神と共に 第二章:因と縁の紹介:2018年韓国映画。チュ・ホミン著のウェブコミック『神と共に』を二部作として映画化したファンタジー・アクション大作の後編です。大ヒットを記録した前編『神と共に 第一章:罪と罰』(2017年)と同様に大ヒット作となり、本国・韓国でのシリーズの累計観客動員数は2,700万人を突破しました。前作で48人目の転生を成功させた冥界の弁護士たちが今度は前作で弁護した消防士の弟を弁護することになり、その過程で弁護士たちの知られざる過去が明らかになっていきます。
監督:キム・ヨンファ 出演者:ハ・ジョンウ(カンニム)、チュ・ジフン(ヘウォンメク)、キム・ヒャンギ(イ・ドクチュン)、マ・ドンソク(ソンジュ神)、キム・ドンウク(キム・スホン)、D.O.(ウォン・ドンヨン)、イ・ジョンジェ(閻魔大王)ほか
映画「神と共に 第二章:因と縁」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「神と共に 第二章:因と縁」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
神と共に 第二章:因と縁の予告編 動画
映画「神と共に 第二章:因と縁」解説
この解説記事には映画「神と共に 第二章:因と縁」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
神と共に 第二章:因と縁のネタバレあらすじ:起
冥界の弁護士カンニム(ハ・ジョンウ)、護衛のヘウォンメク(チュ・ジフン)、補助弁護士のドクチュン(キム・ヒャンギ)は、これまで1000年の間に(前作『神と共に 第一章:罪と罰』での出来事を含め)48人の亡者を生まれ変わらせるさせることに成功してきました。そしてカンニムら3人はあと1人を下界に転生させることができたならば冥界の法により自分たちも生まれ変わることができるのです。
そんなカンニムたちが最後の1人として弁護を務めることになったのは、前作で生まれ変わらせることに成功した消防士キム・ジャホンの弟スホン(キム・ドンウク)でした。
スホンは兵役中に誤射事件に巻き込まれ、証拠隠滅のため生き埋めにされて殺害されたのです。スホンはその後、怨霊となって冥界に現れ、冥界の掟で本来ならば怨霊は消滅しなければならないのですが、閻魔大王(イ・ジョンジェ)はある条件と引き替えにスホンが転生に必要な“7つの地獄”での裁判を受けることを許可したことから、カンニムはスホンの転生のため、自分たちの転生のためにも弁護を担うことを決意しました。
閻魔大王が出した条件とは、死期が過ぎているにも関わらず冥界からの使者を追い払い続けている老人ホ・チュンサム(ナム・イル)を冥界に連れてくることでした。チュンサムは弱者を守るため人間界に降臨した守護神ソンジュ神(マ・ドンソク)に守られているのです。カンニムたちは、スホンの裁きの期間である49日以内にチュンサムを冥界に連れて来るよう命じられました。
神と共に 第二章:因と縁のネタバレあらすじ:承
カンニムたちは二手に分かれ、カンニムはスホンの弁護を受け持つことにし、ヘウォンメクとドクチュンはチュンサムを連れ戻しに下界へ向かいました。
ヘウォンメクとドクチュンは深夜にチュンサムの家に忍び込み、彼を冥界に連れて行こうとしましたが、現れたソンジュ神に阻まれました。ソンジュ神は生前は高麗時代の王朝の王の肖像画を描く御用絵師であり、実はヘウォンメクとドクチュンが死んだ際に迎えに来た冥界からの使者こそがソンジュ神だったのです。しかし、ヘウォンメクとドクチュンは自分たちの生前についての記憶を失っていました。
チュンサムには小学校入学を控える孫がおり、ソンジュ神は孫が入学するまでは何としてもチュンサムを生かし続けていたのです。裁きの期限はこの時点で残り48日、孫の入学まではあと40日。ヘウォンメクとドクチュンからの報告を受けたカンニムは、孫が入学した後の残り8日間でチュンサムを冥界に連れて来ればいいと考えました。
再びチュンサムの元を訪れたヘウォンメクとドクチュンはソンジュ神との交渉に入り、条件として自分たちの生前のことを知りたいと願い出ました。一方、カンニムはスホンには7つの地獄のうち4つ「怠惰」「嘘」「不義」「暴力」での裁きが課せられていることから、それぞれの地獄を回ることになりました。
ところが、スホンは自分は転生などしたくないと言い出しました。それでも第一の関門である「怠惰」地獄をクリアしたカンニムは次の「嘘」地獄で自らの素性を明かす必要に迫られ、スホンに自らの秘められた過去を打ち明けることにしました。
その頃、ヘウォンメクとドクチュンはソンジュ神からチュンサムの家の事情を聞き、孫を養護施設に預けるためには行方不明になっている孫の父を探す必要があることを知ります。一同はチュンサムに生活保護を受けさせようとしましたが、チュンサムの耳が遠すぎたためこれも頓挫。一家の事情を知る役所の職員からは孫を海外養子縁組させてみてはどうかと提案されましたが、これにはチュンサムは猛反対しました。その後、スホンの遺体が発見されたことがニュースとなり、その際にソンジュ神はヘウォンメクとドクチュンの秘められた過去を語り始めました。
神と共に 第二章:因と縁のネタバレあらすじ:転
それは今から約1000年前の高麗時代のことでした。生前のカンニムは将軍の息子であり、父と共に幾多の戦場を駆け抜けていました。そんなある日、カンニムの父は戦地で見つけた契丹族の孤児の少年を養子に迎え入れたのですが、次第に父はカンニムよりも養子の方を可愛がるようになり、カンニムは頭角を現していった養子に嫉妬心を抱くようになっていきました。その養子こそがヘウォンメクの生前の姿だったのです。)を養子に連れて帰ったことで、カンニムの運命が変わっていきます。
やがて成長したヘウォンメクはいつしか“白い山猫”の異名を持つ優れた武将となっていました。ある大きな戦があり、ヘウォンメクを連れて出撃した父が戦死すると、朝廷から大将軍に任じられたカンニムは目障りなヘウォンメクを北方の警備の任だと称して北方の辺境の地へ左遷させました。
ヘウォンメクが左遷された地では、生前のドクチュンが以前に“白い山猫”の部隊に村を襲われて親を失った女真族の孤児たちを守りながら生きていました。そんなある日、ドクチュンは薬草を探しに山奥に入ったところ虎に襲われそうになり、偶然その場にいたヘウォンメクに助けられました。ドクチュンたちの事情を知ったヘウォンメクは自らの正体を隠し、軍の食糧を分け与えたり過酷な環境で生き抜くための術を授けていました。ヘウォンメクはこうすることで過去にドクチュンらの家族を殺めた罪の償いをしていたのです。
ところが、ヘウォンメクの行動はカンニムの知るところとなり、激怒したカンニムは反逆罪でヘウォンメクを捕らえ、狼の餌にしようとしました。ヘウォンメクは片腕を失いながらも何とか狼から逃れ、ドクチュンたちの隠れ家に急ぎました。
女真族の生き残りを抹殺しようとするカンニムに先回りして到着したヘウォンメクは敵が迫っていることをドクチュンたちに伝え、ドクチュンに“白い山猫”の証である毛皮の襟巻きを渡して逃がしました。ここで初めてヘウォンメクこそが“白い山猫”であることを知ったドクチュンは複雑な心境に陥りながらも隠れ家を後にしました。
カンニムが隠れ家に辿り着いた時、そこにはもはやヘウォンメクしか残っていませんでした。カンニムはヘウォンメクを殺しましたが、その直後に隠れ家に戻ってきたドクチュンに腹を刺されました。カンニムは最期の力を振り絞ってドクチュンを斬り殺し、自らも力尽きて倒れました。この三人が死を迎えたその時、冥界から閻魔大王とソンジュら三人の使者が現れました。この際にヘウォンメクとドクチュンの記憶は消されましたが、閻魔大王はあえてカンニムの記憶だけは残して自らが殺めたヘウォンメクとドクチュン共に過ごさせ、冥界の使者に任じたのです…。
…時は流れて現在。第三の関門である「不義」地獄に進んだカンニムとスホンは、スホンの死の真相を徹底的に追及する必要に迫られました。そこで、スホンの上司と共に証拠隠滅に加担したスホンの部下ウォン・ドンヨン(D.O.)が証人として招かれることとなり、良心の呵責に苛まれた末に自殺未遂をして病院に入院中だったドンヨンはカンニムに連れ出されて冥界に招かれましたが、精神的に参っていたドンヨンは追い詰められて死んでしまいました。これによりスホンには新たに「殺人」地獄での裁きが追加で課せられることとなりました。
神と共に 第二章:因と縁の結末
その頃、現世ではヘウォンメク、ドクチュン、ソンジュ神が留守の間に地上げ屋がチュンサムの家に上がり込み、ソンジュ神を祀っている壺が割られてしまいました。壺が割れると消滅してしまうソンジュ神は、「生まれながらに悪い人間はいない。悪い状況によって悪になるのだ」と語り、チュンサムと孫の幸せを願いながら消滅していきました。
一方、「殺人」地獄に進んだカンニムは自らの転生を放棄することを決意、次の証人としてスホンを生き埋めにした張本人である上司を呼び出しました。しかし、上司は中々真実を打ち明けようとはしませんでした。そこで上司と共に「殺人」地獄を訪れていた閻魔大王の証言により、カンニムの更なる過去が明らかとなりました。
実は1000年前、戦死とされていたカンニムの父はカンニムに見殺しにされていたのでした。未だに父を見殺しにしたことを悔やみ続けているカンニムの話を聞いたスホンの上司は罪を認めて謝罪、無念の死を証明することに成功したスホンは転生を許され、光となって消滅していきました。
カンニムの父の話には続きがありました。カンニムの父が死を迎えた時、迎えに来た閻魔大王は自らの任期が1000年毎であることから、カンニムの父に次期閻魔大王になってほしいと頼みました。カンニムの父はその容姿を先代に似せることを条件に閻魔大王就任を受け入れ、それから1000年に渡ってカンニムを見守り続けてきたのです。全てを知ったヘウォンメクとドクチュンはあえてカンニムにそのことは知らせず、知らぬふりをしてカンニムを許すことにしました。
カンニムたちはスホンの転生と共にチュンサムの死期の延長までも勝ち取っていました。チュンサムは孫が小学校を卒業するまで生きることを許され、更にはソンジュ神が仕掛けておいたファンドが値上がりしたことからチュンサムと孫は今までよりも良い暮らしを送れることとなりました。
その頃、スホンは何に転生しようか迷っていました。そこに閻魔大王が現れ、一緒に働かないかと声をかけてきました。特に転生する気のなかったスホンは閻魔大王の誘いを受け入れ、生前に司法試験の1次試験に合格した経験を活かして閻魔大王の補佐をすることとなりました。
転生を放棄し、引き続き冥界の使者として活動することになったカンニム、ヘウォンメク、ドクチュンは冥界の入り口の前で3日も迷子になっていたドンヨンと出くわしました。そして、驚いたことにドンヨンもまた貴人であることが明らかになりました。
以上、映画「神と共に 第二章:因と縁」のあらすじと結末でした。
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