ラン・スルー・ザ・ナイトの紹介:2016年ロシア映画。恋人殺しの罪を着せられて指名手配され、更には絵画贋作を巡る国家的な陰謀に巻き込まれた女性フリーカメラマンの逃亡と暗闘を描いたサスペンスアクションです。
監督:レナト・ダヴレトヤロフ 出演者:アンナ・チポフスカヤ(サーシャ)、ピョートル・フヨードルフ(アンドレイ)、コンスタンティン・ユシュケヴィッチ(ヴォルコフ)、イリヤ・ルビモフ(ミーシャ)、アレクサンドル・ヤツェンコ(ズーエフ)、イフゲニア・マラフーヴァ(タマラ)ほか
映画「ラン・スルー・ザ・ナイト」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ラン・スルー・ザ・ナイト」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ラン・スルー・ザ・ナイトの予告編 動画
映画「ラン・スルー・ザ・ナイト」解説
この解説記事には映画「ラン・スルー・ザ・ナイト」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ラン・スルー・ザ・ナイトのネタバレあらすじ:起
元記者で今はフリーカメラマンのサーシャ(アンナ・チポフスカヤ)は、恋人で大学院生でもある画家のアンドレイ(ピョートル・フヨードルフ)の元にタクシーで向かっていました。タクシーのラジオからは、モスクワを訪問中のアメリカ大統領に19世紀のロシアの画家シーシキンの100万ドル相当の絵画が贈られたとのニュースが流れていました。サーシャはアンドレイに電話するも応答はなく、自宅近くで複数の怪しげな人物たちと遭遇、サーシャはその内の一人の顔を目撃しました。自宅の中には後頭部を撃ち抜かれたアンドレイの死体が転がっていました。警察から事情を聞かれたサーシャはすれ違った人物の話をしたところ、捜査員らの中に紛れてそれらしい人物を目撃したサーシャはその場から逃げ出しました。
家に戻ってみると、サーシャの元にはアンドレイから写真付きのメールが送られていました。その画像をプリントアウトしてみると確かにアンドレイが描いている絵でしたが、何者かが部屋に侵入しそうになったのでサーシャは逃げ出しました。サーシャの電話には男の声で「君を助けたい。信じてくれ」とかかってきたのですが、サーシャは信用できずに携帯電話を投げ捨てました。
ラン・スルー・ザ・ナイトのネタバレあらすじ:承
サーシャはアンドレイの友人ミーシャ(イリヤ・ルビモフ)を頼ることにしましたが、サーシャはいつの間にか殺人容疑で指名手配されていました。これから出張だというミーシャは弁護士を手配するからどこかに隠れているようサーシャに命じました。新たに携帯電話を入手したサーシャは改めてアンドレイの自宅に行き、そこでアンドレイが描いていた絵が何かのQRコードに似ていることに気づきました。タブレットで読み取ってみると、いくつかの絵画の写真が掲載されているサイトにアクセスできました。サーシャは絵画に詳しい先生にその絵画を見てもらうと、絵画の作風は19世紀のデンマークの画家ペーターセンに似ているとのことでしたが、特に有名な画家でもないので高値はつかないだろうということでした。
続いて、サーシャは以前一緒に出版社で働いていたタマラ(イフゲニア・マラフーヴァ)に助けを求め、車を借りてアンドレイの友人で画家のズーエフ(アレクサンドル・ヤツェンコ)のもとを尋ねました。ズーエフはアンドレイの死が信じられず、自分はアンドレイと共にフィリポヴィッチという人物の下で“修復”の仕事をしていたことを打ち明けました。ズーエフはアンドレイの次にサーシャが命を狙われていると忠告したその時、ズーエフはサーシャが目撃した男に射殺されました。咄嗟に隠れて命拾いしたサーシャはフィリポヴィッチの別荘を訪れましたが、既にフィリポヴィッチは首吊り自殺に見せかけて殺害されていた後でした。
ラン・スルー・ザ・ナイトのネタバレあらすじ:転
その頃、画廊のオーナーで美術商のコワリョフ(アレクセイ・バラバシュ)が交通事故で死亡したとのニュースが流れていました。サーシャはコワリョフのホームページを調べてみると、所蔵品の中にアンドレイが修正に携わっている絵画を見つけました。コワリョフは所蔵品の鑑定を国立トレチャコフ美術館の主任学芸員クリストフォロフ博士(レオニード・モズゴボイ)に依頼していたことを知ったサーシャは早速接触を図りました。自身の鑑定した絵画が偽物であることを知らされたクリストフォロフ博士は、数日前にロシア政府がアメリカ大統領に贈ったシーシキンの絵画も偽物であることに気が付きました。アンドレイはフィリポヴィッチやコワリィフとつるんで安い絵画をあたかも有名画家の絵画のように装い、高値で売り飛ばしていたのです。
タマラは何者かに殺害され、サーシャはミーシャと駅で待ち合わせしたところでFSB(ロシア連邦保安庁)のヴォルコフ中佐(コンスタンティン・ユシュケヴィッチ)に身柄を確保されました。実は以前「君を助けたい」とサーシャに電話してきたのはヴォルコフ大佐だったのです。
ラン・スルー・ザ・ナイトの結末
FSBに連れてこられたサーシャはこれまでの経緯を洗いざらい話し、護衛をつけられてひとまず帰宅しました。ヴォルコフ中佐は部下のマシュコフ少佐(ドミトリー・ブラウアー)に絵画の回収を命じましたが、マシュコフの返事に不信感を抱いたヴォルコフは急いで出動しました。実はマシュコフこそがサーシャに顔を見られた人物だったのです。
マシュコフはサーシャの家に忍び込み、護衛を殺害してサーシャに襲い掛かりましたが、サーシャはポットの熱湯をかけて応戦、顔にやけどを負わせました。サーシャが銃を拾ってマシュコフを撃ったその時、その場にミーシャが現れてマシュコフにとどめを刺しました。
実はミーシャもアンドレイらの悪事に加担しており、マシュコフも金で買収していたのです。ミーシャがサーシャを殺そうとしたその時、ヴォルコフ大佐が駆け付けてミーシャを射殺しました。保護されてパトカーに乗り込んだサーシャは、ラジオのニュースでアメリカに贈られた絵画が盗まれたことを知り、思わずヴォルコフ大佐の顔を見ました。
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