。その時、大口径ライフルの狙撃がコクピットを襲いました。モーグが被弾し、ジェイクは帰還を急ぎ、母艦に強引な着陸をします。ジェイクはモーグを呼び掛けますが間に合わず、隣の爆撃手席は血に染まっていました。ジェイクは被弾した高度等の報告を上官のカンパレリから求められます。彼は相棒を無くしたショックを引き摺りながら報告し、そして任務の無意味さを訴えます。それに対しカンパレリは上層部の命令だと一喝します。ジェイクが相棒の死を受け入れられないまま補充兵が着任します。補充員は剃り残しがある事からレイザーと渾名を付けられ隊に迎え入れれます。ジェイクは水葬が行われたモーグの妻に手紙を書きます。ですが彼の心は晴れず、些細な事で当り散らします。空母に連絡機が着陸し、また補充員が着任しました。その士官コールを面談するカンパレリは、彼が前の所属先で何があったかを知っていると含みを持たせます。ジェイクは戦略地図を見て爆撃区域に戦略目標が無い事に落胆します。作戦士官は、昨日の爆撃で37人の敵兵士が死んだと言いますが、ジェイクはそれは農民だと言います。カンパレリはジェイクを案じ、部下のボックスマンに彼を任務に同行させ、振り回してショックを与えろと命じます。
イントルーダー/怒りの翼のネタバレあらすじ:承
基地への移動の為出撃したジェイクは、その道中アクロバット飛行を披露し両機を驚かせます。しかし、一息吐いて隣に座るボックスマンをモーグと呼んでしまい、彼にそれを指摘されてしまいます。ジェイク達が基地に到着します。その基地の酒保にはコールの姿もありました。ボックスマンは久々の陸地で羽を伸ばそうとジェイクを誘いますが、彼は行く所があると断ります。ジェイクはモーグの家を訪ねますが彼の妻は既に帰国した後で、新しい住人にキャリーという女性が入っていました。彼女は、前の住人は旦那が亡くなって一人で帰ったと説明します。ジェイクは自分がいたと残し去りました。コールを連れ立ち歓楽街に出たジェイクですが、戦闘機乗りとどちらが有能かという事で口論になり大喧嘩を始めます。MPも駆け付け、大慌てで逃げ出すジェイク達ですが、ジェイクは何かとモーグの名を出し逃げ回ります。そんな彼を助けたのはタクシーを奪って来たコールでした。助けられ、基地の酒保で一息吐いたジェイクは皆に礼を言います。ボックスマンは、礼は良い、それにモーグの事も忘れろと言って去って行きます。コールにも気を遣われ、残されたジェイクは彼の飲み残したコーヒーを飲みます。そこにキャリーがやって来て、昼間の侘びをしたいと言って来ました。ジェイクは一曲踊って貰い、そのままムードの盛り上がった二人は一夜を共にします。朝起きるとキャリーの娘と顔合わせをします。彼女の夫は来たベトナムで戦死したようでしたが、詳しい状況は知らされていませんでした。ジェイクはキャリーと親密になり、空母に戻ります。空母に戻ると、カンパレリがジェイク達を叱責しました。歓楽街の一件が彼の耳に入ったのです。そこにコールがやって来て、彼等は被害者だと庇います。その言葉を受けカンパレリは彼等を開放します。ジェイクはコールと乗る事になりました。ジェイクは彼に北爆の経験はあるかと聞きます。コールはあると答え、幾らでも目標はあるがやめて置けと忠告します。新しい相棒を乗せジェイクは出撃します。経験豊富なコールの指示は的確で、ミサイルや敵機を無事やり過ごす事が出来ました。帰還し、少しジェイクにミスがありましたが、コールは自分のミスだと言い、仲良くやろう、君は臆病者じゃないと言って下がります。
イントルーダー/怒りの翼のネタバレあらすじ:転
ジェイクは、どうにかハノイを爆撃しようと資料を探します。それをボックスマンが見ていました。彼はコールにも相談しますが、コールは任務に従えと突っぱねます。その間も任務は続き、ボックスマンが撃墜され戦死します。また戦死者が出てカンパレリも含め、隊から活気も消えていきました。ハノイ中心部にミサイルが並べられたニュース映像が流れます。それを見たジェイクはハノイに行ってそれを爆撃しようとコールに言い出します。コールは自分が撃墜され、帰還した時の話をします。その時の相棒は地雷を踏み、帰って来れませんでした。帰還した時、彼は相棒を置いて逃げて来たと陰口を叩かれていました。ジェイクは彼の話を信じました。コールはジェイクと行動を共にする事を決意します。二人はハノイ周辺の戦略地図を手に入れ、次の出撃時に実行する事を決断します。空母を発進し、二人は命令通りの爆撃を行います。そしてその後、ハノイの人民広場を目指しました。人民広場に近付くと激しい対空砲火にさらされます。一度は目標を捕らえますが、投下装置の故障等で爆弾が投下されませんでした。二人は反転し、再度の爆撃を試みます。そして爆弾の投下に成功し、ミサイルの爆破に成功しました。二人は大喜びし帰還します。しかしカンパレリはそれを険しい表情で待っていました。
イントルーダー/怒りの翼の結末
爆撃により、多くの一般市民が死んだと北ベトナムでは報道されました。カンパレリは、自分は非道な行為を容認するが、命令違反をしてまで行う英雄的行動は看過出来ないと声を荒げます。ジェイク達は報道は偽物だと言いますが、カンパレリはそれが偽報道だと判っているが、そうじゃないと認められるかと政治的判断から叱責します。ジェイク達は軍法裁判に掛けられます。彼は、自分達は意義ある攻撃をした、死んだ仲間の為に復讐を果たしたのだと胸を張って証言しますが、将軍達はそれを聞いて除隊は免れんと宣告します。法廷を後にし、ジェイクはコールに巻き込んだ事を謝ります。しかしコールは、自分は人に頼った事は無かった、一人では何も出来なかったと感謝を口にしました。将軍はカンパレリにジェイク達の不起訴を伝え、全ての隠蔽を指示しました。状況が変わり、ニクソンが和平協定中止に怒り、爆撃制限の解除を命じてきたのです。カンパレリは空母に戻り、ジェイクに隊から放り出すと宣言します。それに善人は死に損かとジェイクは反発しますが、カンパレリは復讐すれば満足か、本国では反戦運動が過熱し、帰還兵の扱いは酷くなっている、信頼できるのは仲間だけだと言い放ちます。そしてジェイクに空母に残るよう命じます。カンパレリは、部隊を率いて出撃して行きます。しかしその作戦の最中、カンパレリ機は被弾し墜落してしまいました。彼自身は生き残りましたが、爆撃手が戦死します。どうにか救出しようと仲間達が四苦八苦しますが、カンパレリは撤退を命じます。その時、ジェイクとコールが無断で出撃します。包囲されるカンパレリの上空にジェイク機が到着します。敵の戦闘車両を撃破する事に成功しますが、ジェイク機も被弾、墜落してしまいました。近寄ってくるジェイクにカンパレリは命令違反をした事を叱責します。コールは二人と離れて着地し、孤軍奮闘しますが致命傷を受けてしまいます。そこに救出隊と攻撃機が到着し、地上援護が開始されます。ジェイクはコールの援護に向かおうとしますが、コールは彼を威嚇してまで来るなと拒否します。そして攻撃機に、発煙筒を炊くので近くの戦闘車両を攻撃しろと伝えます。躊躇うパイロットにコールは自分ならやると言い、パイロットは了解し、爆弾を投下しました。ジェイクとカンパレリは、追い縋る敵を振り切り、ヘリで救出され帰還を行いました。空母で戦死者の葬儀が行われます。家からの手紙を読み、海軍には艦が家だとジェイクは実感します。昇進したカンパレリはそんな彼にこれからもよろしくなと声を掛けてきました。
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