アンダー・ザ・シルバーレイクの紹介:2018年アメリカ映画。ビッグになる夢を抱いていたが、気づけば33歳にして職はなく家賃まで払えない状態まで落ちぶれたオタク青年サム。ある日隣人の美女サラに一目惚れし、デートの約束まで取り付けたが、翌日、彼女は忽然と姿を消してしまう。部屋の壁に書かれた記号、置き忘れた荷物、友人をたどり調べていくうちに陰謀の匂いを嗅ぎとる。大富豪や映画プロデューサーらの謎の失踪や死が相次ぎ、夜中に犬殺しが出没。暗号を追ううちに街を操る裏組織の存在にたどり着く。セレブやアーティストたちが暮らすLAの街シルバーレイクを舞台に、無声映画時代から現代までのあらゆるポップカルチャーが隅々まで散りばめられている。現代人の恐怖心と好奇心を揺さぶる作品。
監督:デヴィッド・ロバート・ミッチェル 出演:アンドリュー・ガーフィールド(サム)、ライリー・キーオ(サラ)、トファー・グレイス(サムの友達)、ゾーシャ・マメット(トロイ)、キャリー・ヘルナンデス(ミリセント・セヴンス)、パトリック・フィスクラー(コミック・マン)、グレイス・ヴァン・パタン(バルーン・ガール)、ジミ・シンプソン(アレン)、ジェレミー・ボブ(ソングライター)、リキ・リンドホーム(サムのガールフレンド)、インディア・メニューズ(シューティング・スター)ほか
映画「アンダー・ザ・シルバーレイク」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「アンダー・ザ・シルバーレイク」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
アンダー・ザ・シルバーレイクの予告編 動画
映画「アンダー・ザ・シルバーレイク」解説
この解説記事には映画「アンダー・ザ・シルバーレイク」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
アンダー・ザ・シルバーレイクのネタバレあらすじ:起
ハリウッドの夢と欲望を包括するLAのシルバーレイク。しかしサム(アンドリュー・ガーフィールド)の現実は33歳にして職はなく、大家からは家賃滞納で5日以内に退去勧告を告げられていました。ベランダから双眼鏡で隣人の美女サラ(ライリー・キーオ)を覗き見て、ランチに訪ねてきたガールフレンドとプラトニックなセックスをするといういつも通りの日常。サムが1人本屋から帰宅すると、サラの玄関に彼女の愛犬がいました。犬用ビスケットをやるとそれを見ていたサラに部屋に誘われます。良いムードになったところで、ルームメイトが海賊の格好をした男友達などと共に帰って来たため解散。サラから明日の午後に来るよう告げられサムは追い返されました。TVでは大富豪ジェファソン・セヴンスの失踪事件が報じられています。最近、この辺りではセレブの不可解な死が続いたり、夜中に犬殺しが出没したりと不穏な空気が漂っていました。サムは本屋で買った同人誌『アンダー・ザ・シルバーレイク』を読み入るのでした。
アンダー・ザ・シルバーレイクのネタバレあらすじ:承
翌日、約束どおりサラの家を訪ねたサム。しかし、部屋は夜逃げしたかのように空っぽです。やがて女が現れサラの忘れ物を取り、出ていきました。壁には不可解な記号。サムが女の後をつけると、昨日サラの家に来た海賊衣装の男が現れました。女を追うと人気バンド“イエスとドラキュラの花嫁たち”の屋上ライブにたどり着きました。サムはトイレで女を待ち伏せし問いましたが股間を蹴り上げられ見失ってしまいました。帰宅したサムはTVで燃える車からジェファソン、セヴンスの遺体が見つかったというニュースを目にします。「女性3人の遺体も」というアナウンスと共に映し出されたのは、サラがかぶっていた帽子。何かの陰謀を感じたサムは翌日、同人誌『アンダー・ザ・シルバーレイク』の作者に会いに行きます。サム以上の陰謀・暗号オタクの作者は、サラの家に書かれた記号を解明。大恐慌時代に無賃で米国中を彷徨っていたホーボーという放浪者が使っていた記号だと伝えます。そしてこの街のすべての事件にカルト集団の“フクロウのキス”が関係していると言うのです。その後、友人のアレンから“イエスとドラキュラの花嫁たち”の曲の中にメッセージが隠されていると教えられました。その後、前のパーティで見かけた風船のパフォーマンスをしていた女の子と会い、共に上機嫌で踊っていたサムでしたが、突然気分が悪くなり気絶してしまいました。
アンダー・ザ・シルバーレイクのネタバレあらすじ:転
母親からの電話が鳴り、昔からのファンであるジャネット・ゲイナーの話をしています。目を覚ましたサムがいた場所はなんとジャネット・ゲイナーの墓でした。サムは家に帰りアレンの言葉を思い出し“イエスとドラキュラの花嫁たち ”のヒット曲「回る歯」を繰り返し聞きながら暗号解読を試みますが難航します。ふと目をやると女の子を派遣するエスコートサービス"シューティング・スター"の広告に、見覚えのある顔が載っていました。昨日見かけた女優でした。サムはすぐに電話をかけて、彼女を指名します。やって来た女は2年前のあるパーティでサラを見かけたと言うのです。豪華なパーティでしたが、敷地内にあった超大物のソングライターの大邸宅だけは立ち入り禁止だったと彼女は話します。その後、ついに暗号解読に成功したサムは暗号が指す場所へ向かうと、ホームレスの王と名乗る男が現れ、洞窟の入口へと導きます。扉やトンネルを抜けると広大な防空壕がありました。早速この出来事を伝えるために同人誌の男のもとを訪れると、男の家にはパトカーが停まっています。警官から彼は自殺したと告げられました。警官が去ったあと、サムはこっそり部屋に忍び込み防犯カメラの録画を見てみると、そこには彼が恐れていたフクロウの仮面の女“フクロウのキス”が映っていました。これで陰謀を確信したサム。さらに調べると謎は大物ソングライターへとつながったのです。
アンダー・ザ・シルバーレイクの結末
サムがソングライターの屋敷に乗り込むと、彼はピアノを弾く手を止めぬまま、歴史上のほとんどのヒット曲の真の作者は自分だと嘲笑い発砲してきたのです。サムは混乱し置いて部屋に置かれていたカート・コバーンのムスタングを力いっぱい振りかざしソングライターを殴り殺してしまいます。その夜、サムは大富豪の娘ミリセント・セヴンスと知り合いました。しかし彼女は亡き父のブレスレットをサムに授けた直後、何者かに射殺されてしまいました。ブレスレットにはアルファベットと数字の暗号が刻まれていました。遂にサムは、その暗号が任天堂《ゼルダの伝説》の地図に繋がることを突き止め、地図が指すマウント・ハリウッドへ向かいました。広い土地に小屋がひとつ。その中でひとりの男と3人の女性がくつろいでいました。男によると、サラは亡くなったはずのジェファソン・セヴンスと一緒に地下の部屋で、別の世界へと上昇するのを待っているとのこと。事故は偽装でした。さらにサムはテレビ電話でサラとの再会を果たします。疑問をぶつけたサムに「もう出られないから、生きる日々を楽しむわ」と、微笑みながら涙をぬぐうサラ。サムはそのまま意識を失ってしまいました。気付くとホームレスの王に拘束され、口外しないことを条件に解放されたのです。サムは帰宅し、母から送られてきたジャネット・ゲイナーのビデオを見ながら静かにサラを偲びます。ふと思いついたように向かいの鳥を飼う女の部屋へ行き、身体を重ねました。遠目には自分の部屋が見え、退去期限が過ぎしびれを切らした大家が入室しています。サムの部屋の壁には、ホーボーの暗号が記されていました。
以上、アンダー・ザ・シルバーレイクのあらすじと結末でした。
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