アイル・ビー・ゼアの紹介:2003年アメリカ映画。歌手を夢見る少女が、家族に見守られながら成長していくコメディ・ドラマ。天才オペラ歌手シャルロット・チャーチの映画デビュー作にして初主演作品。16歳のオリビアは、ある日自分の父親が有名ロック歌手ポールだと明かされた。ポールと交流を持つようになったオリビアは、胸に秘めた歌手という夢をどんどん大きくさせていく。しかしポールに捨てられたと思い込んでいる堅実な母レベッカは猛反対。すれ違い続ける家族の絆を、オリビアの歌声が紡ぎ直していく。
監督:クレイグ・ファーガソン 出演者:シャルロット・チャーチ(オリビア・エドモンズ=カー)、クレイグ・ファーガソン(ポール・カー)、ジェマ・レッドグレーヴ(レベッカ・エドモンズ)、ラルフ・ブラウン(ディガー)、イアン・マクニース(グラハム)ほか
映画「アイル・ビー・ゼア」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「アイル・ビー・ゼア」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
アイル・ビー・ゼアの予告編 動画
映画「アイル・ビー・ゼア」解説
この解説記事には映画「アイル・ビー・ゼア」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
アイル・ビー・ゼアのネタバレあらすじ:本当の父親
舞台は現代イギリスのとある片田舎。16歳のオリビア・エドモンズは、美容師の母レベッカと2人で暮らしていました。父親は既に死んだと聞かされていたオリビアは、祖父グラハムにとても懐いています。
70歳を超えても音楽を愛するグラハムは、ツアーと称してバンド仲間と各地を回り歌い続けていました。堅実なレベッカはそんな父親を毛嫌いしています。オリビアも音楽が大好きで密かに歌手を志していましたが、レベッカには内緒にしていました。
そんなある日、オリビアはレベッカから思いがけない真実を明かされます。有名ロック歌手のポール・カーが、オリビアの本当の父親だということです。レベッカは10代の頃まだ無名だったポールと出会い、電撃的に恋をして一夜を共にしました。オリビアを薬物やグルーピーの世界に近付けたくないという理由で、ずっと黙っていたレベッカ。
急に話すつもりになったのは、ポールが自殺未遂で入院したという報道を知ったからでした。実際のところ、ポールはただ泥酔していただけで自殺願望など微塵もありませんでしたが、医師達が観察のため入院させていたのです。オリビアはレベッカと話し合い、入院中のポールに会いに行く決心をしました。
アイル・ビー・ゼアのネタバレあらすじ:始まった交流
面会当日。ポールはレベッカのことを覚えていて、再会をとても喜びました。オリビアはポールと2人きりにして貰い、娘であることを告げます。レベッカの妊娠すら知らなかったポールは非常に驚き困惑しますが、「似てるかも」と笑いました。
その後、退院したポールの屋敷に、以前のバンドメンバーであるディガー・マクエイドがやって来ます。彼の目的は、自堕落な生活を送るポールを叩き直すこと。ポールはオリビアやレベッカに会いに行くため、酒も薬も絶って適度な運動に励み、健康的な生活を手に入れます。
そしてポールは意を決してエドモンズ母娘を訪ねました。レベッカは不在でしたが、ポールはオリビアに謝罪して出来ることは何でもすると約束します。その後はオリビアがポールの屋敷を訪ね、ディガーとも親交を深めていきました。
しかしそれを知ったレベッカが激怒。ポールの屋敷に乗り込み、オリビアに近付くなと怒鳴ります。彼女は自分の前から消えたポールをずっと恨んでいました。何度手紙を送っても無視され、ブロマイドだけが送られてきたと非難するレベッカ。ポールは手紙など受け取っていないと慌てますが、彼女は信じてくれません。
アイル・ビー・ゼアのネタバレあらすじ:オリビアの才能
数時間後、騒動を知らないレベッカがいつものようにポールを訪ねて来ます。彼女はポールが作っていた新曲の楽譜を見つけ、歌い始めました。その美しい歌声に隠れていたポールは驚愕します。彼は歌を録音し、CDに焼いておきました。ポールはオリビアの才能に惚れ込み、本人が望む通り音楽の道に進むべきだと考えます。
そこでレベッカを説得してくれるよう、ツアー中のグラハムを訪ねて頼み込みました。しかしグラハムは、オリビアの父親であるポールが話すべきだと諭します。グラハムはポールをステージに誘い、一緒に歌って客を大いに盛り上げました。
そんなある日、マネージャーのサム・ジバージィがポールを訪ねて来ました。彼は入れ違いに帰ったオリビアに興味を示しつつ、ポールにベスト盤第2弾を出そうと提案します。その際、オリビアのCDを見つけて勝手に持ち出してしまいました。
ポールがファンレターの管理について聞くと、サムは、事務所が内容も読まず差出人にブロマイドを送るだけだと答えます。レベッカとのすれ違いは、事務所が原因だったのです。
アイル・ビー・ゼアのネタバレあらすじ:初めての共同作業
ポールはレベッカを訪ね、オリビアは彼女の希望通り音楽の道に進むべきだと訴えました。焼き直したCDを渡し、手紙の誤解も解こうとします。しかしレベッカは何もかも遅過ぎたと拒絶しました。
一方、オリビアのCDを勝手に聴いたサムは、その才能に目をつけ早速電話で連絡を取ります。その夜レベッカが遅くに帰宅すると、「私の歌を聴いてもらう時が来たわ」という書置きを残してオリビアが消えていました。もしやと思いポールの屋敷を訪ねますが、オリビアの姿はありません。
ディジーの推理でサムを疑ったポールとレベッカは、バイクに2人乗りをしてロンドンの事務所に乗り込みました。サムの胸ぐらを掴んで事情を聞くと、オリビアは今ロイヤル・アカデミーの入学試験を受けているという意外な答えが返ってきます。サムが電話でスカウトした際、オリビアはプロになる前に音楽の勉強をしたいと語ったそうです。そこでポールとレベッカは、急いで試験会場へ向かいました。
アイル・ビー・ゼアの結末:音楽が繋いだ絆
試験会場に到着すると、ちょうどオリビアの番が回ってきたところでした。ポールとレベッカを見つけたオリビアは、試験官に「オリビア・エドモンズ=カー」と名乗ります。そして静かに歌い出すと、会場はその美しい歌声に驚いて聴き入りました。ポールとレベッカも寄り添って微笑みを浮かべます。
歌い終わると万雷の拍手が送られました。試験が終わり、オリビアはレベッカに「どうだった?」と尋ねます。レベッカは「最高にすばらしかったわ」と答え、母娘は強く抱き合いました。オリビアは無事試験に合格し、生まれ育った町を離れることになります。
お別れのパーティーではグラハムのバンドが会場を盛り上げ、誤解が解けたポールとレベッカは何度も熱烈なキスを交わしていました。最後に家族皆でステージに上がり、笑顔で歌い始めます。店中が大盛り上がりの中、夜は更けていき、この映画も終わりを迎えます。
以上、映画「アイル・ビー・ゼア」のあらすじと結末でした。
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