めぐり逢いの紹介:1957年アメリカ映画。レオ・マッケリー監督がメガホンを執った映画『邂逅』(1939年公開)を自らの手でリメイクした大人のラブストーリーです。それぞれ婚約者がいる男女が船上で出逢い、半年後に再会する約束をするのですが、果たして二人の恋の行方は…。
監督:レオ・マッケリー 出演者:ケーリー・グラント(ニッコロ・“ニッキー”・フェランテ)、デボラ・カー(テリー・マッケイ)、リチャード・デニング(ケネス・ブラッドリー)、ネヴァ・パターソン(ロイス・クラーク)、キャスリーン・ネスビット(ジャヌー)ほか
映画「めぐり逢い(1957年)」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「めぐり逢い(1957年)」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
めぐり逢いの予告編 動画
映画「めぐり逢い(1957年)」解説
この解説記事には映画「めぐり逢い(1957年)」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
めぐり逢いのネタバレあらすじ:起
プレイボーイで知られる画家志望のニッコロ”ニッキー”フェランテ(ケーリー・グラント)は大富豪令嬢のロイス・クラーク(ネヴァ・パターソン)と婚約、滞在先のヨーロッパからロイスの待つニューヨークへ向かうオーシャン・ライナー(大洋航路船)の『コンスティチューション号』に乗り込みました。裏切りに怒った愛人からの電話に応対したニッキーは、偶然にもその場に居合わせたテリー・マッケイ(デボラ・カー)という女性と出逢います。ニッキーは早速テリーを口説き、部屋の写真から彼女に恋人がいることを知りつつも食事を共にすることになりましたが、ニッキーは有名人であることから二人は周囲の目を気にしながらの行動となりました。
船はフランスの保養地ヴィルフランシュ=シュル=メールに寄港、ニッキーはこの地に住む祖母ジャヌー(キャスリーン・ネスビット)の屋敷に向かい、ジャヌーはニッキーに同伴していたテリーをつい婚約者と勘違いしてしまいます。ニッキーの相変わらずなプレイボーイぶりを心配するジャヌーはニッキーの画才を称賛するテリーに「いつか大きな代償を払うことになる」と忠告しました。
めぐり逢いのネタバレあらすじ:承
ヴィルフランシュ=シュル=メールでの束の間のひと時が終わり、ニッキーとテリーはジャヌーに見送られて出航しました。この時既に愛が芽生え始めていたニッキーとテリーは互いに婚約者・恋人がいることから深く苦悩し、人目を憚りながら今後どうしようか考えることにしました。しかし、ニッキーとテリーが密会している写真が密かに撮られ、しかも船内で売られていたことから、二人は開き直ってそれぞれの関係を清算したうえで、6ヶ月後の7月1日午後5時にニューヨークのエンパイア・ステート・ビルの天文台で再会しようと約束を交わしました。その翌日、船はニューヨークに到着、ニッキーはロイスや待ち構えていたマスコミ陣、テリーは恋人のケネス・ブラッドリー(リチャード・デニング)に出迎えられ、再会を誓ってそれぞれの場所へと向かっていきました。
ケネスはテリーがニッキーとロイスが取材を受けている内容のテレビ番組を見ているところに出くわし、以前とは違うテリーの様子に気が付きました。ケネスはテリーに「ニッキーに惹かれたのか?」と問い、テリーは故郷のボストンに戻って歌手として活動しながらニッキーを待つつもりだと正直に答え、二人は交際を解消することにしました。
一方のニッキーも本格的に画家を志し、看板の絵描きの仕事をしながら半年後を待ち続けていました。
めぐり逢いのネタバレあらすじ:転
そして迎えた約束の7月1日。ニッキーはエンパイア・ステート・ビル最上階の展望室でテリーを待っていました。しかし、タクシーで約束の場所に向かっていたテリーは、車から降りた直後に交通事故に遭ってしまい、結局約束の時間に間に合いませんでした。テリーは駆け付けたケネスに付き添われて入院、その後一生歩行困難になる可能性があると宣告され、教会の合唱隊の指導の仕事を得ると子供たちとの触れ合いで心の傷を癒していきました。
一方、ニッキーは傷心のままヴィルフランシュ=シュル=メールへと向かい、そこで祖母ジャヌーの死と、彼女が生前テリーに贈ろうとしていたショールの存在を知ります。ニューヨークに戻ったニッキーはショールを羽織ったテリーの絵を描き、友人の画商クールベ(フォーチュニオ・ボナノヴァ)から絶賛されました。
そんなある日、元婚約者のロイスに誘われたニッキーは、バレエ鑑賞の際に車椅子姿のテリーがケネスに付き添われている姿を目撃しました。テリーは全てを話すべきだというケネスを遮り、今のままではニッキーに迷惑をかけるだけだから歩けるようになってから彼のもとへ向かうとケネスに伝えました。
めぐり逢いの結末
クリスマスが近づいたある日、ニッキーは電話帳からテリーの居場所を見つけ、ソファーに座ったままの彼女と再会を果たしました。テリーは自分の体の状態を決してニッキーに悟られまいと接しましたが、テリーはニッキーからジャヌーの形見のショールをクリスマスプレゼントとして渡し、テリーはジャヌーの死を悲しむとともに、ニッキーが自分の絵を描いてくれたことを知りますが、ニッキーは画商を通じてその絵を無償で足が不自由な若い女性にあげたことを伝えました。その後、何かを察したニッキーはテリーの寝室に向かい、その絵が飾られているのを見て全てを理解しました。テリーはニッキーの問いに、事故に遭ったのは自分の不注意であること、そしてニッキーが待っている“天国に一番近い場所”ばかりを見ていたことを伝えました。そしてテリーは、ニッキーに絵が描けるなら自分も必ず歩けるようになると言い、ニッキーはテリーの涙を拭いながらそっと抱きしめました。
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