ブラインドスポッティングの紹介:2018年アメリカ映画。犯罪を起こして1年間の指導監督期間を言い渡された黒人男性は、トラブルメーカーの白人男性の親友と行動を共にするがゆえに問題に巻き込まれます。しかし、彼は真面目な恋人の女性の影響を受けて真摯に生きようとします。その一方で白人警官による、黒人男性射殺事件の目撃者ともなり、白人警官の人種差別にも怒りを感じます。黒人男性は、その警官とも意外な関係を持つことになります。『ブラインドスポッティング』は現代アメリカの多くの問題(銃犯罪、白人と黒人の対立、多様な人種の共存)をオークランド市を舞台に描き、批評家からも高く評価された作品です。
監督:カルロス・ロペス・エストラーダ 出演:ダヴィード・ディグス(コリン)、ラファエル・カザル(マイルズ)、ジャニナ・ガヴァンカー(ヴァル)、ウトカルシュ・アンブドゥカル(リン)、ジャスミン・シーファス・ジョーンズ(アシュリー)、ほか
映画「ブラインドスポッティング」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ブラインドスポッティング」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ブラインドスポッティングの予告編 動画
映画「ブラインドスポッティング」解説
この解説記事には映画「ブラインドスポッティング」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ブラインドスポッティングのネタバレあらすじ:起・問題を起こしたくないコリンと射殺事件
カルフォルニア州のオークランド。黒人男性コリン(ダヴィード・ディグス)は指導監督期間を言い渡されますが、それは生活を管理され、1年間何も事件を起こさないことを義務づけられることでした。
それから11ヶ月後、指導監督期間終了まで残り3日のコリンは、親友の白人マイルズ(ラファエル・カザル)と遊んでいますが、彼は拳銃を持っていました。しかし、問題を起こしたくないコリンは拳銃にあわてます。コリンはその夜、仕事でトラックを運転中に黒人男性ランダルが白人警官モリナに射殺されるのを目撃します。翌朝、マイルズの家を訪れたコリンは、マイルズと同棲中のアシュリー(ジャスミン・シーファス・ジョーンズ)と彼女の子供ショーンと遊びます。いい加減なマイルズと違い、アシュリーはかなり教育熱心のようです。
マイルズとコリンはスーパーに買い物に行きますが、ニュースで黒人青年ランダルが白人警官モリナに射殺されたことを見て、この事件が話題になっていることを知ります。勤務先の引っ越し会社に向かう二人は、受付のヴァル(ジャニナ・ガヴァンカー)に会います。ヴァルはベジタリアンで心理学を勉強中。肉が大好きで、いい加減な性格のマイルズはヴァルの真面目な性格を嫌悪します。しかしコリンはヴァルに好意を持ち、野菜ジュースをプレゼントします。
ブラインドスポッティングのネタバレあらすじ:承・マイルズの問題行動、コリンとヴァルの恋愛
コリンとマイルズは、パトリックという写真家の家の引っ越しで、パトリックが二人を精神的に結びつけようとしますが、マイルズはついていけず笑いだします。
コリンは母ナンシーの家に住もうと考えますが、ナンシーはアジア系の男性と結婚し、その息子がコリンの部屋にいてコリンは追い出されます。マイルズはナンシーのヘアケア商品をヘアサロンで売ろうとしますが、迷惑がられます。コリンはヴァルに会い、髪の毛をドレッド(互いに絡まり合ってロープのような束形状になった髪型のこと)にしてもらい、ルビンの壺など難しい心理学の言葉を学びながら二人は愛を深めます。
コリンは、ランダルが白人警官モリナに射殺された現場へ行き花束を見ますが、アシュリーは殺人事件のニュースを見ながら息子を心配そうに見つめます。家に帰ったコリンは、ランダルとモリナの射殺シーン、自分が刑務所へ行く悪夢をみます。夢から覚めたコリンは指導監督期間最終日を迎えます。コリンとマイルズは仕事に行きますが、客は「家の物はいらないからトラックに乗せて捨ててくれ」と頼みます。二人はボートを見つけて売ろうとしますが、誰も興味を持ちません。
ブラインドスポッティングのネタバレあらすじ:転・マイルズから離れるコリン
コリンが会社に行くと、ヴァルがリン(ウトカルシュ・アンブドゥカル)と話しています。リンはコリンが逮捕され指導監督期間になった事件に居合わせており、事件のことについて話し始めます。
(事件の回想シーン)コリンとマイルズがバーのドアマンをしていると、ある男が中心から火が出る飲み物を注文し、その飲み物を外に持ち出して友達に見せ始めます。コリンはその男に「飲み物を外に出してはいけない」と注意しますが、男はコリンを突き飛ばします。怒りのコリンは男を暴行、マイルズも加わり男は血だらけ、コリンだけが逮捕されます。
リンが去ると、ヴァルはコリンに「逮捕されたのはマイルズのような暴力的な男と一緒にいるからだ、マイルズから離れろ」とアドバイスしますが、コリンは「マイルズは11歳からの友達で離れられない」と言います。コリンはマイルズとアシュリーを訪ねます。マイルズはショーンよりTシャッをプレゼントされますが、アシュリーはショーンがマイルズの拳銃を持っているのを見て驚き、マイルズを追い出します。家を出たマイルズとコリンは口論しますが、マイルズの誘いで二人はパーティに行きます。
パーティでの二人、マイルズは黒人男性と乱闘を起こし、コリンは止めます。しかし、マイルズはその黒人を血まみれにして、銃を乱射します。コリンはマイルズを連れ去り、誰もいない場所でなだめますが、マイルズとコリンは口喧嘩し、コリンはマイルズから去ります。
ブラインドスポッティングの結末:ブラインドスポッティングとは?
マイルズはアシュリーから手当てを受けますが、拳銃の件を非難され謝罪します。指導監督期間最終日の夜、コリンはヴァルに電話し、心理学の本からブラインドスポッティングという言葉を習います。それは「人間が物を見るときは、いつもなにか見えないものがある」という意味でした。
コリンの指導監督期間が終了します。コリンはいつものジョギングコースの墓場に行きますが、ランダルや死んだ黒人の亡霊が彼を迎えます。ショーンはお祝いの野菜ジュースをコリンに渡し、コリンは仕事に向かいます。コリンはマイルズと気まずい雰囲気で仕事をしますが、仕事先の家に行くと、ランダルを殺した警官モリナの家であることに気づきます。コリンはモリナを見つけて銃を構えます。マイルズも異変を感じて駆けつけます。コリンはラップソングのメロディーで、ランダル殺人事件、人種差別的な警官への怒りを歌います。コリンは泣きそうなモリナを見ながら、「俺とお前の違いは、俺は人を殺さない」と言い、モリナの家を去ります。
次の引越し先に向かうコリンとマイルズは沈黙しますが、なぜかマイルズは嫌いな野菜ジュースを飲みます。二人はアメフトの話をしながら仕事先に向かいますが、友情は消えないようです。
以上、映画「ブラインドスポッティング」のあらすじと結末でした。
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