5時から7時までのクレオの紹介:1961年フランス映画。私はガンなの?夏至の日の午後5時のパリ。若く美しいポップ・シンガーのクレオは7時に医師から検査の結果を教わることになっている。不安を抱える彼女が友人たちや見知らぬ人たちに出会う二時間。作曲家のミシェル・ルグランが作曲家の役で出演。さらに映画の中でヒロインが見る短編映画にはジャン=リュック・ゴダール、アンナ・カリーナ、ジャン=クロード・ブリアリ、サミ・フレイらが登場。ヌーヴェル・ヴァーグの仲間たちの映画でもある。
監督:アニエス・ヴァルダ 出演者:コリーヌ・マルシャン(クレオ)、アントワーヌ・ブルセイエ(アントワーヌ)、ミシェル・ルグラン(ボブ)、ドミニク・ダヴレー(アンジェ―ル)、ドロテ・ブラン(ドロテ)、ホセ・ルイス・デ・ビラロンガ(ジョゼ)
映画「5時から7時までのクレオ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「5時から7時までのクレオ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「5時から7時までのクレオ」解説
この解説記事には映画「5時から7時までのクレオ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
5時から7時までのクレオのネタバレあらすじ:起
クレオという若い女性がタロット占いをしてもらう。占い師の老女は表現を和らげるが結果はよくない。クレオが部屋を出た後、別室の男にあの娘はガンだと断言する。今は午後5時。階段を下りて外へ出たクレオは、付き人の中年女性アンジェ―ルのいるカフェへ。二日前に採血検査を受けた彼女は午後7時に医師に電話をして結果をきくことになっていた。自分はガンに違いないと思って人前で泣いてしまうクレオ。アンジェ―ルは彼女を守らなければと思っていた。カフェを出たクレオは帽子店に入り、いろいろの帽子を勧められるが季節外れの黒い帽子を買う。店員は彼女の声を覚えている。彼女はポップ・シンガーとして活躍しているのだ。迷信にこだわるアンジェ―ルは買ったばかりの帽子を被るのも持つのもクレオに許さず家に配達させる。
5時から7時までのクレオのネタバレあらすじ:承
女性の運転手のタクシーで帰宅したクレオとアンジェ―ル。部屋着に着替えると恋人のジョゼが来る。アンジェ―ルの勧めで彼には病気の話はしなかった。多忙なジョゼはすぐに帰ってしまった。ジョゼが帰った後、作曲家のボブら、仕事仲間が二人来る。音楽で病気を治してやろうととっさに白衣を着た二人のユーモアはクレオには通じない。そして愛する人の死にまつわる内容の新曲にクレオは気が滅入ってしまう。クレオは自分が甘やかされているのはわかっているが、もっと皆が自分の苦しみを理解してほしいと思う。
5時から7時までのクレオのネタバレあらすじ:転
クレオは黒い服に着かえて買ったばかりの黒い帽子を被って一人外へ出る。でも帽子が季節外れなのに気づき脱いでしまう。結局クレオは、モデルの仕事をしているドロテに会いに彫刻家たちが仕事をしているアトリエへ行く。ちょうど仕事を終えるところのドロテに歓迎される。ドロテが彼女の彼氏の自動車を運転して連れて行ってくれたのは、彼氏が映写技師をしている映画館だった。そこでクレオはドロテのお薦めの短編映画を見る。
ヌーヴェルバーグの祖母と呼ばれたアニエスヴァルダの作品。友人であるゴダールやアンナカリーナ、そしてミシェルルグランなど、フランス映画LOVE!な人にはたまらない映画。白黒なんだけれど、女性だから作れるだろう柔らかさや、細部までのこだわりがとても印象的だった。