歓びを歌にのせての紹介:2004年スウェーデン映画。故郷に戻り音楽から離れた生活をしようとしていた指揮者のダニエル、しかし聖歌隊を頼まれ指導していくうちにやがて心を通わせていく。
監督:ケイ・ポラック 出演:ミカエル・ニクヴィスト(ダニエル・ダレウス)、フリーダ・ハルグレン(レナ)、ヘレーン・ショーホルム(ガブリエラ)、レナート・ヤーケル(アーネ)、ニコラス・ファルク、インゲラ・オールソン、ほか
映画「歓びを歌にのせて」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「歓びを歌にのせて」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「歓びを歌にのせて」解説
この解説記事には映画「歓びを歌にのせて」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
歓びを歌にのせてのネタバレあらすじ:起・因縁の故郷へ
心臓がボロボロだと医師から宣告を受けた人気指揮者ダニエルは、故郷の小学校を買いそこに住むことにした。デビュー時に名前を変えたので、ここが彼の故郷だの気づく者はいなかった。 挨拶がわりに訪ねてきた牧師からの家への招待や演奏を頼まれるが断った。 スーパーでは店員のレナからカセットを渡され感想が聞きたいと乞われ、自転車買いに行った先ではコンサートを開く聖歌隊に助言を頼まれた。聴くだけならばと集会所に見に行き褒めた。 クリスマスの夜、聖歌隊のガブリエラが夫に暴力を振るわれているのを目にする。彼は昔ダニエルをいじめていたコニーだった。そして、レナのカセットを聞き、聖歌隊の指揮者に志願した。
歓びを歌にのせてのネタバレあらすじ:承・聖歌隊は問題だらけ
ダニエルは恩師に教えを請い、発声指導を始めた。ダニエルは見に来ていた牧師に参加をしないなら出て行ってもらい、ハーモニーを探し、障害を持つトーレを団員に加え指導は続いた。しかしレナとの個人レッスンを覗き見たシヴに、聖歌隊を利用していると密告されてしまう。 リハーサルをしようとした日、乱入したコニーに引きずって出て行くガブリエラを誰も助けようとはしないのを見て、ダニエルは彼女がソロの曲を作曲した。 春になり自転車を始めたダニエルは、レナに教えてもらい、彼女との距離を縮めて行った。団員集まってのパーティの際、シヴが奔放なレナはふさわしくないと言うが、そのままパーティーは始まり、皆が音楽を聴き踊った。シヴは電話で牧師にそれを伝えた。牧師は翌朝帰宅した妻のインゲを叱るが、逆に自分が隠していた性癖を突きつけられ夫婦生活に不満を持っていた彼女を抱いてしまう。彼は罪の意識から逃れられず、忘れようと言った。 ダニエルはガブリエラがソロの歌をレパートリーに加える提案をした。歌えないと言う彼女に人の心を開く音楽を作りたいと言う夢があったという事を告白した。彼女は夫のコニーに気をつけるように言った。そして牧師からは立場を利用したぶらかしているのではと疑いを向けられた。 そんなダニエルはある日レナに告白され、畦道で彼女にキスをした。
歓びを歌にのせてのネタバレあらすじ:転・次のステップ
ガブリエラのソロもあり、演奏会は大成功。太っている事をバカにされていた男性も褒められたことを喜び、打ち上げで壮年のエリックはフローレンスに小学校から好きだったと告白した。打ち上げを知らないコニーは帰りの遅いガブリエラを叱責した。 次にアーンが申し込んでいたオーストリアのコンクールに招かれるが、ダニエルは無謀だと反対した。しかし、オルガにオーストリアに行くのがどうしていけないのと言われ、指導をする気になるも、シヴは聖歌隊を辞めた。さらに、レナに別の好きな男性ができたと告げられ、教会からは聖歌隊を解雇された。 聖歌隊は教会から離れ、ダニエルのいる小学校へ集まった。立場を利用してたぶらかしていたかどうか、ダニエルは否定した。インゲは自失し、家を出た。 ダニエルは、レナへ愛を伝えたいが、母を亡くした記憶に怯えている彼に、死は存在しないと慰めた。 ガブリエラが家出をし、聖歌隊の集まりへやってきた、コニーも乱入するが今度は皆で彼女を匿った。彼は怒り、彼女の車を壊して去って行った。 オーストリア行きのバスの話の最中、ダニエルは牧師に呼び出された。家を訪ねると、猟銃を向けられ、自分の立場を壊されたとなじる牧師と無理心中をされそうになったが、過呼吸になった彼をダニエルは宥めた。 さらにコニーからは川で殴られ溺れてかけた。留置場に面会に来たガブリエラは子供達会えるよう治療を受けてと言って子供の写真を置いて行った。
歓びを歌にのせての結末:オーストリアへ
旅立つ前、ダニエルはここが故郷だと団員に話した。 インゲの荷物を持ってきた牧師は、また私と、と聞くが、インゲは堪えないままバスに乗った。 会場で知人の美女たちに囲まれるダニエルだったが、遠巻きに見ていた恩師に、夢がかなったと礼をし、「愛している」と言えるようになっている事に気づき、レナのを訪れ、彼女に気持ちを告げ、抱き合った。 コンクール当日、ステージに団員が上がっても、ダニエルが来なかった。彼はプレッシャーからまた心臓を傷め、トイレで倒れていた。 ざわつき始めた会場でトーレの声にあわせてガブリエラが音を取り皆でハーモニーを作り始めると、開場の他の出場者達も総立ちでその声に合わせた。その声を聞きながら、ダニエルは息を引き取った。
以上、映画「歓びを歌にのせて」のあらすじと結末でした。
歓びを歌にのせてのレビュー・考察:昔の自分を救う
ダニエルにとって、故郷に帰るという事はいじめられていた子供時代と対峙する覚悟を要する。余命宣告にも近い危険宣告を受けた彼にとって、故郷で音楽の何たるかを伝え、人を愛する事ができた事で、過去の彼自身をも救ったと言うのがラストの麦畑のシーンで暗示される。
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