今日も僕は殺されるの紹介:2007年アメリカ映画。毎日必ず理不尽に殺される男性を描いたミステリー・ホラー。充実した生活を送る大学生のイアンは、ある日線路で倒れていた謎の生物によって轢死させられてしまう。しかし次の瞬間イアンはオフィスで仕事をしていた。殺される前の記憶が蘇る度に謎の集団に襲われ、殺される度に別の日常が始まるイアンの世界。何故彼は毎日殺されるのか、そして救われる方法は?VFXの巨匠スタン・ウィンストン最後のプロデュース作。
監督:ダリオ・ピアーナ 出演者:マイク・ヴォーゲル(イアン・ストーン)、ジェイミー・マーレイ(メディア)、クリスティーナ・コール(ジェニー)、マイケル・フィースト(グレイ)、マイケル・ディクソン(ブラッド・コップル)ほか
映画「今日も僕は殺される」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「今日も僕は殺される」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
今日も僕は殺されるの予告編 動画
映画「今日も僕は殺される」解説
この解説記事には映画「今日も僕は殺される」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
「今日も僕は殺される」のネタバレあらすじ:日常の崩壊
舞台は現代アメリカ。大学生のイアン・ストーンは、アイスホッケーのスター選手として試合に出場していました。審判の不正でチームは敗北してしまい、イアンは苛立ちを隠せません。そんな彼を慰めるのは恋人のジェニーです。気を取り直して車でジェニーを自宅まで送ったイアンは、帰る途中で線路に倒れている<何か>を見つけます。それは人間の形をしていますが、真っ黒な影が集まっているかのように不気味でした。一度は車を降りて駆け寄ったものの、その異様な雰囲気にすぐに引き返したイアン。ところがその影のような生物はイアンに襲いかかり、彼を線路まで引きずり押さえ込みます。イアンは抵抗虚しく、やって来た電車に轢かれて死亡してしまいました。
「今日も僕は殺される」のネタバレあらすじ:謎の警告
はっと目を覚ますと、イアンは会社員として小奇麗なオフィスで働いていました。上手く頭が働かないイアンのデスクに、仕事仲間のジェニーがやって来ます。雑談を終えたイアンは書類に取り掛かり、数時間後に退社。その際、何かに怯えている男性とエレベーターで一緒になります。1階に着いてすぐ走り去った彼は、会社近くの路上で倒れていました。取り囲む人々の内、1人の男性が何かを吸い取るような動きを見せますが、イアンには意味が分かりません。帰宅したイアンは妻メディアにこの出来事を話しました。そして奇妙な動きをした男性について、「僕に意地悪をしたアイスホッケーの審判にそっくりだった」と呟きます。しかしイアンはアイスホッケーの選手だったことなどありません。何故自分の中に選手時代の記憶があるのか、イアンは不気味に感じて悩みます。翌日、通勤のためバスに乗ったイアンは腕時計が止まっていることに気付きます。アイスホッケークラブのジャンパーを着た男性に中指を立てられ、バスを降りて追いかけると今度は見知らぬ老人に話しかけられました。老人の名はグレイ。何故かイアンのことを知っている彼は、焦った様子で「時計が止まると連中が現れる」と言い出します。グレイが言うには、イアンは影のような姿の集団<ハーヴェスター>から狙われているらしいのです。異次元の生物であるハーヴェスターはイアンの記憶を恐れ、それを消そうと躍起になっていました。この世界はハーヴェスターが作り出した幻の日常。ハーヴェスターに殺される度にイアンは新たな日常の中で目を覚まし、前の日常の記憶が蘇ると殺されまた別の日常が始まります。はじめは全く信じないイアンでしたが、グレイが突如ハーヴェスターに連れ去られるのを目の当たりにして慌てて逃げ出しました。何とか家に逃げ帰りますが、実はハーヴェスターの1人だったメディアに殺害されてしまいます。
「今日も僕は殺される」のネタバレあらすじ:ループする地獄
次に目を覚ますと、イアンはタクシードライバーとして働いていました。後部座席には客であるジェニーが座っています。ジェニーの実家に到着したイアンは前の記憶を蘇らせてしまい、時計が止まります。慌てて逃げ出したイアンは、再会したグレイから何が何でもジェニーを守り通せと警告されました。ハーヴェスターの襲撃を受け死亡したイアンは、職業安定所で目を覚まします。イアンの担当はジェニーです。どの日常にも必ず存在するジェニーこそがキーパーソンだと確信するイアン。すると時計が止まり、必死に逃げるもハーヴェスターによって理不尽に殺されてしまうのでした。
「今日も僕は殺される」のネタバレあらすじ:ハーヴェスターの狩り
今度は薬物中毒者の日常が始まったイアン。ジェニーは同じアパートの住人です。ジェニーの部屋に押しかけたイアンは、2人の思い出を語って聞かせ彼女の記憶を蘇らせました。ハーヴェスターの襲撃を受けた2人は地下鉄に逃げ込みます。そこに現れたグレイは、思わぬ真実を口にしました。実はグレイ自身も、そしてイアンもハーヴェスターだったのです。ハーヴェスターは人間の恐怖を糧に生きる不死の存在ですが、いつの頃からか人間の苦痛をも糧とするようになりました。残虐な死を前に見せる人間の恐怖と苦痛は、ハーヴェスターに麻薬のような快楽をもたらすのです。堕落したハーヴェスターは人間を殺害して糧を得るようになりました。それに反目し、戦うようになったのがイアンとグレイです。イアンはかつて最強と言われたハーヴェスターでした。メディア達はイアンを再び仲間として取り込むか、記憶を消そうと画策しています。幻の日常から脱出するためには、絶対にジェニーを守り抜かなければならないと念を押して、グレイは姿を消しました。その後メディアに襲われたイアンは、ジェニーを守るため自ら電車の前に飛び出します。
「今日も僕は殺される」の結末:本来の力、本来の日常
次の日常では、イアンは病院のベッドの上で、拷問用の拘束具に囚われていました。時計は既に止まっています。そこに現れたメディアは、かつてイアンが仲間のハーヴェスターを殺したことを明らかにしました。何故不死の存在であるはずのハーヴェスターを殺害することが出来たのか、メディア達はそれを解明したいのです。メディアの凄惨な拷問を受けながらも、イアンは口を割りませんでした。しかしメディアも、どの日常にも必ず存在するジェニーが原因だと気付きます。ジェニーは病院で看護師として働いていました。1人になったイアンのそばに、グレイがボロボロの体で現れます。そしてジェニーから与えられる愛の力は恐怖から得られる力より強大で、ハーヴェスターを倒すことが出来ると話しました。その上命を与えることまで可能です。グレイもかつて人間の女性を愛しましたが、彼女はハーヴェスターによって殺されてしまいました。ジェニーを守る力を得るため、グレイは自分の最後の力をイアンに注ぎ込んで消滅します。覚醒したイアンはジェニーを狙うハーヴェスターを次々倒し、最後にメディアとの決戦に臨みました。ジェニーが人質に取られていたため、イアンは腕を刃のように変形させて、彼女ごとメディアを刺し貫きます。メディアは消滅しましたが、ジェニーはイアンによって命を与えられ、ループする恐怖の記憶も薄れていきました。――気が付くと、イアンはアイスホッケーの試合に出場していました。試合に勝利したイアンは、祝福に現れたジェニーに「ありがとう」「僕を人間にしてくれて」と伝えます。ハーヴェスターの生き残りを見つけたイアンが刃を振るい、この映画は終わりを迎えます。
以上、映画「今日も僕は殺される」のあらすじと結末でした。
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