巴里の屋根の下の紹介:1930年フランス映画。サイレント映画全盛期からトーキー映画黎明期にかけて名声を博したルネ・クレール監督。自身初のトーキーです。サイレント映画の繊細な映画表現を残しながら、画面には登場人物たちのセリフが加わります。その繰り返しのリズムは導入部から幕引きまで変わりません。撮影にかかわった人たちが相当おもしろがっている。そんなシーンが随所に見られます。時代表現も瑞々しく、フランス映画らしいエスプリに富んだ、映画史に残る傑作です。
監督:ルネ・クレール 出演者:アルベール・プレジャン(アルベール)、ポーラ・イレリ(ポーラ):ガストン・モド(フレッド)、エドモン・T・グレヴィル(ルイ)ほか