すべてはその朝始まったの紹介:2005年アメリカ映画。ふとした弾みで不倫に走ったひと組の男女が、謎の強盗に脅迫され続けるサスペンス&ミステリー。ビジネスマンのチャールズは、ある朝の通勤電車で美しく聡明な女性ルシンダと知り合った。互いに大切な家族を持ちつつも、惹かれ合う2人はホテルで一夜を共にしようとする。そこに突然現れた強盗に不倫関係を気付かれてしまい、大金を要求されてしまった。チャールズは何とかしようと奔走するが、強盗の脅迫はどんどんエスカレートしていく。
監督:ミカエル・ハフストローム 出演者:クライヴ・オーウェン(チャールズ)、ジェニファー・アニストン(ルシンダ)、ヴァンサン・カッセル(ラロッシュ)、メリッサ・ジョージ(ディアナ)、アディソン・ティムリン(エイミー)ほか
映画「すべてはその朝始まった」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「すべてはその朝始まった」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「すべてはその朝始まった」解説
この解説記事には映画「すべてはその朝始まった」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
すべてはその朝始まったのネタバレあらすじ:不倫と卑劣な強盗
舞台は現代アメリカ、10月のイリノイ州シカゴ。CM制作会社に勤めるチャールズは、美しい妻ディアナと一人娘エイミー、愛犬に囲まれて暮らしていました。ある朝、いつもより遅い電車に飛び乗ったチャールズは、車掌の検札で切符を買い忘れたことに気付きます。たまたま持ち合わせが無く焦っていたところ、見知らぬ美女が代わりに切符代を払ってくれました。彼女の名前はルシンダ。大手金融会社に勤める投資アドバイザーだそうです。
翌日、切符代を返す名目で同じ電車に乗ったチャールズは、狙い通りルシンダと親交を深めました。ルシンダにも愛する夫と娘がいるそうです。チャールズはエイミーが重度の1型糖尿病を患っていることを話し、高額な医療費のため貯金を続けていると打ち明けました。急速に惹かれ合う2人は、夜遅くまで一緒に過ごし吸い込まれるように古いホテルへ入ります。
ベッドに倒れ込むと、そこへ突然銃を持った強盗が現れました。チャールズとルシンダの財布を奪った強盗は、それぞれの家族写真を見て2人が不倫関係にあることを見抜きます。強盗はチャールズを執拗に殴り、その後ルシンダを何度もレイプしました。助けることも出来ず気絶したチャールズが目を覚ますと、強盗は既に去った後でした。ルシンダは家族に知られることを恐れ、警察への通報を拒否します。結局何も出来ないまま、2人はホテルを後にしました。
すべてはその朝始まったのネタバレあらすじ:脅迫
ところがチャールズの悪夢はこれで終わりませんでした。強盗が自宅に電話をかけてきたのです。ラロッシュと名乗った強盗は、不倫をばらされたくなければ2万ドルを払えと要求してきました。ルシンダにも同じような脅迫があったそうです。チャールズは仕方なく2万ドルをラロッシュに渡しました。
しかし11月に入り、味をしめたラロッシュから今度は10万ドルもの大金を要求されてしまいます。チャールズの個人情報を調べ上げたラロッシュは自宅にまでやって来ました。エイミーの治療費を簡単に渡すことは出来ず、かと言ってラロッシュの要求を突っぱねれば妻子にも危害が及びかねません。更にルシンダはレイプの際妊娠してしまい、人知れず堕胎していました。それを知ったチャールズは罪悪感に苦しみます。
そこで、会社の郵便配達係で服役経験のあるウィンストンに全てを打ち明け相談してみました。彼は自分がラロッシュを脅して追い払ってやると言い出します。チャールズは悩みましたが、その仕事を1万ドルで依頼することにしました。会社の金を横領したチャールズはウィンストンに1万ドルを渡し、彼の車で指定された受け渡し場所に到着します。
ウィンストンはお守りだと言って、小さなナイフをチャールズに渡しました。ところがその直後、ウィンストンはラロッシュに射殺されてしまいます。ラロッシュは1万ドルを抜き取り怒鳴り散らしながら立ち去りました。悲しみと焦りからパニックになったチャールズは、ウィンストンを車ごと川に突っ込ませその場から逃げ出します。
すべてはその朝始まったのネタバレあらすじ:思いがけない真実
翌日。会社にウィンストンと親しかったという刑事チャーチが現れ、チャールズはアリバイを聞かれました。その最中、またラロッシュから電話がかかってきます。逆らおうとしたチャールズに腹を立てたラロッシュは、ルシンダを人質にして改めて10万ドルを要求してきました。
チャールズは大慌てで10万ドルを用意し、指定されたマンションの一室で金を渡してしまいます。憔悴したチャールズが翌日ルシンダの会社を訪ねると、フロント係に紹介されたのは全くの別人でした。チャールズが知っているルシンダは、ジェーンという名前のアルバイトだったと判明。その上、彼女は既に退職しており、持っていた娘の写真も雑誌の切り抜きでした。
チャールズはある恐ろしい可能性に思い至ります。そこでいつもの駅で待ち伏せしていると、見知らぬ男性と親しげに歩くルシンダを発見しました。彼女は1人になると、別の男性に駆け寄っていきます。その男性の正体は、なんとラロッシュでした。彼らは仲間だったのです。ルシンダがその美貌でターゲットに定めた男性を虜にし、ラロッシュが強盗を装って金を搾り取る。それが彼らの常套手段だったのです。
すべてはその朝始まったのネタバレあらすじ:チャールズの怒り
ルシンダ達がまた新しい獲物に目をつけたのを見て、チャールズは例のホテルへ先回りしました。案の定、チャールズの時と同じ流れでルシンダ達がホテルに現れます。チャールズは部屋に入ろうとしていたラロッシュを背後から襲って昏倒させ、部屋に押し入りました。
そして被害者になりかけていた男性に、ルシンダ達の手口を全て暴露します。チャールズに同情的なルシンダは金を返そうとしますが、意識を取り戻したラロッシュがそれを許しません。ラロッシュの子分も現れて銃撃戦になり、結局生き残ったのはチャールズだけでした。
その後、無関係を装ってホテルを出ようとしたチャールズは、フロントに自分のカバンが置かれていることに気付きます。それは以前、ラロッシュに金と一緒に奪われた物でした。ネームプレートがついていたことで、あっさりカバンを回収したチャールズ。中には奪われた金が入っていました。
すべてはその朝始まったの結末:復讐の物語
ようやく元の生活に戻れると思われたチャールズ。しかし1万ドルの横領が発覚してしまい、地域奉仕の罰を受けることになりました。昔教師だったこともあり、チャールズは刑務所で6ヶ月間、先生として働くことになります。
12月。囚人達に物語を書く宿題を出していたチャールズは、提出されたノートの中に紛れ込んだ奇妙な文章を見つけます。「いつもと変わらぬ朝 すべては始まった…」と始まる物語には、チャールズがルシンダと出会い今日に至るまでの出来事が細かく記されていました。「物語を読むと 彼は洗濯室へ向かった」という文章に従ったチャールズは、そこでラロッシュと再会します。彼は生きていたのです。
ルシンダに惚れていたというラロッシュは、怒りを剥き出しにして襲いかかってきました。しかしチャールズはこの状況を見越し、準備を整えていました。ウィルソンに貰ったお守りのナイフを隠し持っていたのです。チャールズはラロッシュを刺殺し、警察には刃物で襲われたので反撃したと嘘をつきました。
そこへ現れたチャーチ刑事は、「刃物が君のなら 計画殺人だ」と呟きます。彼はチャールズの犯行を薄々勘づいているようでした。チャールズは無言のまま妻子の待つ家に帰ります。エイミーが元気にスクールバスに乗り込み、この映画は終わりを迎えます。
以上、映画「すべてはその朝始まった」のあらすじと結末でした。
ジェニファーアニストンがまさかの美人局
美人に弱い男はコロリと騙される
ラストシーンがもう一捻り欲しかった