プールの紹介:2016年アメリカ映画。閉館間際のプールで泳いでいた姉妹が手違いによりプール内に取り残されてしまい、清掃員に助けを求めますが、その清掃員が訳ありの人物で、さらには姉妹が封印していた過去が明らかに…。密室と化したプールを舞台に描かれたパニック・シチュエーションスリラーです。
監督:マット・エスカンダリ 出演者:アレクサンドラ・パーク(ブリー)、ノラ=ジェーン・ヌーン(ジョナ)、ダイアン・ファール(クララ)、トビン・ベル(マクグラディ)、クリスチャン・ケイン・ブラックバーン(デヴィッド)、ドナルド・プリンス(ジマーマン刑事)ほか
映画「プール」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「プール」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
プールの予告編 動画
映画「プール」解説
この解説記事には映画「プール」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
プールのネタバレあらすじ:起
ロサンゼルス・ケテア市民プール。ブリー(アレクサンドラ・パーク)は妹のジョナ(ノラ=ジェーン・ヌーン)の到着を待ちながら泳いでいました。閉館間際になってようやくジョナが現れましたが、このプールの館長マクグラディ(トビン・ベル)は姉妹に時間が来たので早く上がるよう促しました。プールから出ようとしたブリーは、婚約者のデヴィッド(クリスチャン・ケイン・ブラックバーン)からプレゼントされたダイヤの婚約指輪がないことに気付き、慌ててプールに戻ると、指輪は排水溝の金属製の網の隙間に挟まっており、中々抜けませんでした。姉妹が一生懸命指輪を引き抜いているところ、建物内を見渡したマクグラディ館長は姉妹の姿が見当たらないことから既に帰ったものだと思い込み、プールの蓋を締めて帰宅してしまいました。その時、ちょうど潜水中だった姉妹はジョナの髪の毛が危うく排水溝に吸い込まれそうになり、何とか引き抜いて水面に出たものの、そこで姉妹は初めてプールに蓋がされていることに気が付き、開けようとしましたが頑丈すぎて開きませんでした。
プールのネタバレあらすじ:承
姉妹がプールからの脱出を試みている最中、プールサイドに置いていたブリーの携帯にデヴィッドから着信がありました。しかしこのような状況で電話には出られず、そのうちにジョナは「よくあんな奴と結婚するよね」とブリーに突っかかりました。
ブリーとジョナの関係があまり良好ではないのには、姉妹の過去の出来事が関わっていました。かつて姉妹の家は火事に遭い、母とブリー、ジョナは助かったものの父を失ってしまっていました。ブリーの右腕には今も火事の時に負った火傷の痕が残っており、火事以来ジョナはすっかり精神不安定に陥り、自殺未遂を繰り返すほどになっていたのです。
日が暮れ、照明が消え、かねてから糖尿病を患っているブリーの具合が悪くなってきました。症状を抑えるためにはインスリン注射を打たねばなりません。そうこうしているうちに中年の女性清掃員クララ(ダイアン・ファール)が点検にやってきました。その時またブリーの携帯が鳴り、ようやくクララは姉妹の存在に気付きましたが、クララはこっそりと姉妹のバッグから金とカード、ブリーの携帯を抜き取り、防犯カメラの電源を切るとブリーに対して携帯のロック解除パスワードを教えるよう要求しました。クララはプールの温水の電源を落とし、カードの暗証番号を教えろなどと要求はエスカレートしていきました。
プールのネタバレあらすじ:転
いよいよブリーの体調が悪化するなか、クララはカードで現金を引き出しに行きましたが残高はスズメの涙ほどしか残っていませんでした。再びプールに戻ったクララは姉妹の会話を盗み聞きして指輪の存在を知り、インスリン注射の件の話をして姉妹をさらに揺さぶりにかかりました。ブチ切れたジョナはプールの蓋にわずかながら開いていた穴にクララを呼び寄せ、タイルの破片を突き立てました。キレたクララはプール内に塩素を投入、ブリーは昏睡状態一歩手前までに陥りました。姉妹はクララの要求通りに回収した指輪を渡し、クララは準備が整ったら蓋を開けると言って立ち去りました。
絶望したジョナはタイルを首に当て、「ブリーが助かればデヴィッドも母も喜ぶ。でも私が助かっても誰もいない」と自殺を試みようとしましたが、ブリーは薄れゆく意識の中で「私がいる。私にはあなたが必要。あなたがいないと私は生きていけない」と諭し、こうして姉妹は絆を取り戻しました。
プールの結末
クララが管理室で満足げに指輪を眺めていたところ、ブリーの携帯にデヴィッドから留守電メッセージが入りました。既に異変を感じ取っていたデヴィッドは、あと数分待っても連絡がない場合は警察に通報するとのメッセージを吹き込んでいたのです。
一方のプール内では、ブリーはジョナに今まで隠していた真実を明かしていました。火事の真相とは、ジョナはかねてから父に性的虐待を受けており、ブリーはジョナを助けるために家に火を放って父を殺していたのです。この話を聞いたジョナは、今度は自分が姉を助ける番だと決心、排水溝の蓋をどうにか取り外すと小さな穴目がけて何度も叩きつけ、怪我を負いながらもようやくプールの蓋を突き破りました。
ジョナはプールサイドにブリーを引き上げ、インスリン注射を打っていたところに、銃を構えたクララが立ちはだかりました。しかしクララは姉妹を撃たずに指輪を返し、ジョナに促されてその場から逃げ出しました。ブリーは駆け付けた救急隊に助けられて一命をとりとめ、ジョナは取り戻した指輪をブリーに見せると「私たちが“怪物”を倒した」と言いました。
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