映画「エルカミーノ ブレイキングバッド THE MOVIE」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
エルカミーノ: ブレイキング・バッド THE MOVIEの紹介：2019年アメリカ映画。悪の世界で囚われの身となっていたジェシーは、本国アメリカからアラスカへと新天地を求めています。しかし、彼の行く手にはまだ多くの難題が横たわっています。ジェシーは本当にアラスカへ脱出できるのか。彼は不屈の闘志で扉を開こうとしています。
監督：ヴィンス・ギリガン 出演者：アーロン・ポール（ジェシー・ピンクマン）、ジェシー・プレモンス（トッド・アルキスト）、ブライアン・クランストン（ウォルター・ホワイト）、ロバート・フォスター（エド・ガルブレイス）ほか
この解説記事には映画「エルカミーノ ブレイキングバッド THE MOVIE」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
男が車で闇夜を疾駆しています。歓喜の面持ちで身体が震えています。しかし途端に、行く手から赤色灯が迫ってきます。慌てて車を闇に潜ませ、銃を取り出します。警察車両のサイレンが次々と通り過ぎていきます。水を打った静寂のあと、男はふたたび車を走らせます。闇を裂いて走るのはシボレー・エルカミーノ。男の名はジェシー・ピンクマン（アーロン・ポール）です。
ジェシーは高校生の頃から麻薬取引に係わってきました。その間に彼は恋人を亡くし、多くの人を死に追いやっています。先のことなど考えずにひた走りした青年時代を潜り、今は人生を見つめ直す時期に達しています。ジェシーは、犯罪を重ね続けた裏社会を出て、アラスカへの脱出を考えています。
長い間囚われの身であったジェシーに、まとまった金はありません。拷問と苦役から救い出され、今はひたすら逃げる身の上です。さしあたり頼るアテはありません。かつての仲間、スキニー・ピートとバッシャーの棲家へと向かいます。
ふたりはジェシーが現れたことに驚きます。犯罪組織一味とジェシーが銃撃戦を演じたらしいこと、犯罪者一味全員がアジトで殺されたことはテレビでも大きく報道されています。ふたりは、ジェシーの汚れ果てた衣服、疲れはてた風貌を気づかい、迎い入れます。
仲間のもてなしで一夜を過ごしたジェシーに、早くも警察の手が及んできています。彼は仲間が用意してくれた車に乗り換え、ふたたび逃走し始めます。カーラジオからは、犯罪組織の仲間割れで、さらなる死者が出たことが告げられます。
ジェシーは、仲間が一晩匿ってくれたことで、少しずつ冷静さを取り戻しつつあります。先立つものは何といっても金。それも大金です。皆殺しにされた一味のひとり、トッドが言った一言を思い出します。「じいちゃんが言っていたよ、現金は手元においておけと」。
ジェシーがトッドの棲家へ現れます。そこには少なくとも百万ドルに下らない金があるはずです。しかし、どこへ隠しているのかが分かりません。天井裏か、床下か、壁の裏側か。ジェシーは、寝室、居間、キッチン、風呂場、トイレを隈なく裏返します。しかし、どこを探しても出てきません。
やがて精根尽き、彼は大きく身を投げ出します。すると背中で、何かがコトリと転がります。背丈ほどもある大型の冷蔵庫。中身は空っぽです。しかし細工された扉を剥がすと、一分の隙もなく張り巡らされた現金の束が現れます。
現金をカバンに詰め終えたジェシーの前に行く手を阻む者が現れます。死んだトッドの金を狙ってやってきた犯罪組織の手下たちです。やっと金を手にしたジェシーに焦りともあきらめともつかない表情が現れます。しかしジェシーは、何度も仲間にダマされながら、それでも生きることをあきらめなかった人間です。さらに、どん底から逃げおおせた今は生き抜くことだけを考えています。行く手を阻む者がいれば、彼の銃の餌食になるだけです。
今は表向き掃除機販売店の店主に収まっている犯罪請負人のエドに、ジェシーは高飛びを依頼します。アラスカへ向かおうとするその前日、彼は、かつて彼を麻薬犯罪人に仕立て上げた高校の恩師ウォルター・ホワイトを訪ねます。幾度となくぶつかり合った疑惑と怒声、罵声とが、今では遠い日を見る過去の一情景に過ぎなくなっていることに驚きます。
ジェシーは翌日、エドの手を借りて国境を越えました。
以上、映画「エルカミーノ: ブレイキング・バッド THE MOVIE」のあらすじと結末でした。
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