アラモベイの紹介:1985年アメリカ映画。ベトナム戦争の後テキサス州の漁師町に移住したベトナム人たちが白人の漁師たちと対立し迫害される。一人の若者が人種差別に対して立ち上がるが、流血の事態が待ち受けていた。監督は『死刑台のエレベーター』や『地下鉄のザジ』のルイ・マル。本作と『プレイス・イン・ザ・ハート』(1984年)で不倫関係にある男女を演じているエド・ハリスとエイミー・マディガンは1983年に結婚している。
監督:ルイ・マル 出演者:エイミー・マディガン(グローリー)、エド・ハリス(シャーン)、ホー・ニュエン(ディン)、ドナルド・モファット(ウォリー)ほか
映画「アラモベイ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「アラモベイ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「アラモベイ」解説
この解説記事には映画「アラモベイ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
アラモベイのネタバレあらすじ:起・偏見がうずまく港
サイゴン陥落後、多くのベトナム人がアメリカに移住してきた。ディンもその一人だった。ヒッチハイクする彼をたまたま乗せてくれたトラックの行き先はテキサス州のメキシコ湾岸、エビ漁が主産業の町、ポート・アラモにあるウォリーの零細な海産物卸売会社だった。ウォリーは低賃金でよく働くベトナム難民を信頼して多く雇っている。小さな家に雑魚寝するベトナム人大家族に迎えられたディンも間もなくその会社のために漁師として働くことになる。持病のあるウォリーの仕事を助けるために町に戻った娘のグローリーは、高校時代の恋人だが今は妻子を抱えるシャーンとよりを戻しモーテルでベッドを共にするようなる。シャーンたち白人漁師はベトナム人たちが自分たちの漁場を荒らすと嫌い、ベトナム人を雇うウォリーにも批判的だった。ベトナム人たちが漁業に関係する法規について無知だという問題はあるが、彼らがベトナム人を嫌うのは人種的偏見と誤解によるものだった。
アラモベイのネタバレあらすじ:承・シャーンとグローリー
シャーンは3万ドルの借金のせいでエビ漁のための船を奪われようとしていた。グローリーはシャーンを助けたかったが、ウォリーの会社も経営難でグローリーから借りていた金を返すことができなかった。一方、ディンは自分の船をもとうと懸命に働いていた。グローリーがディンたちの肩をもつことにより、シャーンとの間に溝ができていった。ついにシャーンが船を差し押さえられる。その日、ディンは手に入れた小舟によりによって「グローリー号」と名付ける。小さな舟でカニ漁に出たシャーンがベトナム人たちの乗る舟を発砲して追い払ってしまう。のっぴきならない事態が近づいていた。
アラモベイのネタバレあらすじ:転・ベトナム人の追放
白人によるベトナム人への嫌がらせが横行するが保安官は白人びいきの態度を取る。ウォリーの家にも夜、物が投げつけられ、そのせいでウォリーは心臓発作を起こす。目の前でグローリーがディンの運転する自動車に乗って父の入院する病院へ向かうのを見た後、シャーンは堪忍袋の緒が切れる。他の白人たちをけしかけ一挙に実力行使に出る。港を封鎖してベトナム人の乗る船を入港できなくする。グローリーとディンが病院から戻った時はクー・クラックス・クランがベトナム人の集落の前で集会を開いていた。ついにベトナム人たちはみなスクールバスに乗せられて町を出ていく。
アラモベイの結末:ディンとグローリーの反攻
ウォリーが病院で亡くなる。グローリーは会社の清算を考えていたが、ディンがオフィスに戻ってきていた。彼は脅しに屈するのを嫌った。彼には計画があった。 翌日、メキシコ人の従業員ルイースの船でディンたちは海に出る。シャーンはディンに銃を向けるが、グローリーがディンといっしょにいるので発砲することができなかった。そして沿岸警備隊のヘリコプターに守られてディンたちは漁をすることができた。 グローリーは取引先にエビを届けに行く。夜、グローリーのいないうちにシャーンたちはディンを襲いに行く。ディンの仲間のベトナム人が先に発砲し、撃ち合いが始まる。やがてディンがシャーンに追いつめられたところにグローリーが現れる。グローリーは、ディンを押さえこんで殴り殺しかねないシャーンを射殺する。消防車や救急車が駆けつける中、グローリーは保安官に肩を抱かれて去っていく。
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