ブリット=マリーの幸せなひとりだちの紹介:2019年スウェーデン映画。スウェーデンに住むブリット=マリーは63歳の専業主婦。結婚して40年、家事一筋で生きてきた彼女だったがいつしか笑顔を忘れていた。ある日、夫が浮気をしていることがわかり、スーツケースひとつで自分の人生を探す旅に出る。やっとのことで見つけた仕事は、小さな町のユースセンター。いつの間にか子供たちの弱小サッカーチームのコーチを任されることに。四苦八苦しながらも個性豊かな住民たちに助けられ少しずつ笑顔を取り戻していく。北欧らしい街並みやインテリアなど見どころも満載。本国スウェーデンでは初上映1位の大ヒット作。
監督:ツヴァ・ノヴォトニー 出演:ペルニラ・アウグスト(ブリット=マリー)、ペーター・ハーバー(ケント)、アンデシュ・モッスリング(スヴェン)、マーリン・レヴァノン(バンク)、ステラ・オヨコ・ベングソン(ヴェガ)、ランス・ヌベ(サミ)、オッレ・サッリ(フレドリック)、ヴェラ・ヴィタリ(アンナ)、マフムト・スヴァッチ(メモ)ほか
映画「ブリット=マリーの幸せなひとりだち」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ブリット=マリーの幸せなひとりだち」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ブリット=マリーの幸せなひとりだちの予告編 動画
映画「ブリット=マリーの幸せなひとりだち」解説
この解説記事には映画「ブリット=マリーの幸せなひとりだち」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ブリットマリーの幸せなひとりだちのネタバレあらすじ:起
スウェーデンに住む63歳の専業主婦、ブリット=マリーは結婚して40年、毎日完璧な食事を作り、家の中の隅々まで整理し綺麗に掃除をすることで、夫ケントを支えていました。
しかしある日、彼女の運命を変えてしまう出来事が起こりました。
夫が出張先で倒れたという知らせを受け、急いで病院へ向かうと、そこにはケントに寄り添う長年の愛人の姿がありました。
ブリット=マリーは表情を変えることもなく、病院を静かに後にしました。
そして、怒りと悲しみに任せスーツケースひとつで家を出ました。
ブリットマリーの幸せなひとりだちのネタバレあらすじ:承
ほとんど働いた経験もなく、しかも63歳。まともな職はなく、職業安定所でようやく見つけたのは、都会から離れた小さな村ボリのユースセンターの管理人の仕事でした。さらに地域の子供たちの弱小サッカーチームのコーチまで兼任することに。
荒れ放題だったセンターを持ち前の家事能力で綺麗にしたものの、サッカーについて何も知らず、自分の子供もいないようなブリット=マリーには、やんちゃな子供たちをうまく扱うことができません。
慣れない場所での慣れない仕事に、四苦八苦します。
しかし、ブリット=マリーを支えてくれる心優しい村の住人たちもいました。地元の警察官スヴェンや、ピザ屋の店主メモなどのおかげで徐々に村に馴染んでいくブリット=マリー。顔には笑顔が浮かぶようになり、亡くした姉と行く予定だったパリへのあこがれも徐々に思い出すのでした。
ブリットマリーの幸せなひとりだちのネタバレあらすじ:転
そんな最中、ショックな出来事が起こります。
自治体の都合で、ユースセンターの取り壊しと子供たちが次の大会に向けて真剣に取り組んでいたサッカーチームの解散が言い渡されたのです。
さらには、夫ケントまでもが「家に戻ってきてほしい」と迎えに来て、ブリット=マリーは選択を迫られました。
弱気になっていたブリット=マリー。しかし彼女を救ったのは、チームで活躍する少女ヴェガでした。両親のいないヴェガにとってサッカーは生きる力そのものだったのです。それを知ったブリット=マリーは10歳のときに交通事故で姉を亡くしたことや、これまでの生き方を回想し、再び気持ちを奮い立たせ練習に励みます。そんな彼女の姿勢は子供たちから信頼を得られていくようになり、村の大人たちも温かいバックアップをしてくれました。
しかし、そこへ水を差すかのように自治体職員フレドリックが現れ、監督にライセンスがないとチームは試合に出場することができないと伝えます。
子供たちをはじめ、みんなが肩を落としました。
ブリットマリーの幸せなひとりだちの結末
試合前日。
ブリット=マリーが落胆しているところへ、部屋を貸してくれているバンクがやってきます。バンクはセンターの前コーチの娘で、かつてはサッカー選手だったものの失明したのをきっかけにサッカーと距離を置いていました。
そんなバンクは「ライセンスならある」とライセンスを差し出しました。
試合当日。
相手はこれまでに無失点の記録を更新している強豪チーム。開始とともにゴールの乱れ打ちで、ボリのチームは手も歯もたたない状況でした。
しかしハーフタイムを迎えると、ブリット=マリーは声をあげて子供たちを鼓舞します。それは心の底から出た愛情でした。
気持ちが伝わった子供たちは、後半戦で失点知らずだった相手チームから輝かしい1点を奪うことができました。結果は14-1。大敗をしたボリでしたが、子供たちの表情は喜びと自信に満ち溢れていました。
試合が終わったブリット=マリーを再び迎えにきたケント。
自分の行いを反省し、妻としてまた戻ってきてほしいと頼みます。
しかし、ケントの車へは乗らずに去っていきます。
ブリット=マリーは日々自分が行っている家事に気付いてほしかったのです。
1度でもいいから「ありがとう」と認めてもらいたかったのです。かつて姉をなくし、元気をなくした母に自分の存在を気付いてもらえるよう頑張っていた日々と重なっていきます。
後日、エッフェル塔が見える高台にブリット=マリーの姿がありました。
パリの街を見下ろしながら、笑顔が浮かんでいました。
以上、映画「ブリット=マリーの幸せなひとりだち」のあらすじと結末でした。
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