ハード キャンディの紹介:2005年アメリカ映画。少女に追い詰められる男性の恐怖を描いたサスペンス・スリラー。小児性愛者のジェフは、いつもチャットで14歳以下の少女を狙っていた。新しく知り合った14歳のヘイリーは背伸びをしたい年頃で、会ったばかりのジェフの家に警戒もせずに入ってしまう。内心ほくそ笑むジェフだったが、ヘイリーは態度を一変させ去勢手術を行うと言い出した。彼女は傷つけられた少女達に代わって、ジェフに制裁を加えるため現れたのだ。
監督:デヴィッド・スレイド 出演者:パトリック・ウィルソン(ジェフ・カルバー)、エレン・ペイジ(ヘイリー・スターク)、サンドラ・オー(ジュディ・トクダ)、ジェニファー・ホームズ(ジャネル・ロジャース)、ギルバート・ジョン(ナイトホークの店員)ほか
映画「ハードキャンディ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ハードキャンディ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ハードキャンディの予告編 動画
映画「ハードキャンディ」解説
この解説記事には映画「ハードキャンディ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ハードキャンディのネタバレあらすじ:ジェフの罠
舞台は現代アメリカ、ロサンゼルス。30代のカメラマンジェフ・カルバーは、いつものように出会い系サイトでチャットを楽しんでいました。ジェフのハンドルネームは「レンズマン319」。最近のお気に入りは「ムチ少女14」という14歳の少女です。彼女は背伸びをしたい年頃らしく、大人っぽい話題や少し卑猥な冗談を好みました。ジェフは小児性愛者で、14歳以下の少女に狙いを定めては熱心に口説いています。そして3週間に及ぶチャットの末、ついに「ムチ少女14」と会う約束を取り付けました。
ジェフが午前11時に待ち合わせのカフェ「ナイトホーク」へ行くと、赤いパーカーを着た少女がチョコケーキに夢中になっています。彼女の名前はヘイリー・スターク。ジェフが狙っている「ムチ少女14」です。ヘイリーは医学部教授を父に持ち、彼女自身大学の講義を受けています。父の勧めで重い医学書も持ち歩いていました。大人っぽくもあり、あどけなさも残したヘイリーはジェフの好みにぴったりです。ジェフはヘイリーが好きだと言っていたゴールドフラップのコンサートを違法に録音していました。それを餌にヘイリーを自宅に誘い込もうとします。案の定ヘイリーは警戒もせずジェフの車に乗り、彼の自宅兼仕事場に足を踏み入れました。
ハードキャンディのネタバレあらすじ:変貌
録音を聴いているヘイリーに、ジェフはドリンクを差し出します。しかし両親から得体の知れないものを飲むなと言われているヘイリーは、自分がスクリュードライバーを作ると言い出しました。室内には仕事で撮影した少女達の写真がたくさん飾ってあります。彼女達といやらしいことをしたのかとからかうヘイリーに、スクリュードライバーを飲んで良い気分になったジェフは、1度だけ未成年に手を出したと話しました。壁にはジェドの元恋人ジャネル・ロジャースの写真も飾られています。彼女はジェフが初めて本気で付き合った女性でしたが、現在は別れてすっかり疎遠になっています。ジェフは過去の話だと言いますが、未練があるのは明らかでした。
そしてヘイリーの写真を撮ろうとしたジェフは、急に具合が悪くなって気絶してしまいます。目覚めると椅子に両手足を縛られていました。犯人はヘイリーです。彼女はスクリュードライバーに薬物を混入し、ジェフを気絶させて拘束しました。ヘイリーは「もう遊びは終わり」と言い放ちます。彼女ははじめからこれを目的にジェフに近付き、近隣住人の留守まで把握した上で、今日この日を選んでいました。ヘイリーはジェフのような小児性愛者を憎み、これまでの犯行の証拠を掴みに来たのです。
ハードキャンディのネタバレあらすじ:犯罪の証拠
ヘイリーは証拠を見つけるため、徹底的な家探しを始めます。ジャネルからの手紙の束を発見したヘイリーは、彼女こそがジェフの弱点だと確信しました。パソコンを操作したヘイリーは、何枚か写真をダウンロードした記録があると口にします。一気に顔色が悪くなるジェフ。記録はあるものの、写真自体はどこにもありません。家探しを続けたヘイリーはついに隠し金庫を見つけました。どうしても隠しておきたいジェフは言葉巧みにヘイリーの精神面を揺さぶろうとしますが、「そんな手に乗ると思ったの?」と冷笑されてしまいます。
早々に番号を当てたヘイリーが金庫を開くと、中には少女達の卑猥な写真が入っていました。顔を歪ませたヘイリーは1枚の写真を取り出します。そこにはドナ・マウアーという少女が写っていました。ドナは現在行方不明になっており、ヘイリーはジェフが彼女を殺害したのだろうと言います。追い詰められたジェフは反撃しようとしますが、ヘイリーにラップフィルムで顔を覆われてしまい再び気絶します。
ハードキャンディのネタバレあらすじ:去勢手術
次にジェフが目を覚ますと、テーブルの上に仰向けで拘束されていました。手足はロープで固定され、下半身は裸の状態です。そして股間には氷が置かれていました。ジェフはヘイリーに、ドナとはカフェでコーヒーを飲んで写真を撮っただけだと弁明します。しかしヘイリーは納得せず、予防措置を講じると言い出しました。「私にだって出来るわ 去勢手術くらい」と言い放つヘイリー。パニックになったジェフは泣いて懇願し、やめてくれと叫びます。もちろんヘイリーの心は全く動かず、手早くジェフの睾丸を摘出しディスポーザーで処分してしまいました。
ヘイリーがシャワーを浴びるため離れた隙に、ジェフは渾身の力で拘束を解き恐る恐る股間を見下ろします。そこには大きなクリップがあるだけで、去勢手術は行われていませんでした。安堵したジェフは怒りを漲らせ、メスを取ってヘイリーを襲おうとします。しかしその行動を予測していたヘイリーにスタンガンを押し当てられ、呆気なく気絶してしまうのでした。ヘイリーは荷物をまとめ、自分の痕跡を消していきます。そしてロサンゼルス市警を名乗り、ジャネルに連絡を取って彼女を呼び出しました。
ハードキャンディの結末:罪と罰
気が付くと、ジェフはキッチンで椅子の上に立たされ、首にロープを回された状態になっていました。ヘイリーはジェフに選択を迫ります。これまでの罪を暴露されるか、椅子から飛び降りて首吊り自殺をするか。自殺するなら全ての証拠を消してあげると言うヘイリー。ジェフは足をヘイリーに絡ませて抵抗し、テーブルに乗り移って首のロープを外します。慌てて逃げたヘイリーは、隙を見てロープを回収し屋根に上がりました。
そして追いついたジェフに、もうすぐここにジャネルが来ると告げます。このままではジャネルに全ての罪を知られてしまうことになり、ジェフは頭を抱えて苦悶しました。「何者なんだ」と問うジェフに、「私は全ての少女」「あなたが興味を持って、触って、殴って、犯して、殺した」と答えるヘイリー。
ジャネルが到着し、追い詰められたジェフはついにドナについて「俺は殺してない 見てただけだ」と白状しました。「殺したのは奴だ」「奴を捜すなら俺も協力する」と縋るジェフに、ヘイリーは「アーロンも自殺する前に同じことを言ってた」と言い放ちます。全ての希望を失い、ゆっくり立ち上がったジェフの首にヘイリーはロープをかけました。
そして「大丈夫よ。証拠は全部消してあげるから」と約束します。ジェフはその言葉を受け、無言で屋根から飛び降りて自殺しました。駆け寄って下を覗き込んだヘイリーが「…なんてね」と呟き、この映画は終わりを迎えます。
以上、映画ハード キャンディのあらすじと結末でした。
この映画の感想を投稿する