ふたりのJ・T・リロイ ベストセラー作家の裏の裏の紹介:2018年アメリカ映画。兄のパートナーであるローラからの依頼で、男装してJ・T・リロイを演じることになったサヴァンナ。マネージャーに扮したローラと共に、J・T・リロイに慣れていくにつれ、やめられない感覚になっていく。『サラ、いつわりの祈り』の原作者としても知られる“彼”J・T・リロイはふたりの女性からなる架空の人物だった。2000年代半ばに一大スキャンダルとして報じられた実際の事件に基づく物語。
監督:ジャスティン・ケリー 出演:クリステン・スチュワート(サヴァンナ)、ローラ・ダーン(ローラ)、ジム・スタージェス(ジェフ)、コートニー・ラヴ(サーシャ)、ダイアン・クルーガー(エヴァ)、ケルヴィン・ハリソン・Jr(ショーン)、ジェームズ・ジャガー(ベン)、デイヴ・ブラウン(ブルース)ほか
映画「ふたりのJ・T・リロイ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ふたりのJ・T・リロイ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ふたりのJTリロイ ベストセラー作家の裏の裏の予告編 動画
映画「ふたりのJ・T・リロイ」解説
この解説記事には映画「ふたりのJ・T・リロイ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ふたりのJTリロイ ベストセラー作家の裏の裏のネタバレあらすじ:起
2001年、サンフランシスコ。親元を離れ心機一転、兄ジェフ(ジム・スタージェス)の住まいの近所で新しい生活をはじめることにしたサヴァンナ(クリステン・スチュワート)。越してきた日にジェフのパートナーのローラ(ローラ・ダーン)に挨拶をしました。ローラはジェフと共にバンド活動をしつつ、実はベストセラー作家でもありました。
女装の男娼だった実体験に基づく小説『サラ、神に背いた少年』の作者として話題になっている謎の美少年J・T・リロイは、ローラが作り上げた架空の人物でした。
ローラはテレフォンセックスの仕事で磨いた演技力と想像力を発揮し、J・T・リロイとしてセレブたちと電話で交流していました。ジェフを介して知り合ったサヴァンナは若くて中性的。ローラはすぐに彼女にJ・T・リロイを演じてもらうことを思いつきました。
金髪のウィッグに大きなサングラスで男装し、写真を撮るだけで50ドル。サヴァンナはローラからそう持ち掛けられ、小遣い稼ぎのつもりで軽く引き受けました。
ふたりのJTリロイ ベストセラー作家の裏の裏のネタバレあらすじ:承
しかし、ローラの頼みは1度だけでは終わりませんでした。次はプロの写真家による撮影が待っており、ローラは英国人マネージャーのスピーディというキャラクターになりすましてなんとかやり遂げることができました。
その後、サヴァンナはダイナーのウェイトレスをしながら、恋人ショーン(ケルヴィン・ハリソン・Jr)と順調に交際を楽しんでいましたが、小説がハリウッドで映画化されることが決まり、ローラからロサンゼルスへ誘われることに。サヴァンナは断ろうとしましたが、ローラに「この体から離れるのは快感」と言われ、ロサンゼルス行きを決めます。
ロサンゼルスでは、J・T・リロイファンのプロデューサー、サーシャ(コートニー・ラヴ)の豪邸に滞在。サヴァンナはJ・T・リロイとしてパーティーや朗読会、写真撮影をこなしていく中で、映画のサラ役と監督を熱望しているエヴァと知り合いました。
エヴァはとても美しく情熱的で、瞬時にしてサヴァンナの心を掴みました。エヴァと親しくするうちに、次第にJ・T・リロイにならずにはいられない感覚に陥っていきます。やがて一夜を共にし、それがきっかけでローラと大喧嘩になりました。
ふたりのJTリロイ ベストセラー作家の裏の裏のネタバレあらすじ:転
ローラに操られることに疲れたサヴァンナは、J・T・リロイを演じることを一度は辞めましたが、エヴァを忘れることができません。結局、ローラと音楽を担当する予定のアスターを名乗るジェフの3人でテネシー州の映画撮影現場へ行きました。
ところが、エヴァのそばにはいつも男友達のベン(ジェームズ・ジャガー)がいて、しかも彼はアスターが担当するはずの曲を作っていました。
エヴァの裏切りに傷ついたサヴァンナ。今度は本当にJ・T・リロイを辞める決心をしました。しかし、運悪くサヴァンナの仕事中にロサンゼルスで取材を受けた記者と遭遇。J・T・リロイは女性なのではないか?という噂がいっきに広まりました。
一方、エヴァの映画製作は順調に進み、カンヌ国際映画祭で上映されることが決まりました。そこで再び、ローラはサヴァンナへ連絡をします。エヴァの気持ちをどうしても確認したいサヴァンナは、これを断ることができませんでした。
ふたりのJTリロイ ベストセラー作家の裏の裏の結末
再びカンヌで顔を合わせたエヴァとサヴァンナ。しかし華やかなムードと反して、エヴァの態度は冷淡でした。ショックを受け混乱したサヴァンナは、ローラのアドバイスにより、想いを告白するためにエヴァを呼び出しました。
一方、エヴァは疑惑のせいで苛立ち、一夜を共に過ごしたことを「酔った勢いだった」と吐き捨てました。エヴァも映画の役を勝ち取るために必死だったのでした。
さらに追い打ちをかけるように、J・T・リロイの正体を暴露する記事が出回りました。そこにはローラの正体も暴かれていました。「私たち終わりね」ローラはそうサヴァンナに告げました。
それから数年後、新書の出版イベントを開くローラの姿がありました。「自分から離れることで自分になろうとしていた」当時を振り返りローラは語りました。
イベントが終了し、参加していたサヴァンナが声をかけてきました。「ニューヨークへ行くことになった」そう言うサヴァンナは、晴れやかな表情を浮かべていました。
以上、映画「ふたりのJ・T・リロイ ベストセラー作家の裏の裏」のあらすじと結末でした。
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