ウェス・クレイヴンズ ウィッシュマスターの紹介:1997年アメリカ映画。古代に封印された邪悪な精霊ジンが現代に蘇り、人類を恐怖に陥れるホラー作品。波止場での荷下ろし中、古代の石像が誤って砕けてしまった。石像から発見された深紅の宝石は、オークション会社の鑑定士アレックスの手に渡る。しかしその石には恐ろしい秘密があった。世界の支配を目論む邪悪な存在ジンが封印されていたのだ。ジンを蘇らせてしまったアレックスは、襲いかかる恐怖に立ち向かおうとするのだが。「エルム街の悪夢(1984年)」や「スクリーム(1996年)」等で知られるウェス・クレイヴンが製作総指揮を務める。
監督:ロバート・カーツマン 出演者:タミー・ローレン(アレクサンドラ・アンバーソン)、トニー・クレイン(ジョシュ・エイクマン)、アンドリュー・ディヴォフ(ジン/ナサニエル・デメレスト)、ロバート・イングランド(レイモンド・ボーモント)、トニー・トッド(ジョニー・ヴァレンタイン)ほか
映画「ウェス・クレイヴンズ ウィッシュマスター」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ウェス・クレイヴンズ ウィッシュマスター」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ウェス・クレイヴンズ ウィッシュマスターの予告編 動画
映画「ウェス・クレイヴンズ ウィッシュマスター」解説
この解説記事には映画「ウェス・クレイヴンズ ウィッシュマスター」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ウェスクレイヴンズ ウィッシュマスターのネタバレあらすじ:起・邪悪な精霊
舞台は1127年のペルシャ。時の為政者が蘇らせた邪悪な精霊ジンの魔力によって、人々は恐ろしい地獄を味わっていました。ジンは自分を蘇らせた者の願いを3つ叶えます。そして3つ目の願いを叶えた時、ジンの邪悪な軍団がこの世に解き放たれると言われていました。王に仕える魔道士は、最悪の事態を防ぐため深紅の宝石にジンを封印します。
時は流れ現在、アメリカ。波止場では古美術収集家レイモンド・ボーモントが購入した石像が船から下ろされようとしていました。しかし作業員ミッキー・トレリが酒を呑んでいたためにクレーン操作を誤り、石像を落下させてしまいます。砕けた石像の中に深紅の宝石を見つけた作業員の1人は、こっそり懐に入れ質屋に売り飛ばしました。
宝石の価値が気になった質屋の主人はオークション会社に鑑定を依頼します。担当は鑑定士のアレクサンドラ・アンバーソン(愛称アレックス)。美しい宝石に感嘆していた彼女は、偶然にも宝石に封印されていたジンを蘇らせてしまいました。そうとは知らないアレックスは、親友の科学者ジョシュ・エイクマンに解析を頼みます。ジョシュはアレックスに好意を寄せていましたが、関係が変わってしまうことを恐れたアレックスからデートの誘いを断られ続けていました。
ウェスクレイヴンズ ウィッシュマスターのネタバレあらすじ:承・蘇ったジン
アレックスが帰った後、1人で宝石の解析を始めたジョシュ。すると宝石が爆発を起こし、中から恐ろしい姿のジンが現れました。瀕死の重傷を負ったジョシュは、ジンに願えば痛みを消してやると言われます。言われるがまま願ったジョシュは、痛みから解放されるという名目で命を奪われてしまいました。ジョシュの死にショックを受けるアレックスは、何か邪悪なものの存在を感じ取ります。
ジンは街を徘徊し、目に付いた人間の願いを次々叶えていきました。残酷な光景を見たくないと願った青年の目を肉で塞いでしまったり、永遠の美を願った女性をマネキンに変えてしまったりと、理不尽な結末ばかりを与え続けます。
一方、アレックスは宝石について調べるため、ボーモントから紹介して貰った民俗学者ウェンディ・ダーレス教授を訪ねました。ダーレスによると、ジンを封印していた宝石が初めて記述されたのは約90年前。ペルシャの魔道士が悪の精霊ジンを封じ込めたという記録です。
ジンはこの世と地獄の狭間で生きており、世界を支配することが彼らの狙いでした。宝石はジンから人々を守るために魔道士によって作られましたが、同時に不吉な石でもあり、地獄への扉となっているそうです。ジンは蘇ると石を使って仲間を送り込み、人間を滅ぼそうとします。ジンはまず願いを1つ叶えた者達の魂で石を満たし、続いて自分を蘇らせた者の願いを3つ叶えます。すると地獄の扉が開いてしまうという仕組みでした。
ウェスクレイヴンズ ウィッシュマスターのネタバレあらすじ:転・忍び寄る恐怖
ジンはアレックスに願い事をさせるため、彼女に近付こうとしていました。人の皮を剥いで人間になりすまし、アレックスの情報を集めながら次々願いを叶えていきます。十分な力を蓄えたジンは、願いを叶えた人達の魂を抜き取り石の中に封じ込めました。
宝石が魂で満たされたと感じたアレックスは、急いでダーレスの部屋を訪ねます。必死に危機を訴えるアレックスですが、ダーレスは信じようとしません。どことなく様子がおかしい彼女に、アレックスは腹を立て背中を向けます。次の瞬間、低い声に呼ばれて振り向いたアレックスの前には、ダーレスではなくジンが立っていました。
ジンは先回りしてダーレスに願い事を言わせ、結果的に彼女を殺害してその皮を被り、なりすましていたのです。アレックスは震えながらジンの死を願いますが、不死の存在であるジンにその願い事は通用しません。まず敵のことを知ろうと考えたアレックスは、ジンの正体を知りたいと願いました。
するとジンが支配する宝石の中に閉じ込められてしまいます。そこでは魂を抜き取られた人々が凄まじい責め苦を与えられていました。ジンはアレックスを揺さぶるため、彼女の最愛の妹シャノンに危害を加えると宣言します。焦ったアレックスは自宅アパートに戻して欲しいと叫び、2つ目の願い事をしてしまいました。アレックスはシャノンを守るため、彼女が参加しているボーモント邸のパーティーへ向かいます。
ウェスクレイヴンズ ウィッシュマスターの結末:3つ目の願い事
ボーモントの屋敷に駆け込んだアレックスは、人ごみを掻き分けシャノンを探します。しかしアレックスを追ってジンもパーティー会場に現れました。ジンは歴史に残るようなパーティーにしたいというボーモントの願いを叶え、会場を地獄絵図に変えます。
突然体が固まり粉々に砕け散る女性、ピアノ線に巻き付かれ殺害される男性、動き出し人間を襲う石像達。ジンは苦しむ人々を救うようアレックスを唆しますが、アレックスは3つ目の願い事を言おうとはしません。美術品に襲われながら必死に逃げるアレックス。ついに行き止まりに追い詰められますが、頑として願い事は口にしませんでした。
するとジンはシャノンを絵の中に閉じ込め、それを焼いてしまいます。響き渡るシャノンの絶叫。選択を迫られたアレックスは、冷静になろうと努めます。そして彼女が口にしたのは、「2日前 ミッキー・トレリが作業中酒を呑まないようにしてちょうだい」という願いでした。この願いにより、2日前の波止場での事故が回避されます。石像は割れず、深紅の宝石は誰にも発見されません。時間が巻き戻り、ジンは再び宝石の中に封じられました。
恐怖から解放されたアレックスは、今度は自分からジョシュをデートに誘いました。ジョシュも大喜びし、2人は幸福な未来へ歩き始めます。しかし宝石の中では未だにジンが復活を狙っていました。ジンの不気味な笑い声が響く中、恐怖は続編「WISHMASTER スーペリア(1999年)」に継承されます。
以上、映画「ウェス・クレイヴンズ ウィッシュマスター」のあらすじと結末でした。
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