幸福の罪の紹介:2011年チェコ映画。リハビリ医の夫が未成年の少女との淫行の疑いをかけられたことがきっかけとなり、幸福そうに見えた一家の中に長年潜んでいた罪が家族を崩壊させるサスペンス。
監督:ヤン・フジェベイク 出演:オンドジェイ・ヴェトヒー(トマシュ)、アニャ・ガイスレロヴァ(リーダ)、ルデェク・ムンザール(義理の父親)、ヒネク・チェルマク(ラダ)、ジタ・モラヴコヴァ(ミラダ)、アナ・リンハルトヴァ(オリンカ)、ほか
映画「幸福の罪」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「幸福の罪」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「幸福の罪」解説
この解説記事には映画「幸福の罪」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
幸福の罪のネタバレあらすじ:起・幸せな家族の図
一見幸せそうな家族の図がそこにあった。リハビリ医のトマシュは妻ミラダとその妹リーダ、姉妹の父、娘テレザとミラダと元夫との子ダニーと暮らしていた。リーダは病院や施設でピエロの扮装で患者を癒すボランティア活動を行う傍ら、介護の必要な父や障害を持つ甥ダニーの世話も引き受けていた。ミラダの元夫で刑事のラダも頻繁にダニーを預かり、施設への送り迎えもして積極的にダニーとの関わりを持っていた。
ある日、テレザの15歳の誕生日パーティーが開かれ、娘の友達らと楽しげに交流するトマシュを尻目に、ミラダは夫宛に届いた、浮気を疑わせる内容が書かれたメールを見て愕然とする。トマシュに問いただすが彼はイタズラだろうと軽く受け流す。
幸福の罪のネタバレあらすじ:承・少女の罠
トマシュは14歳の少女オリンカのリハビリを行っていたが、その時、例のメールの送り主がオリンカであることが分かり、叱責する。しかしその後、オリンカの日記に性的関係が綴られているのを見た母親が警察に通報し、相手はトマシュだというオリンカの証言でトマシュは児童性的虐待の罪で拘留される。
ミラダはラダがこの件を担当すると知ると別れた自分への仕返しだと責め、彼との結婚生活を貶める暴言を浴びせるが、一方でこのところの夫婦間の没交渉、娘の友達らとの様子などからトマシュに対して一抹の疑惑も拭うことができなかった。
しかし調べを進めていくうちにオリンカは未だ処女であり、彼女の証言に嘘があったことから狂言とされ、トマシュは晴れて無罪放免となる。一家は再び幸せな家庭を取り戻したかのようだった。
幸福の罪のネタバレあらすじ:転・隠され続けた罪
湖畔のコテージで落ち合うトマシュとリーダ。2人はまだリーダが14歳の頃から関係を持ち続けていた。リーダはトマシュとの結婚を夢見ていたが、彼は当時ラダの妻だったミラダとも関係し、その時ミラダがテレザを身ごもったことでトマシュはラダと離婚したミラダと結婚したのだった。
その後もトマシュとの関係を断ち切れないリーダは、次第に姉の死を願うようになり、ある時、その罪深さに気づいた彼女は、償いのためにボランティアや人の世話をするようになったのだった。当時の自分と同じ年頃のオリンカとの関係を疑い、自分とのことを全て姉に話す、と取り乱すリーダとケンカになったトマシュは、彼女を残してコテージを去る。ひとり残されたリーダは服を脱ぎ、湖に入り泳ぎ始める。
幸福の罪の結末:愛の重み
その後、リーダは溺死体で発見される。検視の結果、精液と爪の間から皮膚が発見され、そのDNAとコテージの管理者からの証言でトマシュがリーダ殺害の犯人として逮捕、12年の刑を言い渡され刑務所暮らしとなる。
トマシュの服役中、オリンカは“あなたを待つ”という手紙をしたためる。ルージュをひいたその顔は悲しげなリーダの顔になっていた。
以上、映画「幸福の罪」のあらすじと結末でした。
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